2010年代のベストセラーと歴代ベストセラー


2010年(平成22年)~2018年(平成30年)
<電子書籍元年>
 2010年は「電子書籍元年」と呼ばれました。
 アップルがiPadを発表。これで先発のKindle(アマゾン)、Reader(ソニー)、Kobo(楽天)と電子書籍の時代が来ると予測されました。しかし、実際はブレイクとまでは行かず、市場規模は前年比23.7%増にとどまり、その大半はケータイコミックの利用でした。
 2014年、電子書籍は前年比28.3%増となり、電子雑誌、電子書籍を合わせた合計で1013億円の売り上げとなり、初の1000億越え。
 ただし、電子書籍の8割はコミックでした。
 東野圭吾、佐伯泰英、百田尚樹、有川浩、湊かなえ、西加奈子、曽野綾子など、未だに電子書籍による出版に積極的ではない作家も多いため、日本では未だに伸び悩み状態。
 未だに電子書籍からの独自なベストセラー作品は誕生していない。

<ランキング対象外から>
 ランキングの対象外になっている「趣味・生活」の分野からもミリオン・ヒットが生まれています。
「体脂肪計タニタの社員食堂 - 500Kcalのまんぷく定食」タニタ(著)大和書房
 2010年に初版1万2000でスタートしたが、年内にまさかの100万突破。2012年には続編も含めて481万という異例のメガ・ヒットとなった。
 その他にも「社員・企業レシピ本」のブームを生み出した。
「バンド1本でやせる!巻くだけダイエット」山本千尋(著)幻冬舎
 付録には「骨格矯正バンド」が付くオマケ本。2009年発売で100万突破し、累計で176万。
「美木良介のロング・ブレス・ダイエット」シリーズ(徳間書店)
 ダイエット本として異例の大ヒットとなり、4点合計200万突破!
「長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい」アスコム
 ミリオンセラーが一冊もなかった2014年で唯一の100万越えがこの本でした。
「どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法」(2016年)
 長いタイトルながら100万突破!
「小説 君の名は」(2016年)は映画のノベライズ本で130万!
「モデルが秘密にしたがる体幹リセット・ダイエット」佐久間健一(著)
 テレビなどの広告により売れ続け、7ヶ月で100万突破。
「ざんねんないきもの事典」(2017年)今泉忠明(監修)
 副題は「おもしろい!進化のふしぎ」大人にも売れて人気爆発。2018年に100万突破!続編も47万5千。

<雑誌売り上げの凋落>
 電子書籍の登場以降、減少を続けていた「雑誌」の売り上げは、2016年ついに「書籍」売り上げに追い越されます。41年ぶりのことでした。

<戦後総合ベストセラー・ランキング>(2014年まで)
(1)「窓際のトットちゃん」  黒柳徹子  1981年 580万
(2)「道をひらく」  松下幸之助  1968年 511万
(3)「ハリー・ポッターと賢者の石」 J・K・ローリング  1999年 509万
(4)「五体不満足」  乙武洋匡  1998年  481万 
(5)「バカの壁」  養老孟司  2003年  438万 
(6)「ハリー・ポッターと秘密の部屋」 J・K・ローリング  2000年  433万 
(7)「脳内革命」  春山茂雄 1995年 410万 
(8)「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」  J・K・ローリング  2001年  383万 
(9)「チーズはどこへ消えた?」  スペンサー・ジョンソン  2000年  374万 
(10)「日米会話手帖」  小川菊松(編) 1945年 360万 
(11)「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」  J・K・ローリング  2002年  350万 
