2018FIFAワールドカップ・ロシア大会

<6月15日~7月15日>
<ロシア・ワールドカップを振り返って>
<VAR革命>

 VARの登場によって、より公平で正確なジャッジが可能になり、もう「マラドーナの神の手」のようなプレーは生まれないかもしれません。(それでも決勝でフランスもらったPKは間違った判定だと僕は思っています。だって、あそこで手に当たっていなくても、点にはなっていなかったはず)そうなると不利になるのは、「神の手」を生み出した南米のサッカーでしょう。
 今大会ではネイマールがその代表的な犠牲者となりました。「ネイマール・チャレンジ」なんていう遊びが流行ったのも、VAR革命のせいだと思います。ある意味、南米サッカーにとっての十八番でもあったずる賢いプレーは、今後許されなくなり、それにより南米サッカーはより厳しい立場に追い込まれるでしょう。南米代表チームが、今大会ベスト8に残れなかったのは、すでに南米サッカーの時代は終わりつつあることの証明でしょうが、今後はより厳しくなるでしょう。

<エースストライカー不遇の大会>
 ネイマール、メッシ、ロナウド、レバンドフスキ、サラー、マネなど、実績のあるエースストライカーがいるチームが、ことごとく敗退。(アルゼンチンにはカバーニもいましたが、怪我で彼が欠場した試合で敗退することになりました)勝ち残ったのは、攻撃的な守備を仕掛けてボールを奪うと、ボールを預けられる楔となるFWを中心にカウンター攻撃を仕掛けそれを一気に決めきれる複数の選手を持つチームでした。例えば、フランスのジルー、日本の大迫、ベルギーのルカク、ロシアのジュバなどはその代表的存在でした。当然、多くの選手が点を取るチームが勝ち残り、得点王の勝ちは下がったといえます。大会得点王となったイングランドのケインは、得点6のうち3点はPK、2点はコーナーキックからのシュート、1点は他の選手のシュートが当たって方向が変わって入ったものでした。(ワールドカップ史上最低の得点王と言われても仕方ないかもしれません)

<10秒で決めきるサッカー>
 スペインが2大会前に見せたポゼッション・サッカー(ティキタカ)の時代は、スペインの敗退が象徴するように終わりを迎えました。それに対し、ベルギーが日本戦で見せたGKから10秒以内にゴールを決める速攻がこの大会を象徴する攻撃だったといえます。当然、そのためにはGKから始まるDF,MF,FWまで全員の意思統一が必要となります。一人のスーパー・スターではなく複数のスター選手が組み立てることで初めて未来のサッカーは成立するといえそうです。
 ただし、各チームがこうした速攻に備えて守りを固めるのもまた必然です。そうなると、速攻で得点できるチャンスはそう多くはありません。そんな中でも10秒で決めきることができる方法があります。フリーキックやコーナーキックからセットプレーから始まる攻撃からもまた10秒以内に得点を決めることが可能なのです。この大会でベスト4に勝ち残ったフランスとイングランドの得点の多くはセットプレーからの得点でしたが、イングランドの一列並びとそこからの分散攻撃は、その有効性を世界に証明しました。こうしたセットプレーからの作戦は今後まだ開発の余地はあるかもしれません。イングランドは12点中9点はセットプレーからでしたが、そのためにスコットランドから専門のコーチを呼んで練習を積んできたとのこと。全体でも今大会の得点の43%がセットプレーからのものでした。
 速攻かセットプレーで点を取ることが、これからのサッカーの基本になるかもしれませんが、逆にその二つを抑え込むことが勝利への近道になりそうです。

<地域間格差の減少>
 ベスト8がすべてヨーロッパのチームにはなったものの、韓国がドイツを破り、日本がベルギーを追い込んだように、アジアの代表チームは、FIFAランキングの低さのわりに大健闘したといえます。FIFAランクの下位チームが上位に勝つことも多く、ランキングがヨーロッパのチームに有利であって、その差は少ないことが証明された大会だったともいえます。
 特に日本代表は選手だけでなく監督までもが最後までわからない状況にあり、最後まで代表チームが正統に評価される機会がなかったといえます。今後も、アジアのチームは大会前にベスト・メンバーを組む機会が少ない状況は変わらないので、それに対応したチーム作りを模索する必要がありそうです。代表チームは、その主戦場をヨーロッパにするという考えもありだし、マンCやバイエルンなどヨーロッパのクラブチームと練習試合をするのも良いと思います。日本が出場する予定のコパ・アメリカも若手に経験を積ませるだけの大会にしてはいけないと思います。
 サッカー・スタイルが連携が求められる速攻主体のプレーが求められるようになれば、いよいよチームの連携の重要性が増すはずです。となれば、オリンピック世代が東京オリンピックで活躍し、そのチーム体制や連携プレーが次のワールドカップに生かされなければ、チームの若返りはできないしベスト4もないはずです。

 イビチャ・オシムさんがインタビューで、「サッカー界はどんどんお金に冒されていて、今はギリギリのところで踏ん張っている状態だ」と語っていました。サッカーというスポーツが様々な面で進化して行くと、いつかワールドカップに勝つためには膨大な資金を必要とするようになるかもしれません。しかし、そうなってはサッカーの魅力が半減です。
 どんなにお金持ちの国でも、サッカーでは勝てるとは限らないところが、サッカーというスポーツの魅力なのですから。(アメリカも中国も日本もロシアも、世界の経済大国がどこも勝てないスポーツは他にないはずです!)
<予選リーグ>
グループA 
ウルグアイ  エジプト  サウジアラビア  ロシア 
FIFAランク14位
(監)オスカル・タバレス
(F)スアレス、カバーニ
45位
エクトル・フーペル
(F)サラー 
67位
ファン・アントニオ・ピッツィ
(F)アルハサウィ(M)オタイフ
70位
スタニスラフ・チュルチェソフ
(F)スモロフ、ジュバ 
<ロシアVSサウジアラビア>(ロシアが5-0で大勝!)
 大会参加国のFIFAランク最下位と下から番目の国の闘い。開幕戦ということで見ちゃいました。ロシアが最初から最後まで圧倒的に押しまくりまさかの5点!
 ドーピング検査が必要かも?と思えるほど圧倒的でした。サウジが可愛そう・・・。
 チェリシェフ2点、ガジンスキー、ジュバ、ゴロビンがゴール。
 身長差を生かし、ボールを蹴り込んでの有意差が生かされ、最後はすべてが上手くいった結果。
 開催国が強くないと盛り上がらないといけないので良かったのかもしれませんが、プーチン大統領のドヤ顔は嫌だな!