(12)「気くばりのすすめ」  鈴木健二  1982年  332万 
(13)「世界の中心で、愛をさけぶ」  片山恭一  2001年  321万 
(14)「女性の品格」  坂東眞理子  2006年  315万 
(15)「冠婚葬祭入門」  塩月弥栄子  1970年  308万 
(16)「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(上・下) J・K・ローリング  2004年  290万 
(17)「積木くずし」  穂積隆信  1982年  280万 
(18)「誰のために愛するか」  曽野綾子  1971年  278万 
(19)「国家の品格」  藤原正彦 2005年 271万
(20)「頭の体操(1)」  多湖輝  1966年  266万 
(21)「頭がいい人、悪い人の話し方」  樋口裕一   2004年  262万 
(22)「マディソン郡の橋」  ロバート・ジェームズ・ウォラー 1993年  257万 
(23)「もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの『マネジメント』を読んだら」 
岩崎夏海 2009年 255万 
(24)「新 HOW TO SEX」  奈良岡祥 1974年  253万 
(25)「サラダ記念日」  俵万智  1987年  250万 
(26)「ノルウェイの森」(上・下)  村上春樹  1987年  242万、214万
(27)「大往生」  永六輔  1994年  241万 
(28)「プロ野球を10倍楽しく見る方法」  江本孟紀  1982年  235万 
(29)「遺書」  松本人志  1994年  232万 
(30)「ホームレス中学生」  田村裕  2007年 225万 


<2018年時点の絵本の歴代ベストセラー>
 一般書籍と違い、売れる本は時代を越え、世代を越えて売れ続けるのが「絵本」です。
 上位の多くの作品は1960年代から1970年代に出版されています。
 上位3作については、2010年代になってもなお売れ続けています。

(1)「いない いないばあ」 松谷みよ子(文)
瀨川康男(絵) 
童心社 1967年 664万
(2)「ぐりとぐら」  なかがわえりこ(作)
おおむろゆりこ(絵)
福音館 1967年 517万
(3)「はらぺこあおむし」  エリック・カール(作)
もりひさし(訳) 
偕成社 1976年 411万
(4)「てぶくろ」  エウゲーニー・M・ラチョフ(作)
ちだりさこ(訳) 
福音館 1965年 316万
(5)「しろくまちゃんのほっとけーき」 わかやまけん(作)  こぐま社 1972年 307万
(6)「おおきなかぶ」  A・トルストイ(再話)
内田莉莎子(訳)
佐藤忠良(絵) 
福音館 1966年 307万
(7)「ねないこだれだ」  せなけいこ(作・絵)  福音館  1969年 304万
(8)「ぐりとぐらのおきゃくさま」  なかがわえりこ(文)
やまわきゆりこ(絵) 
福音館  1967年 299万
(9)「きんぎょがにげた」  五味太郎(作)  福音館  1982年 275万 
(10)「三びきのやぎのがらがらどん」  (ノルウェーの昔話)
マーシャ・ブラウン(絵)
せたていじ(訳)
福音館 1965年  270万 
(11)「じゃあじゃあ びりびり」  まついのりこ(作・絵)  偕成社  1983年  268万 
(12)「ノンタンぶらんこのせて」  キヨノサチコ(作・絵)  偕成社  1976年  261万 
(13)「いないいないばああそび」  きむらゆういち(作)  偕成社  1988年  260万 
(14)「だるまさんが」  かがくいひろし(作) ブロンズ新社 2008年  257万 
(15)「ボードブックはらぺこあおむし」 エリック・カール(作)
もりひさし(訳)
偕成社  1997年  255万 
(16)「しろいうさぎとくろいうさぎ」  ガース・ウィリアムス(文・絵)
まつおかきょうこ(訳) 
福音館  1965年  250万 
(17)「からすのパンやさん」  かこさとし(作・絵)  偕成社  1973年  247万 
(18)「ノンタンおやすみなさい」  キヨノサチコ(作・絵) 偕成社 1976年 245万
(19)「ノンタン!サンタクロースだよ」  キヨノサチコ(作・絵)  偕成社  1978年  243万 
(20)「NEW ! ウォーリーをさがせ!」  マーティン・ハンドフォード(作・絵) フレーベル館 1989年  240万 
(21)「はじめてのおつかい」  筒井頼子(作)
林明子(絵) 
福音館  1977年  238万 
(22)「ぐるんぱのようちえん」  西内ミナミ(作)
堀内誠一(絵) 
福音館  1966年  236万 
(23)「がたんごとんがたんごとん」  安西水丸(作)  福音館  1987年  236万 
(24)「100万回生きたねこ」  佐野洋子(文・絵)  講談社  1977年  226万 
(25)「おしいれのぼうけん」  ふるたたるひ、たばたせいいち(作) 童心社 1974年 225万 
(26)「NEW ウォーリーのふしぎなたび」 マーティン・ハンドフォード(作・絵)  フレーベル社 1989年  215万 
(27)「しょうぼうじどうしゃ じぷた」  渡辺茂雄(作)
山本忠敬(絵) 
福音館  1966年  214万
(28)「NEW ウォーリーをおえ!」  マーティン・ハンドフォード(作・絵)  フレーベル社 1988年  209万 
(29)「いいおかお」  松谷みよ子(文)
瀨川康男(絵) 
童心社  1967年  205万 
(30)「ごあいさつあそび」  きむらゆういち(作)  偕成社  1988年  203万 
(31)「ノンタンおよぐのだいすき」  キヨノサチコ(作・絵)  偕成社  1977年  202万 
(31)「うさこちゃんとどうぶつえん」  ディック・ブルーナ(文・絵)
いしいももこ(訳)
福音館 1964年  202万 
(33)「おつきさまこんばんわは」  林明子(作)  福音館  1986年  200万 




2010年(平成22年) 
(1)「もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの『マネジメント』を読んだら」 
岩崎夏海  ダイヤモンド社
青春小説と経済学の大御所ドラッカーの融合という意外性が生んだヒット作。
アニメキャラの表紙という作戦も成功し30代のビジネスマンを中心にヒット。
その後は女性や中学生にまで浸透し、翌年2月に200万到達。
電子書籍でも10万ダウンロードに達し、紙媒体でのヒット後にネットでもヒットする先駆作となった。
コミック化、映画化、アニメ化と続きロングヒットとなった。
(2)「1Q84」(3)  村上春樹  新潮社 
今回も内容非公開での発売。2週間かからずに100万突破。3巻合計で383万。 
(3)「伝える力」  池上彰  PHP研究所 
タレント・ジャーナリストとして大人気の著者によるベストセラーで年内に81万。累計で120万。 
「知らないと恥をかく・・・」も48万。
(4)「新・人間革命」(21・22)  池田大作  聖教新聞社 
(5)「創造の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(6)「くじけないで」  柴田トヨ  飛鳥新社
当時98歳の著者による高齢者のための生き方本。
「ラジオ深夜便」などマスコミでも取り上げられ翌年1月には100万突破し、155万まで。 
(7)「超訳 ニーチェの言葉」  フリードリヒ・V・ニーチェ(著)
白取晴彦(編・訳) 
ディスカバー21 
ゲーテのブームとなり、翌年にかけて100万突破。他のゲーテ作品も売れた。 
(8)「これからの『正義』の話をしよう」  マイケル・サンデル(著)
鬼澤忍(訳) 
早川書房 
マイケル・サンデルの来日、講義、授業も話題となり60万。Eテレの授業は面白かった! 