<ウルグアイVSエジプト>(ウルグアイが1-0でからくも勝利)<名勝負でした!>
 サラーという亡霊におびえるウルグアイが焦ってしまったのか、1点が遠い試合になりました。
 どの大会でも現れるスーパー・ゴールキーパーにエルシャーラウィ―が名乗りを上げるのか?
 スアレスが焦った末にまた何かをやらかすのか?
 そんな雰囲気が漂っていた後半44分でしたが、やはりウルグアイは勝負強かった。
 結局出場しなかったサラーの悲し気な表情が可哀想でした。
 でも、まだ予選リーグ突破の可能性は十分にエジプトにも残されているので、サラーの活躍を期待したい!

<ロシアVSエジプト>(3-1でロシアの圧勝!)
 サウジに大勝したロシアが勢いに乗ってエジプトも撃破!
 高さと身体を生かした面白くないサッカーですが、確かに強い!
 予選リーグ、2試合続けて圧勝しているのは、ロシアだけ。
 退会前に主力選手がドーピングでチームを離脱させられていた疑惑が明らかになり、それがもみ消されていたとか?
 ロシアチームはドーピングは問題ないのでしょうか?
 強すぎてそんな疑惑が浮上してしまいます。もちろんチェックはしているのでしょうけど。

<ウルグアイVSサウジアラビア>(1-0ウルグアイが勝利)
 ウルグアイがスアレスのシュートの1点を守り切り勝利。
 サウジはこの試合は粘りを見せたものの、これで予選敗退が決定。

<サウジアラビアVSエジプト>(2-1サウジアラビアが逆転勝利)
 サラーの初ゴールが生まれ、エジプトが先制。
 チームとして機能するサウジが、サラー、トレゼゲの個人技に頼るエジプトを上まわり、逆転勝利
 ワールドカップの場では珍しい中東対決を制しました。

<ウルグアイVSロシア>(3-0ウルグアイの大勝)
 スアレス、カバーニの得点でウルグアイが1,2位対決を制しました。
 この大会は、複数の得点源がいないと苦戦する傾向。そんな中、ウルグアイは理想の展開でトップ通過。
 さらに凄いのは、失点が0であること。
グループB 
ポルトガル  スペイン  イラン  モロッコ 
4位
フェルナンド・サントス
(F)C・ロナウド、アンドレシウバ
(M)モウチーニョ(D)ペペ 
10位
フレン・ロペテギ
(F)イスコ、ジエゴコスタ、シルバ
(M)イニエスタ、チゴ、ブスケツ
(D)S・ラモス、ピケ 
37位
カルロス・ケイロス
(F)アズムン 
41位
エルベ・ルナール
(F)ブタイブ 
<イランVSモロッコ>6月16日(オウンゴールで1-0イランの勝利)<名勝負でした!>
 素晴らしい試合だったようですが、見逃してしまいました。残念。
 熱闘の末、最後まで守り切ったイランがかろうじてオウンゴールで勝利。
 2010年南アフリカ大会で日本がデンマークに勝利して以来、16連敗していたアジア勢がやっと勝利。
 サウジアラビアの0-5敗戦のショックをやわらげてくれたとも言えます。

<ポルトガルVSスペイン>6月16日(3-3での引き分け)<名勝負でした!>
 これぞワールドカップという豪華な試合は、演出家がいるかのような出来過ぎともいえる引き分け。
 スペインのパスサッカーが冴え、ポルトガルを上回ったものの、クリスチャーノ・ロナウドがこの力で対抗し、いきなりのハットトリック。
 ディエゴ・コスタの2ゴールで勝ったと思ったスペインは余裕のパス回しだったのですが・・・。
 予選リーグ最大の強豪対決がこれだけ素晴らしい試合になったことで、大会の盛り上がりが期待できそうです。
 それにしてもナチョ・フェルナンデスのシュート回転の地をはうような3点目のシュートは大会最高ゴールがもう出たかって感じですね。
 本当に素晴らしいシュートでした。

<ポルトガルVSモロッコ>(1-0でポルトガルがかろうじて勝利)
 どのチームのエースも抑え込まれる中、一人活躍を続けるクリロナのヘディング・シュートはさすが。
 でもその後はモロッコが試合を圧倒し、内容的にはモロッコが勝っても不思議はない展開でした。
 最後の最後にシュートが決まらない・・・やはりそこが格の違いか?

<スペインVSイラン>(1-0苦戦しつつも勝利)
 ディエゴ・コスタのシュートはほぼオウンゴール。
 試合を支配しつつもイランの鉄壁の守りで、シュートを決めきれず。
 さすがはアジア最強国です。それでも、攻めなければ勝てないのもサッカー。

<スペインVSモロッコ>(2-2スペインが追いついての引き分け)<名勝負でした!>
<ポルトガルVSイラン>(1-1イランが追いついての引き分け)<名勝負でした!>
 ロスタイム間近まで、敗けても決勝リーグ進出だったスペインは最後の最後にVARのおかげでゴール。
 ところがスペインが追いついたと同じ頃、イランも追いついていました。
 そのうえ、GKと1対1のチャンスがあり、逆転の可能性もありました。
 この大会は、とにかくラスト5分ですべてが決まる!

グループC 
フランス  ペルー  デンマーク  オーストラリア 
7位
ディディエ・デシャン
(F)レマル、グリーズマン
(M)ポグバ、トリン、カンテ 
11位
リカルド・ガレカ
(F)ゲレーロ
12位
オーゲ・ハレイデ
(F)シスト、ルゲンセン
(M)エリクセン 
36位
ベルト・ファン・マルヴァイク
(F)ユリッチ
(M)クルーズ、リギッチ、レッキー
<フランスVSオーストラリア>(2-1フランスの勝利)
 オーストラリアが良く守り、大健闘。しかし、若がえったフランス代表が一枚上手でした。
 グリーズマンは当然ですが、ポグバの上がりからのシュートはさすがでした。
 ビデオ・アシスタントレフリーによるグリーズマンのPK判定は、相手チームも納得できて良かったし、ポグバのゴール判定も早くていいですね。
 判定に対するハイテクの導入は上手くいっているようです。
 それにしても、フランス代表のメンバーはアフリカ系がほとんどで、白人は4人ぐらいしかいません。フランス大会の優勝メンバー以上に移民選手比率が高まっているようです。
 おまけに若い選手が多く、勢いに乗るとどんどん強くなって行く可能性があり、ダークホースとなる気がします。
 オーストラリアも、高さはやはり脅威です。この後の対戦相手はフランスより格下なので、まだ十分に勝ち残る可能性があります。