(9)「マネジメント - 基本と原則」  P・F・ドラッカー(著)
上田惇生(編・訳) 
ダイヤモンド出版 
「もしドラ」のヒットでオリジナル版とも言える本家もまさかのヒットとなり、65万。 
(10)「知らないと恥をかく世界の大問題」 池上彰 角川Gパブリッシング
(11)「天地明察」  沖方丁  角川書店 
(12)「ゲゲゲの女房」  武良布枝  実業之日本社 
(13)「誰とでも15分以上会話がとぎれない!」 野口敏  すばる舎 
(14)「母 -オモニ -」  姜尚中  集英社 
(15)「1Q84」(1・2)  村上春樹  新潮社 
(16)「子育てハッピーアドバイス
大好きが伝わるほめ方」 
明橋大二  1万年堂 
(17)「神様のカルテ」  夏川草介  小学館 
(18)「葬式は、要らない」  島田裕巳  幻冬舎 
(19)「親鸞」(上・下)  五木寛之  講談社 
(20)「たった1分で人生が変わる片づけの習慣」 小松易  中経出版 
2011年(平成23年) 
(1)「謎解きはディナーのあとで」 東川篤哉 小学館
第8回本屋大賞受賞作。書店員から熱い支持され175万の大ヒット。
テレビCMも放送され、テレビドラマ化もされ続編もヒット。
(2)「心を整える。・・・」 長谷部誠  幻冬舎 
サッカー日本代表のキャプテンによる現役スポーツ選手初のミリオンセラー。
「心を鍛える」ではなく「心を整える」が新鮮だった。時代の混乱が心の平安となる「整える」を求めた。
サッカーファンだけでなくビジネスマンにも売れた116万。 
(3)「もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの『マネジメント』を読んだら」  
岩崎夏海  ダイヤモンド社 
(4)「人生がときめく片づけの魔法」  近藤麻理恵  サンマーク出版 
(5)「KAGEROU」  斉藤智裕(水嶋ヒロ)  ポプラ社 
人気タレント・俳優による小説として話題となり、2週間で100万突破。 
(6)「救世の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(7)「くじけないで」  柴田トヨ  飛鳥新社 
(8)「謎解きはディナーのあとで(2)」  東川篤哉  小学館 
(9)「老いの才覚」  曽野綾子  ベストセラーズ 
(10)「新・人間革命」(23)  池田大作  聖教新聞社 
(11)「教育の法」 大川隆法 幸福の科学出版
(12)「9割がバイトでも最高のスタッフに育つ
ディズニーの教え方」 
福島丈二郎  中経出版 
(13)「ニッポンの嵐」  嵐  角川パブリッシング 
(14)「スティーブ・ジョブズ」(Ⅰ・Ⅱ)  ウォルター・アイザックソン(著)
井口耕二(訳)
講談社
(15)「百歳」  柴田トヨ  飛鳥出版 
柴田トヨ100歳記念の詩集で45万。 
(16)「伝える力」  池上彰  PHP研究所
(17)「官僚の責任」  古賀茂明  PHP研究所 
(18)「日本男児」  長友佑都  ポプラ社 
(19)「巨大津波が襲った3・11大震災」  河北新報社  河北新報社 
この年は東日本大震災があり、震災関連の本がこの年に915点、翌年には1040点が発行された。 
(20)「ワンピース最強考察」  ワンピース漫研団  晋遊舎 
2012年(平成24年) 
(1)「聞く力」 阿川佐和子  文藝春秋 
この年唯一のミリオンセラー作品。副題は「心を開く35のヒント」
週刊文春で20年続く対談連載で得た「聞く」技術について書かれた本。
人とのコミュニケーション能力が求められる時代になった来たことで生まれたヒット作。132万。 
(2)「置かれた場所で咲きなさい」  渡辺和子  幻冬舎 
生き方について書かれた指南書。翌年2月には100万突破。
カトリックのシスターが時間の使い方は、そのまま命の使い方なのです。
置かれたところで咲いてください。震災復興の遅れや不況による閉塞感がこの本の言葉を必要とした。
2016年まで毎年のランク・インという長ロングセラー!
(3)「新・人間革命」(24)  池田大作  聖教新聞社 
(4)「舟を編む」  三浦しをん  光文社
2011年9月初版2万でスタート。2012年度の本屋大賞に選出され、56万。
(5)「大往生したけりゃ医療とかかわるな」  中村仁一  幻冬舎 
癌を治療せず自然死を薦めた終末医療の在り方を問うた作品。
「生き方」を問う本に対し、「死に方」を問う本としてヒットし、50万。 
(6)「人生がときめく片づけの魔法」   近藤麻理恵  サンマーク出版 
ときめくものだけを残すというコンセプトは新鮮。
どれを残し、どれを捨てるのかについて、自分の心と向き合えというメッセージが読者の共感を呼んだ。
著者のキャラクターも受け125万。さらにアメリカでも93万となり海外でも高い評価を得た。
整理するのは「モノ」ではなく「心」というのがミソ。 
(7)「不滅の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(8)「空腹が人の健康にする」  南雲吉則  サンマーク出版 
(9)「50歳を超えても30代に見える生き方」  南雲吉則  講談社 
(10)「采配」  落合博満  ダイヤモンド社 
天才打者であり名将どもあった落合監督が中日の監督を退任後に出版。40万。 
(11)「謎解きはディナーのあとで」(1・2)  東川篤哉  小学館 
(12)「心を上手に透視する方法」  トルステン・ハーフェナー(著)
福原美穂子(訳) 
サンマーク出版 
(13)「黒子のバスケ」(1・2・3) 藤巻忠俊(原)
平林佐和子(著) 
集英社 
(14)「下山の思想」  五木寛之  幻冬舎 
(15)「恋物語・憑物語」  西尾維新  講談社 
(16)「読めますか?」  守誠  サンリオ 
(17)「折れない心をつくった1つの習慣」  植西聴  青春出版社 
(18)「共食い」  田中慎弥  集英社 
(19)「ナミヤ雑貨店の奇蹟」  東野圭吾  角川書店 
(20)「虚像の道化師ガリレオ」(7)  東野圭吾  文藝春秋 
2013年(平成25年) 
(1)「医者に殺されない47の心得」 近藤誠  アスコム 
副題は「医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法」
テレビCMではなく新聞広告や書店での販促中心にベストセラーになり年内に100万。 
(2)「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 村上春樹  文藝春秋 
発売日まで情報屋をコントロールすることでマスコミ、読者の関心を引く作戦を踏襲。
発売日すでに50万。年内には105万。 
(3)「聞く力」  阿川佐和子  文藝春秋 
(4)「海賊とよばれた男」(上・下) 百田尚樹  講談社 
本屋大賞も受賞。講談社にとって久々のミリオン・ヒット。
同じ百田尚樹の「永遠の0」も文庫本がこの年再ブレイクして400万。 
(5)「ロスジェネの逆襲」  池井戸潤  ダイヤモンド社 
テレビドラマ「半沢直樹」シリーズのヒットにより、同じ著者の新作もヒット。翌年には100万。
半沢直樹の原作「オレたちバブル入行組」、「オレたち花のバブル組」も合計で260万のヒット。 
(6)「新・人間革命」(25)  池田大作  聖教新聞社 
(7)「人間にとって成熟とな何か」  曽野綾子  幻冬舎 
副題は「できる大人のモノの言い方」2012年出版でこの年85万。 
(8)「できる大人のモノの言い方大全」  話題の達人倶楽部編  青春出版社 
(9)「置かれた場所で咲きなさい」  渡辺和子  幻冬舎 
(10)「未来の法」 大川隆法  幸福の科学出版 
(11)「スタンフォードの自分を変える教室」  ケリー・マクゴニガル(著)
神崎朋子(訳) 
大和書房 
(12)「ホテル・ローヤル」  桜木柴乃  集英社 
(13)「野心のすすめ」  林真理子  講談社 
(14)「謎解きはディナーのあとで」(3)  東川篤哉  小学館 