<デンマークVSペルー>(1-0デンマークが辛うじて勝利)
 ペルーが押し気味でPKのチャンスもありながら、デンマークのパワーと堅い守備に破れました。
 GKシュマイケルの鉄壁の守備にPKをふかしてしまったクエバが可愛そうでした。
 ペルーの方が上だっただけに、痛い敗戦。これで残りが厳しくなりました。フランスに勝たないとペルーの予選リーグ突破はないでしょう。

<デンマークVSオーストラリア>(1-1痛み分け)
 オーストラリアは勝たなければならず、デンマークはフランス戦の前に勝っておきたかったはず。
 それだけに、後半はどちらも勝ちを意識してノーガードの撃ち合いとなりました。
 コールセンは今大会二度目のPK献上のファールとなりました。わざとのハンドではないでしょうが・・・
 最後の最後に決められるエースがどちらにもいない。

<フランスVSペルー>(1-0フランスがしっかりと勝利)
 けっして弱くはないペルー相手に若いフランスがしっかりとゲームを支配して勝利。
 これで余裕を持って決勝トーナメントに進めそう。
 ベスト4候補に名乗り!

<フランスVSデンマーク>(0-0引き分け))
 前半は慎重ながらも1,2位争いの好勝負でした。
 しかし、後半オーストラリアが0-2で負けていることが明らかになると、もうそのままで良いと、露骨な引き分け狙いになります。
 共に勝ち上がりたい気持ちはわかるものの、観客にとっては納得できないでしょうね。
 名勝負だらけの今大会ですが、初の無気力試合となりました。

<ペルーVSオーストラリア>(2-0ペルーの勝利)
 後半50分で2-0となり、押し気味だったオーストラリアには押し戻すパワーもなくなりました。
 前半も内容的には押していながらワンチャンスを生かされてしまい、決定力不足は明らかでした。
 ケーヒル頼みから結局脱却できないままオーストラリアは終戦。
グループD 
アルゼンチン  クロアチア  アイスランド  ナイジェリア 
5位
ホルヘ・サンパオリ
(F)アグエロ、メッシ
(M)ディマリア、マスチェラーノ 
20位
ズラトコ・ダリッチ
(F)カリニッチ
(M)モドリッチ、マンジュキッチ 
22位
ヘイミル・ハルグリムソン
(F)ボドバルソン、フィンボガソン
48位
ゲルノ・トロール
(F)モーゼス、イヘアナチョ
(MF)ムサ
<アルゼンチンVSアイスランド>(1-1引き分け)<名勝負でした!>
 メッシ頼みのアルゼンチンというのは簡単ですが、メッシを中心とした攻撃は世界最高峰のパスワークと正確なシュートによる破壊力を持っています。
 しかし、それを「動く壁」となってアイスランドが防ぎ切りました。
 前半は、逆に高さとパワーを生かした攻撃により、決定機はアイスランドの方が多かった気がします。
 後半は、アイスランドは守りに入ったこともあり、防戦一方になりました。普通ならここから壁が崩壊しそうなものです。
 「壁の崩壊」を救ったのは、壁の向こうからバイキング・クラップで支えたアイスランド・サポーターです。
 もちろんメッシのPKを止めたキーパーも素晴らしかった!
 これで、このグループは一気に渾沌としてきそうです。

<クロアチアVSナイジェリア>(2-0クロアチアの勝利)
 この試合は見逃しました。
 クロアチアはやはり強かったようです。やはりモドリッチですね。
 アイスランドとクロアチア、どちらが勝ち残るか?
 このグループも混戦になりそう。

<クロアチアVSアルゼンチン>(3-0まさかのクロアチア大勝まさに「ノブゴロドの惨劇」)
 マラドーナを神様扱いし続け、エース・ストライカーに神になることを求めるアルゼンチンのスタイル。その限界が見えた試合。
 このままだと、メッシ以上の選手が現れても、アルゼンチンは勝てないかもしれません。
 とはいえ、モドリッチのシュートは素晴らしかった。
 東欧で最もラテン的サッカーを展開するクロアチアは、モドリッチの献身的プレーがチームに行き渡り、今大会最強チームかもしれません。
 まだアルゼンチンには可能性がありますが、3点の失点は最後の得失点差での競り合いできいてきそう。
 もう神様にお祈りするしかない。
 でも今はVARがあるので、「神の手」は通用しないから!マラドーナは21世紀の今なら神様ではなく「間抜けヤギ」ですから。
 アルゼンチンのファンもそのことに気づかないと。

<ナイジェリアVSアイスランド>(2-0ナイジェリアのスピードが爆発)
 前半は守備を固めてカウンターを狙うアイスランドのペース。
 後半に入るといきなりナイジェリアがスピードアップし、モーゼス、ムサの速攻が見事に決まり一気にゴール!
 その後も、スーパー・イーグルスのスピードがアイスランドの守備を翻弄。追加点をあげて勝負あった。
 試合中のバイキング・クラップも感動的でしたが、ナイジェリアのスピードは止められませんでした。
 この勢いをアルゼンチンは止められるか?

<クロアチアVSアイスランド>(2-1クロアチア3連勝)
 クロアチアは余裕でアイスランドは勝つしかない状況。そのため、この試合も接戦になり、クロアチアが先制しても、アイスランドが追いつく展開。
 それでもクロアチアは、力の差を見せて最後はペリシッチの決勝ゴールにより勝利。