(15)「伝え方が9割」  佐々木幸一  ダイヤモンド社 
(16)「雑学力が上がる話し方」  斉藤孝  ダイヤモンド社 
(17)「夢をかなえるゾウ(2)」  水野敬也  飛鳥新社 
(18)「大人の流儀」(3)  伊集院静  講談社 
(19)「心」  姜尚中  集英社 
(20)「統計学が最強の学問である」  西内啓  ダイヤモンド社 
2014年(平成26年) 
(1)「人生はニャンとかなる!」  水野敬也、長沼直樹  文響社 
自己啓発本だが、動物の写真と偉人の格言やエピソードを合わせた解りやすく読ませた。
癒し系自己啓発本としてヒットし、79万。 
(2)「村上海賊の娘」(上・下)  和田竜  新潮社 
本屋大賞を受賞し、前年出版ながらこの年にブレイクし100万到達。(上下合計) 
(3)「銀翼のイカロス」  池井戸潤  ダイヤモンド社 
「半沢直樹」による池井戸潤人気が継続し、60万。 
(4)「忍耐の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(5)「新・人間革命」(26)  池田大作  聖教新聞社 
(6)「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40・・・」 坪田信貴  KADOKAWA 
教育・受験のノンフィクション本。塾経営者、坪田信貴が生徒との体験を投稿Webサイトに投稿した作品。
自己啓発本でもある分かりやすく前向きな前向きな内容が受け50万。テレビ化、映画化もされた。 
(7)「まんがでわかる7つの習慣」  フランクリン・コヴィー・ジャパン(監)
小山鹿梨子(漫画)
宝島社 
(8)「面倒だから、しよう」  渡辺和子  幻冬舎 
(9)「置かれた場所で咲きなさい」 渡辺和子 幻冬舎
(10)「嫌われる勇気」 岸見一郎、古賀史健  ダイヤモンド社 
副題「自己啓発の源流 - アドラーの教え」
アルフレッド・アドラーによる「アドラー心理学」の解説書。舞台化、テレビ・ドラマ化もされた。
2017年まで毎年ランクインするロングセラーとなり、140万。 
(11)「女のいない男たち」  村上春樹  文藝春秋 
(12)「呆韓論」  室谷克実  産経新聞出版 
(13)「虚ろな十字架」  東野圭吾  光文社 
(14)「人生はワンチャンス!」  水野敬也、長沼直樹  文響社 
(15)「おかげさまで生きる」  矢作直樹  幻冬舎 
(16)「人に強くなる極意」  佐藤優  青春出版 
(17)「里山資本主義」  藻谷浩介、NHK広島  KADOKAWA 
(18)「殉愛」  百田尚樹  幻冬舎 
(19)「人間にとって成熟とは何か」  曽野綾子  幻冬舎 
(20)「自分の壁」  養老孟子  新潮社 
2015年(平成27年) 
(1)「火花」  又吉直樹  文藝春秋 
お笑い芸人ピースの又吉直樹による小説で芥川賞受賞作。初版15万から年内に248万のメガ・ヒット!
2016年時点での小説で「世界の中心で愛をさけぶ」321万に次ぐ251万を記録。 
(2)「フランス人は10着しか服を持たない」  ジェニファー・L・スコット(著)
神崎朗子(訳) 
大和書房 
アメリカ人の著者がフランス人貴族の家でホームステイした体験から書かれた本。
女性の間で口コミで人気となり、64万。 
(3)「家族という病」  下重暁子  幻冬舎 
79歳の元NHKアナウンサーによる脱家族の薦め。高齢者を中心に売れて、52万。 
(4)「智慧の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(5)「置かれた場所で咲きなさい」  渡辺和子  幻冬舎 
超ロングセラーとなり、この年に12月には200万突破。 
(6)「新・人間革命」(27)  池田大作  聖教新聞社 
(7)「103歳になってわかったこと」  篠田桃紅  幻冬舎 
「何歳からでも始められる」「自分の心のままに生きる」
そんな高齢者を元気づける本としてヒットし、43万。 