<アルゼンチンVSナイジェリア>(2-1アルゼンチンが薄氷の勝利)<名勝負でした!>
 勝しかないアルゼンチンが見事に勝利。試合開始早々にメッシの素晴らしいシュートで先制し、流れができました。
 ところが、ペナルティー・エリアでマスチェラーノが相手を引き倒してPK献上。アルゼンチンらしいずる賢いプレーはVARによって、これからはNGとなりそうです。
 もうだめか?
 ハラハラドキドキの展開に後半投入のパボンのスピードが生かされるようになり、マルコス・ロホの素晴らしいボレーシュートによってついに勝利を収めました。
 大会最年少チームだったナイジェリアは、後半は押し返しつつありましたが、最後に力尽きました。
 それでも彼らには次の大会もあるので怖い存在です。きっと彼らはこの口惜しさを忘れないでしょう。
グループE 
ブラジル  スイス  コスタリカ  セルビア 
2位
チッチ
(F)ネイマール、ジェズス、コウチーニョ
(M)フェルナンジーニョ、パウリーニョ
(D)マルセロ、チアゴシウバ
6位
ウラジミール・ぺトコビッチ
(F)セフェロビッチ
(M)シャキリ、ジェマイリ
23位
オスカル・ラミレス
(F)ウレーニャ
(M)ルイス、ボラニョス
(GK)ナバス
34位
ムラデン・クルスタイッチ
(F)ミトロビッチ
(M)コスティッチ、タディッチ
<セルビアVSコスタリカ>(1-0セルビアが逃げ切り勝利)
 セルビアの攻撃をGKナバスを中心に守り、カウンターによりミトロビッチのFKからコラロフのシュートにより、後半56分にセルビアが先制。
 ここからコスタリカは積極的に反撃に出ますが、セルビアが逃げ切りに成功。

<ブラジルVSスイス>(1-1ブラジルがまだギアが入らず、引き分け)
 コウチーニョの見事なシュートで先制したところからしばらくは、ブラジルが圧倒している感じだったのですが、2点目が入らなかったことで流れはスイスへ。
 後半にコーナーキックからツバ―のヘディング・シュートで追いつきました。
 ブラジルはゾーンで守り人数も多かったのに、結局、フリーを作ってしまい守備の弱さを露呈してしまいました。
 それでも失点を上まわる得点があればいいのですが、アルゼンチンがメッシ頼みなようにブラジルもネイマール頼みだと厳しいことになりそう。

<ブラジルVSコスタリカ>(2-0で激闘の末にブラジルが勝利)<名勝負でした!>
 前半はブラジルが押し気味ながら五分五分の展開。
 後半に入り、ウィリアンがコスタに交代して以降は、圧倒的にブラジル・ペース。
 しかし、ナバスの素晴らしい守備によりブラジルは得点できず。ついにはネイマールがほぼほぼシュミレーションでPK獲得。ここでまたもVARが威力を発揮し、NOファールの判定。
 (これは審判の判断正しかった)
 ロス・タイムに入り、ついにコウチーニョのゴールで先制し、足が止まったコスタリカの攻撃を赦すことなくネイマールがとどめをさし、ゲームセット。
 今大会最高のゲームは、ポルトガルVSスペインではなくこの試合になりました。これ以上の名勝負が生まれるのか?
 VARのおかげでゲームが止まることは多くなり、PKも増えたものの、後味の悪い終わりはなく、すっきりと決着がつき、いい試合が増えている気がします。
 この試合もネイマールのPKが認められていたら、後味の悪い試合になっていたでしょう。
 これでブラジルに勢いがつくのではないでしょうか?優勝候補に再浮上しそうです。

<スイスVSセルビア>(2-1スイスが劇的な逆転勝利)<名勝負でした!>
 セルビアに先制されて苦戦するも、後半に追いつき、45分にシャキリのシュートで劇的な逆転勝利。
 これで前評判通りスイスが一歩抜け出しました。順当にFIFAランク上位が勝ち上がるのか?
 でもコスタリカの勢いをスイスが止められるか?
 まだまだ最終戦まで結果はわかりません。

<ブラジルVSセルビア>(2-0さすがのブラジル勝利)
 やはりブラジルは前回の試合で覚醒したようです。セルビアもけっして弱かったわけではなく、内容的にはいい試合でした。
 それでもより多くチャンスを作り、その中で決定的なチャンスをものにできるのがブラジルです。
 決勝トーナメントに向けて万全の体制になりつつあります。

<コスタリカVSスイス>(2-2引き分け)<名勝負でした!>
 コスタリカが粘りをみせ、2度追いついての引き分け。
 コスタリカも予選敗退したものの、セルビア同様いい戦いをしました。
グループF 
ドイツ  メキシコ  スウェーデン  韓国 
1位
ヨアヒム・レーブ
(F)ベルナー
(M)ドレクスラー、エジル、ミュラー
クロース、ケディラ
(D)フンメルス、ボアテング 
15位
ファン・カルロス・オソリオ
(F)ロサーノ、エルネンデス
(M)クアルダード
24位
ヤンネ・アンディション
(F)トイボネン、ベリ
(M)ラーション、フォルスベリ
57位
シン・テヨン
(F)ソンフンミン、ファン・ヒチャン
<メキシコVSドイツ>(1-0でメキシコが見事に勝利)<名勝負でした!>
 優勝候補筆頭のドイツがまさかの敗戦。
 この試合も見ごたえのある素晴らしい試合でした。けっしてドイツが悪かったのではなく、メキシコがスピード、パスワーク、決定力で上回った試合でした。
 ドイツが前回優勝メンバー中心のベテラン中心であるのに対し、メキシコはオリッピックで活躍してきた若いメンバーが入り、より早く、よりタフになっています。
 決勝点を決めたのは若きエースのロサノでした。
 ジャイアント・キリングと言えないプラン通りのメキシコの勝利でした。
 メキシコはいよいよベスト4まで行けそうな気配。

<スウェーデンVS韓国>(1-0PKでスウェーデンが勝利)
 イタリアを予選敗退に追いこんだスウェーデンに韓国は仕事ができず。前半を見ていて、これは0-0かPKで決まりかな?と思ったら、その通りになってしまいました。
 メキシコの勝利によって、勝つしかなくなった韓国としては、始まる前から厳しい試合だったといえます。
 正直、面白い試合ではなく途中で錦織のテニス中継にチャンネルを変えてしまいました。

<メキシコVS韓国>(2-1メキシコが勝利)
 ドイツを破ったメキシコを相手に韓国の1-2敗戦は健闘したともいえます。
 この組に入ったことがやはり不運だったというべきか。
 ただし、けっしてドイツに勝ったメキシコが最強か?ということでもあります。

<ドイツVSスウェーデン>(2-1逆転勝利)<名勝負でした!>
 前半に先制されて、またも苦戦。後半に追いつくものの、ボアテングが退場となり10人に。
 しかし、勝負強いドイツはロスタイムにクローズが決勝点をあげて勝利しました。
 決勝点のフリー・キックは、微妙にボールをずらした分、ゴールギリギリに吸い込まれました。
 最後の最後まであきらめず、そこでわずかでも可能性を高めるための努力をおこたならないこと。
 優勝経験のある強いチームには、それがある。それを証明した試合でした。

<韓国VSドイツ>(2-0まさかの韓国勝利!)<名勝負でした!>
 正直、ドイツとメキシコが勝つと思っていたので眠ろうと思っていました。
 ところが、0-0のまま前半を終わり、スウェーデンがリードしてしまったため、眠れなくなってしまいました。
 韓国は粘り強く戦い、最後の最後まで踏ん張り、ついにノイアーから先制。(オフサイドの判定が覆り、VARによって得点が認められました)
 ドイツは20本以上のシュートを放つもゴールに突き刺せず・・・まさに悲劇でした。
 アルゼンチンの終戦を予想する人はいても、ドイツがここで消えるとは!まさかの結果はこの大会の意外性、ドラマチックな展開を象徴するものです。

<スウェーデンVSメキシコ>(3-0まさかのスウェーデン大勝)
 スウェーデンがPKとオウンゴールによって3点を取るというまさかの展開。
 あんなに強かったはずのメキシコが・・・単にドイツが弱かっただけなのか?
 だってスウェーデンが勝ち上がっても全然面白くないじゃないですか。
 正直、スウェーデンのサッカーは面白くないですから。
 でも、面白くなくても勝ちは勝ち、地味でも、スターがいなくても、勝てるのがサッカーというスポーツだし、だからこそ、サッカーは世界中で愛されているのです。
グループG 
ベルギー  イングランド  チュニジア  パナマ 
3位
ロベルト・マルティネス
(F)ルカク(M)アザール、メルテンス
デブルイネ 
12位
ガレス・サウスゲイト
(F)スターリング、ケイン
(M)ヤング、ダイアー 
21位
ナビル・マールル
(F)ハズリ
(M)スリティ、ハウイ 
55位
エルナン・ダリオ・ゴメス
(F)ペレス、ガブリエル・トーレス
<ベルギーVSパナマ>(3-0ベルギーの圧勝)
 スーパー・ヒーローがいるFIFAランクベスト5の他のチームがことごとく勝てなかった中、ベルギーは唯一ルカク、デブルイネ、アザールら複数のヒーローがいるチーム。
 それだけに、ベルギーの圧勝は象徴的な気がします。
 スーパー・ヒーローをいかに潰すかは、相手国の守備における当然の命題なだけに、もう一人のヒーローが登場しないと勝てない状況になりつつあるのではないでしょうか。

<イングランドVSチュニジア>(1-0イングランドが予想外の苦戦の末に勝利)
 前回大会出場者が4人しかいないというイングランドは、完全な若返りに成功。とはいえ、この試合が引き分けなら予選リーグ敗退の可能性もあったかもしれません。
 でも、この勝利によって、流れはイングランドに来るかもしれません。若い分、勝ち残ると体力的に有利になる可能性もあります。
 ダーク・ホースになれるかもしれません。

<ベルギーVSチュニジア>(5-2でベルギーが大勝)
 ルカク、アザール、デブルイネ、メルテンスらの攻撃力は半端ない!
 チュニジアとのノーガードの撃ち合いは楽しめました。
 ただし、ベルギーの守備には穴がありそうなので、相手が変わると点が入らない可能性もあり。
 8点入っていても不思議じゃない怒涛の攻撃力は今大会最強かも。
 どう考えても優勝候補。ベルギーはチームとして今がまさにピーク。この大会で優勝しないと、当分できないかもしれません。

<イングランドVSパナマ>(6-1でイングランドの大勝)
 前半だけで5-0。勝負がついてしまいました。
 パナマは初出場ということで、そこで満足していたかもしれません。粘りがなかった。
 日本が初出場したフランス大会もこんな感じだったのでしょう。
 ケインがPKで2ゴール、シュートが当たって方向を変えただけのゴールの3点。
 イングランドは若いチームなだけにこれで勢いに乗るか、逆に甘く見てしまうか?

<ベルギーVSイングランド>(1-0ベルギーの勝利)
 決勝リーグ進出を決めている2チームの対戦。どちらも大幅にメンバーを変えてのぞみました。
 ヤヌザイのゴールによってベルギーが勝利を収めたものの、日本と同様消極的な試合となりました。

<チュニジアVSパナマ>(2-1チュニジアが勝利)
 グループリーグ敗退が決まっている2チームの対戦でしたが、どちらも母国に勝ち点を持ち帰るために戦いました。
 さすがにランク上位のチュニジアが地力を発揮し勝利を得ました。
 
グループH 
ポーランド  コロンビア  セネガル  日本 
8位
アダム・ナバウカ
(F)レバンドフスキ
(M)グロシツキ、ジェリンスキ
16位
ホセ・ペケルマン
(F)ファルカオ
(M)ムリエル、ハメス・ロドリゲス
クアドラード 
27位
アリューシセ
(F)ケイタ、ソウ、マネ
61位
西野朗
(F)岡崎、大迫
(M)香川、本田、乾、柴崎、武藤、原口
(D)槙野、吉田、昌子、長友、酒井
<日本VSコロンビア>(2-1日本が4年越しのリベンジ達成!)
 開始早々の退場からのPKによる先制。
 あまりのアドバンテージに今までの日本だと逆に守備が下がって逆転される可能性もありました。
 でも、今回のメンバーはベテランぞろいで落ち着いていました。
 メンバー交代も、よりしっかり守れる本田、山口が入る典型も理想的でした。
 逆にコロンビアの交代によるハメス・ロドリゲスの投入は状況を悪化させ、日本に余裕をもたらしてくれました。(もちろん、そもままでも状況は変えられなかったかもしれませんが)
 ひとつ不安は、GK。あのフリー・キックは、キャッチではなくはじき出す選択をすべきだったのかと思います。中村なら止めていたのでは?
 というか、そもそもあのフリー・キックが、審判の判定ミスなのですが・・・。
 岡崎も走れていたし、良かった。

<セネガルVSポーランド>(2-1セネガルの勝利)
 こちらもランク的にはジャイアント・キリングですが、内容的にはセネガルの圧勝。
 ポーランドもまたスーパー・ヒーローを要するチーム。
 ここもまたそこを抑え込まれて敗北を喫したといえます。この試合もまたエース頼みのチームが敗北しました。
 ストロング・ポイントを消し合うサッカーが、この大会のトレンドなのかもしれません。

<日本VSセネガル>(2-2引き分け)<名勝負でした!>
 二度リードされ、二度追いつくというしびれる試合展開でした。
 内容的には押していただけに惜しかったが、精神的には素晴らしい結果だったと思います。
 でも一点目はキャッチングしていれば防げた失点でした。
 柴崎が素晴らしい、香川もよく受けてターンしていたし、大迫の身体を投げ出してのシュートブロックも半端なかったし、本田のここぞの運もさすが、・・・
 長友の運動量とトラップにも感謝、吉田、昌子の堅い守りにも感謝、酒井と原口も良く走った、乾のシュートはこれぞワールドクラス!
 そして、西野監督の采配が冴えていた!
 これでコロンビア戦がまぐれではなかったことを証明出来た!