(8)「人間の分際」  曽野綾子  幻冬舎 
これも高齢者に向けた作品としてヒットし、35万5千。 
(9)「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上・・・」 坪田信貴  KADOKAWA 
(10)「鹿の王」(上・下)  土橋菜穂子  KADOKAWA 
2014年発売で初版は3万。本屋大賞の受賞作で、著者は国際アンデルセン賞の受賞者。
上下合計で100万に到達しました。 
(11)「新・戦争論」  池上彰、佐藤優  文藝春秋 
(12)「絶歌 - 神戸連続児童殺傷事件」  元少年A  太田出版 
(13)「嫌われる勇気」 岸見一郎、古賀史健  ダイヤモンド社 
(14)「サラバ!」(上・下)  西加奈子  小学館 
(15)「大放言」  百田尚樹  新潮社 
(16)「ラプラスの魔女」  東野圭吾  KADOKAWA 
(17)「下町ロケット(2)ガウディ計画」  池井戸潤  小学館 
テレビ・ドラマ「半沢直樹」シリーズの続編原作としてヒット。 
(18)「感情的にならない本」  和田秀樹  新潮社 
(19)「日本の大和言葉を美しく話す」  高橋こうじ  東邦出版 
(20)「夢をかなえるゾウ(3)」  水野敬也  飛鳥新社 
2016年(平成28年) 
(1)「天才」  石原慎太郎  幻冬舎 
かつては田中角栄を批判していた石原慎太郎による伝記小説。 
(2)「ハリー・ポッターと呪いの子」第一部・第二部  J・K・ローリング、ジョン・ティファニー
ジャック・ソーン(著)
松岡佑子(訳) 
静山社 
8年ぶりのハリー・ポッターだが、舞台劇の脚本をシナリオ形式で書籍化したもの。
ハリー・ポッター人気は続いていて、それでもミリオン達成。 
(3)「君の膵臓をたべたい」  住野よる  双葉社 
小説投稿サイト「小説家になろう」から生まれた作品。
2015年出版で本屋大賞2位選出で売り上げが急増。2017年に76万5千。 
(4)「嫌われる勇気」  岸見一郎、古賀史健  ダイヤモンド社
(5)「正義の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(6)「羊と鋼の森」  宮下奈都  文藝春秋 
本屋大賞受賞作となりブレイク。50万2500。 
(7)「コンビニ人間」  村田沙取香  文藝春秋 
芥川賞受賞作。作品の舞台でもあるコンビニでサイン会を行うなど話題性もあり52万のヒット。 
(8)「新・人間革命」(28)  池田大作  聖教新聞社 
(9)「火花」  又吉直樹  文藝春秋 
(10)「言ってはいけない - 残酷すぎる真実」  橘玲  新潮社 
(11)「置かれた場所で咲きなさい」   渡辺和子  幻冬舎
(12)「幸せになる勇気」  岸見一郎、古賀史健  ダイヤモンド社 
「嫌われる勇気」の続編的作品で40万。 
(13)「幸福の花束」  創価学会婦人部  聖教新聞社 
(14)「九十歳の何がめでたい」  佐藤愛子  小学館 
(15)「また、同じ夢を見ていた」  住野よる  双葉社 
(16)「京都ぎらい」  井上章一  朝日新聞出版 
(17)「コーヒーが冷めないうちに」  川口俊和  サンマーク出版 
2015年の舞台劇のノベライズ本で、2017年度「本屋大賞」ノミネートされ、57万。
「4回泣けます」のキャッチコピーもヒットし、2018年には映画化もされ再ヒット。85万突破。(2018年)
(18)「カエルの楽園」  百田尚樹  新潮社 
(19)「超一流の雑学力」  安田正  文響社 
(20)「あの日」  小保方晴子  講談社 
2017年(平成29年) 
(1)「九十歳の何がめでたい」   佐藤愛子  小学館
週刊誌「女性セブン」に連載されていたコーナーをまとめた作品。
様々なメディアに著者が登場し話題となり、2016年出版でこの年にブレイクし113万。 
(2)「蜜蜂と遠雷」  恩田陸  幻冬舎 
本屋大賞、直木賞をダブル受賞で前年出版で57万。 
映画版も素晴らしかった!