<コロンビアVSセネガル>(1-0コロンビア勝利)
 コロンビアがジェリー・ミナのゴールを守り切り勝利。
 内容的には最後はコロンビアが余裕をもって勝ち切った感じでした。
 やはりコロンビアは強かった。順当にグループ1位になったといえそうです。
 ありがとうございました。(引き分けなら2チームとも上がれたのですから、感謝です)

<ポーランドVS日本>(1-0でポーランドが勝利)
 事前にあり得ると言われていたフェアプレー・ポイントによる決勝リーグ進出が決まることに・・・
 前半は日本のプラン通りの試合で内容的には押していました。
 しかし、やはり1点取っておかないと・・・
 というわけで、やはりフリーキックから失点。
 それでもこの試合は川島のビッグセーブがあり、それが勝負を分けることになりました。
 川島を変えなかった西野監督の選択がここでも当たり!
 6人のメンバーを変えた中、最後に長谷部が残されていたのも、コロンビアの先制を知り、その情報とその後のプランを伝える役があったからでした。
 そう考えると、西野監督の采配はことごとく当たったともいえそうです。
 それに本田、乾、長谷部、香川らを休ませることができたのも良かった。
 懸念は、柴崎が疲れていないか。岡崎が無理そうなことでしょうか。

 ワールドカップにおいて、ルールを利用したギリギリの戦いをする経験。これは今までの日本にはなかったこと。それをしっかりとこなせたことも重要です。
 こうした経験を積み上げることで、初めてワールドカップでの優勝という文字も可能になる。日本にとって、すでに新たな段階が始まっているのです。


<予選リーグの結果>

<グループA>
ウルグアイ(9)ロシア(6)サウジアラビア(3)エジプト(0)

<グループB>
スペイン(5)(得点差1)ポルトガル(5)イラン(4)モロッコ(1)

<グループC>
フランス(7)デンマーク(5)ペルー(3)オーストラリア(1)

<グループD>
クロアチア(9)アルゼンチン(4)ナイジェリア(3)アイスランド(1)

<グループE>
ブラジル(7)スイス(5)セルビア(3)コスタリカ(1)

<グループF>
スウェーデン(6)(得失点差4)メキシコ(6)韓国(3)(得失点差2)ドイツ(3)

<グループG>
ベルギー(9)イングランド(6)チュニジア(3)パナマ(0)

<グループH>
コロンビア(6)日本(4)(フェアプレー・ポイント2差)セネガル(4)ポーランド(3)

<準々決勝>

フランスVSアルゼンチン(4-3フランスの逆転勝ち)<名勝負でした!>
 アルゼンチン・メッシ時代の終焉とフランス・エムバぺ時代の始まりを示した試合となった。将来、そう言われることになるのかもしれません。
 2点差がついて勝負あったと思いましたが、最後までアルゼンチンが粘りをみせました。
 素晴らしい試合!やはり決勝リーグはこれまでとは違うレベルです。これぞ名勝負!これぞワールドカップです。
 これだけ名勝負が多い大会はない中でまだまだ名勝負が生まれそうです。

ウルグアイVSポルトガル(2-1ウルグアイ勝利)<名勝負でした!>
 やはりこの大会は一人のスーパー・スターだけでは勝ち抜けないようです。
 メッシに続いてロナウドもまたこの試合で消えることになりました。
 とにかくウルグアイはよく守りました。シュートどころか、センタリングもあげさせない積極的な守備。
 それもカードを審判に出させないギリギリの守りが上手い。
 そして、審判は無駄なファールで試合を止めることなく、素晴らしいジャッジを行い名勝負に貢献しました。
 そこにも注目したいと思います。
 名勝負は選手だけでなく、審判、ファン、チームスタッフ全員で作るものです。

ロシアVSスペイン(1-1PK4-3ロシアの勝利)
 決勝トーナメント二日目は、前日の点の取り合いから一転し、しびれるようなPK戦となりました。
 力の差を認識するロシアが守備的に戦い、それをスペインが許す展開。
 そして、まさかの同点になり、あせるスペインが決めきれないという最悪の結末に・・・。(スペインファンにとっては)
 PK戦ならスペインが有利な気がしますが、失うもののないロシアと勝って当然のスペインではプレッシャーが違ったかもしれません。
 どうやら先制後、スペインが守りに入り、簡単に勝とうと思ったのが間違いだったのかもしれません。
 それとも、体力で上回るロシアの堅い守りを崩せなかったスペインの体力もしくはアイデア不足ということになるのでしょうか。
 

クロアチアVSデンマーク(1-1PK3-2クロアチアの勝利)
 前半2分でデンマークが先制するも4分にクロアチアが追いつく展開(どちらもアクシデント的な得点)
 クロアチアが押し気味ながら、だんだんとデンマークが体力的に上回り出して、クロアチアは攻めきれなくなります。
 そのうえ、延長でのせっかくのPKをモドリッチが決められず・・・流れはシュマイケルを擁するデンマークに向かいます。
 そして、前の試合に続いてこちらもPK戦に突入。伝説的PK戦が生まれました。
 スパシッチVSシュマイケルというGK対決はお互いにシュート・ストップを連発する素晴らしい戦いになりました。<名勝負でした!>

<参考>試合会場にも着ていたシュマイケルのお父さん、ピーター・シュマイケルも登場します!
ゴールキーパーの進化史

ブラジルVSメキシコ(2-0ブラジルの圧勝)
 予選リーグでドイツに勝った後、調子を落としながら、なんとか勝ち上がったメキシコ。引き分けから入り、調子を上げて決勝トーナメント入りしたブラジル。
 2チームのここまでの流れがそのまま出た結果となりました。
 メキシコは攻め込んで良いクロスを上げるところまではいくものの最後に決めきれる選手がいなかった。
 オチョアの好セーブ連発でなんとかブラジルの攻撃を食いとどめていたのですが・・・。
 その差はいかんともしがたい。そして、それがベスト16とベスト8の違いなのかもしれません。
 これでメキシコは7大会連続のベスト16敗退。
 ネイマールの調子と共に勢いを増すブラジルは、いよいよ本調子。このまま決勝まで行きそうです。
 ただし、ネイマールの過剰な演技にはがっかりです。たとえ、ブラジルが優勝したとしてもMVPにネイマールを選ぶのは?と思わざるを得ません。
 それがブラジル・サッカーのスタイルという言い訳は、VAR時代の始まりと共に許されなくなりました。
 世界最高のサッカー選手になれるはずが、あまりにも残念です。

ベルギーVS日本(3-2ベルギーの逆転勝ち)<名勝負でした!>
 前半は0-0でしのぎ、後半に勝負に出た日本が原口、乾のシュートでリード。
 しかし、2点目が早すぎたのか?けっしてディフェンシブにはなっていなかったものの、少しずつベルギーの流れに。
 フェライニが投入されベルギーは、スタイルを捨てて高さで日本をつぶそうとしてきました。(フェライニ、シャドリと交代選手が決めたのは監督の手腕)
 ある意味、ここからが本気の勝負の始まりでした。
 川島のビッグ・セーブ連発もあり、本田のブレ玉の素晴らしいフリーキックもあり、日本が再びリードできる可能性も十分にありました。
 特に本田の投入以降は、香川との熟年コンビが素晴らしい技術をみせ、ボールを動かし続けベルギーを翻弄しました。
 本当にもう一歩でした。
 7大会連続でベスト16で敗退しているメキシコのことを思えば、まだまだ日本の経験は不足していて当然です。
 サッカー史上、最高の大会になりつつあるこの大会に日本も歴史的名勝負を記録することができました。
 それだけでも、世界に誇れること。
 今更ですが、ポーランド戦でのパス回しの意味もここでしっかり証明できました。
 南アフリカ大会では守備的な弱者のサッカーによってベスト16に進出して、日本らしいサッカーをできずに終わりました。
 それに比べれば、今回は攻撃的なサッカーを貫くだけでなく、勝ち上がるための後ろ向きなサッカーも体験。はるかに収穫の多い大会になったと思います。
 次回大会が今から楽しみです。

スウェーデンVSスイス(1-0スウェーデン勝利)
 正直、スウェーデン、スイスどっちが勝ってもあまり楽しくはない組み合わせ。
 だって面白くないサッカーだから。

イングランドVSコロンビア(1-1(4-3)PKでイングランドの勝利)
 イングランドの勝利を確信していたのですが、後半ロスタイムにまさかの同点。
 流れはどう考えても、追いついて勢いに乗り、PK巧者でもあるはずのコロンビアでした。
 ハメス・ロドリゲスがいなくても勝てる展開に持ち込んだのでした。
 ところが、イングランドがついにPK戦で勝利を収めることになりました。
 これでイングランドは勢いに乗ってスウェーデンにも勝ってほしい!

<準々決勝>
フランスVSウルグアイ(2-0フランスの圧勝)
 この大会の大きな特徴、それはスーパー・ストライカーのいるチームがいるチームが勝てないということです。アルゼンチン(メッシ)、ポルトガル(ロナウド)はその象徴的チームですが、その他にも、ハメス・ロドリゲスが欠けてファルカオだけになったコロンビア。そして、この試合では、ウルグアイのカバーニが欠場してスアレス一人になっていました。いよいよ残るはブラジル(ネイマール)だけになりました。
 試合への入りはウルグアイが鋭い寄せによって圧力をかけて押し気味の展開。しかし、フランスはそこを守り切ります。
 1点目はグリースマンのフリーキックから、2点目はグリースマンのブレ玉シュートによるもの。前の試合では、エムバぺが2点取り、ヒーローになりましたが、それだけではないのがフランス。他にもフォワードにはジルーもいて、日本代表の大迫のような役割をしっかりと果たしています。ポグバも安定した働きをしていて、守備陣も終始ウルグアイを抑え込んでいました。
 自分で言うのもなんですが、予想通りの展開でした。この流れからすると、ブラジルもベルギーに負けるはず・・・ですが。

ベルギーVSブラジル(2-1ベルギーの勝利)
 前半の入りはブラジルが押し気味ですが、ベルギーは先発から日本戦でゴールを決めたフェライニとシャドリを入れて攻撃的に戦う体制をとり、隙を見てはカウンターを仕掛けます。
 そして高さで勝るベルギーのコーナーキックからオウンゴールが生まれます。(ブラジルは低い弾道のコーナーキックをすらすようにして惜しいところまで行きました)
 さらにルカクが潰される中からデブライネにボールが渡り、そこから見事なシュートが決まります。ルカクが潰れたり、スルーすることで点を取ることができるのもベルギーの強みでした。
 強面のルカクは実は優しすぎる大男で自分で決めきるゴールゲッターではないので、ネイマールとは決定的に異なる存在のようです。
 さらに目立ったのはリードしてからのアザールのボール保持とシンプルな攻撃です。これによって、時間を使い、ゲームをコントロールできたことも勝因の一つでした。日本もこれができていれば、ベルギーに勝てていたかも?
 後半は、日本戦でのベルギーのように本気になったブラジルの攻勢が続き、一点返すもののネイマールに仕事をさせずに守り切ります。GKクルトワの好セーブもやはりすごかった。(日本はよく2点もとった)ベルギーのチームとしてのまとまりは日本戦でさらに良くなったようです。
 もしベルギーが優勝したら、きっと日本のおかげで優勝できたとコメントしてくれることでしょう。

イングランドVSスウェーデン(2-0イングランド圧勝)
 前半は予想通り固い守りを両チームが展開する面白くない展開。
 しかし、前半30分にイングランドがマグワイアの見事なシュートで先制するとスウェーデンのプランが狂います。(前半0-0で後半に先制し逃げ切るのがスウェーデンの勝ちパターン)
 ベテランが多いスウェーデンに対し、若いイングランドは後半さらに勢いで上回り、後半14分にアリのシュートで追加点。
 スウェーデンに2点取る力はなく、イングランドは余裕の勝利となりました。