(3)「伝道の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(4)「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」  ケント・ギルバート 講談社 
右派のアメリカ人弁護士が日本人のアンチ韓国、中国のブームに乗って46万。 
(5)「騎士団長殺し」(第1部、第2部)  村上春樹  新潮社 
2冊合計で138万。 
(6)「応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱」  呉座勇一  中央公論社 
戦国時代についての歴史ブームの影響もあり、43万。 
(7)「新・人間革命」(29)  池田大作  聖教新聞社 
(8)「はじめての人のための3000円投資生活」  横山光昭  アスコム 
長引く低金利時代に庶民も株式投資を行う時代になってきた影響。翌年には57万。 
(9)「コーヒーが冷めないうちに」   川口俊和  サンマーク出版 
(10)「君の膵臓をたべたい」  住野よる  双葉社 
(11)「劇場」  又吉直樹  新潮社 
この年33万。2020年に行定監督のより映画化。 
(12)「か「」く「」し「」ご「」と」  住野よる  新潮社 
(13)「漫画 君たちはどう生きるか」  吉野源三郎(原)
羽賀翔一(漫画) 
マガジンハウス 
(14)「嫌われる勇気」   岸見一郎、古賀史健   ダイヤモンド社 
(15)「こころの匙加減」  高橋幸枝  飛鳥新社 
(16)「コンビニ人間」  村田沙取香  文藝春秋 
(17)「未来の年表」  河合雅司  講談社 
(18)「いのちの車窓から」  星野源  KADOKAWA 
(19)「サイコパス」  中野信子  文藝春秋
(20)「それでもこの世は悪くなかった」  佐藤愛子  文藝春秋 
2018年(平成30年) 
(1)「漫画 君たちはどう生きるか」  吉野源三郎(原)
羽賀翔一(漫画)  
マガジンハウス
原本「君たちはどう生きるか」は1937年発表。(日中戦争が始まった時期)
雑誌「世界」の編集長だった著者が「日本少国民文庫」に書いた。(病気にかかった山本有三の代わり)
初版1万5千からスタートし、テレビで紹介されてじわじわと売れる。(一か月で10万)
2017年秋に宮崎駿がアニメ化を発表したことで火がつき、2018年1月には100万。3月には200万。
結局、漫画版211万5千。新装版54万5千。岩波文庫版も140万突破。
(2)「大家さんと僕」 矢部太郎 新潮社
新潮と吉本興業が共同でプロモーション。SNS、テレビ、ラジオ、雑誌、ネットなどを利用し75万。
あえて「芸人本」という打ち出しをせずに成功した。 
(3)「信仰の法」  大川隆法  幸福の科学出版 
(4)「新・人間革命」(30上)  池田大作  聖教新聞社 
(5)「君たちはどう生きるか」  吉野源三郎  マガジンハウス 
原作の新装版も漫画の影響で54万5千。 
(6)「頭に来てもアホとは戦うな!」  田村耕太郎  朝日新聞出版 
(7)「おらおらでひとりいぐも」  若竹千佐子  河出書房新社 
芥川賞受賞作で中高年女性に受けて、50万7千。2020年には田中裕子主演で映画化。
(8)「かがみの孤城」 辻村深月 ポプラ社
「本屋大賞」受賞作で55万。 
(9)「極上の孤独」  下重暁子  幻冬舎 
新書版で最も売れた作品で38万。 
(10)「九十歳の何がめでたい」   佐藤愛子  小学館 
(11)「日本史の内幕 - 戦国女性の素顔から・・・」 磯田道史  中公新書 
(12)「コーヒーが冷めないうちに」    川口俊和   サンマーク出版 
(13)「下町ロケット ゴースト」  池井戸潤  小学館 
(14)「幸福の花束(2)」  創価学会婦人部  聖教新聞社 
(15)「大人の語彙力ノート」  斎藤孝  SBクリエイティブ 
(16)「かみさまは小学5年生」  すみれ  サンマーク出版 
(17)「生きていくあなたへ - 105歳・・・」  日野原重明  幻冬舎 
(18)「青くて痛くて脆い」  住野よる  KADOKAWA 
(19)「未来の年表
- 人口減少日本でこれから起きること」 
河合雅司  講談社 
(20)「オーバーロード」(13)  丸山くがね  KADOKAWA 


<参考>
「ベストセラー全史」<現代篇>
 2019年
(著)澤村修治
筑摩書房

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