クロアチアVSロシア(2-2PK4-3クロアチアが辛くも勝利)
 立ち上がりはロシアがクロアチアに強烈なプレッシャーをかけて押し込みました。
 しだいにクロアチアがそれに慣れ、押し返しますが、その攻撃からロシアがカウンター攻撃を仕掛けます。
 前半31分に勢いと応援に支えられたロシアのチェリシェフが見事なミドル・シュートを決めて先制。
 しかし、クロアチアは前の試合同様、すぐに反撃に出てクラマリッチのシュートで追いつきます。
 試合はそのまま延長に突入。
 延長前半にビダのシュートで勝利に近づきますが、ロシアの粘りは日韓大会の時の韓国のようでした。
 延長後半10分、フェルナンデスのヘディング・シュートで追いついてしまいます。そして、試合は再びPK戦突入。
 クロアチアGKのスパシッチは足を怪我した状態でしたが、試合中から調子が良くPK戦もその勢いでシュートをストップ。
 ロシアの勢いを止めて4-3で勝利。ただし、2試合連続でPK戦を戦ったことで平均年齢が高いクロアチアは厳しくなってきました。
 次戦の相手イングランドは90分で勝利していて、おまけに若い。

<準決勝>
フランスVSベルギー
(1-0フランスの勝利)
 選手の疲労や怪我人、出場停止などにより、準決勝、決勝はチームのベスト・プレーが出せず良い試合にはならない。これはワールドカップの常識です。
 この試合も、これまでのような面白い試合とはなりませんでした。
 前半立ち上がりからベルギーが押し気味に進めます。しかし、フランスはその攻撃に慣れるとしだいにカウンターで反撃。そのまま五分五分で前半終了。
 後半も初めはベルギーが押し込みますが、フランスは再びカウンターで反撃。
 身長で劣るフランスですが、後半6分コーナー・キックからウムティティがヘディングでシュートを決めて先制。
 ここからベルギーは攻撃のスイッチを入れて攻勢に出ますが、日本戦ほどの迫力はありませんでした。やはり疲労があるのか?
 フェライニとルカクにあわせてセンタリングを繰り返す単調な攻撃になり、追いつける感じは正直ありませんでした。
 逆にフランスが何度のカウンターで決定的なチャンスを作り、それをクルトワがギリギリでセーブ。(この試合のMVPはクルトワ?)

クロアチアVSイングランド(2-1延長クロアチア勝利)
 実力的には上回っても、2試合連続でPKまで戦っているクロアチアが体力的には不利。というのが、戦前の予想でした。
 イングランドが前半5分という早い時間にトリッピアーがフリーキックを直接決めて先制。
 しかし、クロアチアは先制されてから追いついての逆転勝ちをしてきているので、想定内。試合内容は、これで面白くなりました。
 展開的には、フランスとベルギーのような展開になったともいえますが、クロアチアにはベルギーを上まわる気力上まわるプレーを展開。
 ライン際でも簡単にボールを出さずに見方につなごうとする意識が素晴らしかった。
 モドリッチを先頭に常に相手からボールを奪い取ろうとするサッカーの基本が徹底されていて、サッカーの教科書のような戦いを見せてくれました。
 そこまでやって勝てないとサッカーが面白くなくなってしまいます。
 とういうことで、ベルギーとは異なりクロアチアは後半23分にペリシッチがセンタリングをジャンピング・ボレーで決めて追いつきます。
 そこからクロアチアが圧倒しますが、決めきれずに延長戦へ。
 そして、延長後半4分にマンジュキッチが見事に決勝ゴールを決めました。
 イングランドは、カウンター攻撃によって何度もチャンスをつかみかけますが決めきれず、トリッピアーが故障で退場してしまい10人になり万事休すとなりました。

<3位決定戦>
ベルギーVSイングランド
(2-0ベルギー勝利)
 イングランドは中二日と厳しい条件で大幅にメンバーを変更
 ベルギーは前半4分にあっさりと速攻でムニエがゴールを決めます。その後はそのままベルギーが3-0ぐらいで勝ちそうな勢いでした。
 しかし、後半ルカクが決定機を逃し、得点王をあきらめて交代後、流れはイングランドへ。
 ダイアーがクロトワと一対一の状況からループシュート。同点か?と思われましたが、ここでCBのアルデルワイレルドがゴールに飛び込みながらのクリア。
 ここで追いつかれていれば試合は、わからなくなっていたでしょう。
 その後、ベルギーの十八番の速攻がさく裂、デ・ブルイネからアザールへのホットラインで2点目を取り、これで勝負あった。
 実力通りの結果でベルギーが初の3位となりました。
 振り返ると、2018ワールドカップは、「ベルギーとVARの大会」と将来語られることになるのかもしれません。

<決勝戦>
フランスVSクロアチア
(4-2 90分でフランスの勝利)
 ついに決勝戦、戦前から3試合連続で延長を戦い中二日しか休めなかったクロアチアに対し、フランスは中三日の休みがあり、条件的にかなりのハンデがありました。
 しかし、試合の流れはクロアチアが握っていて、内容的には圧倒。でも得点はグリーズマンの素晴らしいフリーキックによってフランス。(記録はオウンゴールでしたが)
 これがこの大会の一つの特徴的な展開でもありました。流れの中ではなくフリーキック、もしくはコーナー・キックからの得点です。(フランスはこの試合の前まで得点の12のうちフリー・キックから8点となっていました)
 それに対し、クロアチアはその10分後にサイドを変えるパスから、3人による連続的な戻しパスの後、見事なゴール。(これぞ現代サッカーの理想的展開!)
 その後も、クロアチアが押し込み逆転も間近と思われました。ところが、ここでコーナー・キックの際にマンジュキッチがゴール前でハンドによりPKを献上。
 このハンドも、この大会の象徴であるVARがあってのPK判定でした。
 これで再び流れはフランスに、それでもまだ内容的にはクロアチアだったので、フランスにハンデを渡し面白した感じでした。
 そんな展開を一気に終わらせたのが、これまで問題児扱いされてきたフランスの中盤のかなめポグバでした。
 彼のパスから攻撃が始まり、それが戻ったところを自らがシュートを決めきってしまいます。(右足と左足で二度に渡る素晴らしいシュートでした!)
 この後のエムバぺのゴールによって、もう試合は終わり。少々拍子抜けの終わり方になってしまいました。
 試合終了後、興奮して眠れないかと思いきや、すっと眠れてしまったのは、白けてしまったせいでしょうか。
 大会MVPはモドリッチに・・・おめでとうございます。これは順当でしょう。本人はうれしくないでしょうが・・・それだけの価値はあります。

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