芸術関連のドラマ映画

ドキュメンタリー映画

<PART2>


- 美術に関するドラマ映画と美術館などのドキュメンタリー映画 -

<美術関連のドラマ映画>
「ジェニーの肖像」 1948年 
(監)ウィリアム・ディターレ(米)
(製)デヴィッド・O・セルズニック(原)ロバート・ネイサン(脚)ポール・オズボーン、ピーター・バーネイズ、レオナルド・ベルコヴィッチ
(撮)ジョセフ・オーガスト(音)ディミトリー・ティオムキン
(出)ジョセフ・コットン、ジェニファー・ジョーンズ、リリアン・ギッシュ(修道女)、エセル・バリモア、セシル・ケラウェイ
画家としての未来に苦悩する男が、NYセントラルパークで不思議な少女と出会いインスピレーションを得ます。
彼女は死んだ両親の話や大人になるまで待ってなど不思議な話をして去って行きますが、また現れ成長しています。
なぜ、彼女は彼の前にだけ現れるのか?
少なくとも、彼女のおかげで彼の才能は開花し、つきにも恵まれ始めます。
少女ジェニーの正体は?
「絵画」の永遠性を生かしたファンタジー小説の映画化で、実によくできています!
「美は真実、真実は美
これのみが知るべきすべてなれ」

キーツ 
「画家とモデル」 1955年 
(監)フランク・タシュリン 
「画家と庭師とカンパーニュ」 2007年 
(監)(脚)ジャン・ベッケル(フランス)
(製)ルイ・ベッケル(原)アンリ・クエコ(脚)ジャン・コスモ、ジャック・モネ(撮)ジャン=マリー・ドルージュ(美)テレーズ・リボー
(編)ジャック・ウィッタ(衣)アニー・ペリエ・ベルトー
(出)ダニエル・オートゥイユ、ジャン=ピエール・ダルッサン、ヒアム・アッバス、ファニー・コタンソン 
故郷カンパーニュに帰った画家がかつての友人を庭師に雇い、彼との交流の中で自分の絵を描くまでの感動の物語。
ラストの彼の絵にぐっときました!笑えて、泣けて、考えさせられる良い作品です。
監督は、「穴」などの巨匠ジャック・ベッケルの息子。
「アキレスと亀」 2008年 
(監)ビートたけし 
「ミッドナイト・イン・パリ」 2011年 
(監)(脚)ウディ・アレン(米)
(撮)ダリウス・コンジ(衣)ソニア・グランデ(編)アリサ・レプセルター
(出)オーウェン・ウィルソン、カーラ・ブルーニ、レイチェル・マクアダムス、マイケル・シーン
マリオン・コティヤール
「鑑定士と顔のない依頼人」 2013年 
(監)(脚)ジュゼッペ・トルナトーレ(イタリア)
(撮)ファビオ・ザマリオン(音)エンニオ・モリコーネ
(出)ジェフリー・ラッシュ、シルヴィア・ワークス、ドナルド・サザーランド 
「ミケランジェロ・プロジェクト」 2013年 
(監)(脚)(製)ジョージ・クルーニー(米)
(製)(脚)グラント・ヘスロヴ(原)ロバート・M・エドゼル、ブレット・ウィッタ―(撮)フェドン・パパマイケル
(PD)ジム・ヴィゼル(音)アレクサンドル・デスプラ
(出)ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジョン・グッドマン、ケイト・ブランシェット
ビル・マーレー、ボブ・バラバン  
第二次世界大戦末期、ナチスに奪われた美術品を回収するため潜入した特別部隊の活躍を描いた実録映画
面白い題材なのに今一つ、本物の作品の魅力が伝わらない?
「天心」 2013年 
(監)松村克弥 
「ル・コルビュジェとアイリーン 追憶のヴィラ The Price of Desire」 2014年
(監)(製)(脚)(編)メアリ―・マクガキアン(イギリス)
(製)ジャン=ジャック・ネイラ、ユベール・トワン(撮)シュテファン・フォン・ビョーン(PD)エマ・プッチ
(衣)ピーター・オブライエン(編)スティーブン・オコンネル他(音)ブライアン・バーン(スチ写真)ジュリアン・レノン!
(出)オーラ・ブラディ、ヴァンサン・ペレ―ズ、フランチェスコ・シャンナ 
主役はコルビュジェではなくアイリーン・グレイ。
偉大な建築家によって自分の作品である恋人との邸宅に余計な壁画を書かれた悲劇の女性。
地味な作品でE.1027のことなど知らないと面白くないかもしれませんが・・・
建築やアートに興味がある方には、きっと面白いはず。
コルビュジェについては本も読んでいながらページを作っていませんでした。
それはどうも彼の人生が面白くなかったから・・・だったのかもしれません。アイリーン・グレイの方が面白い!
「黄金のアデーレ 名画の帰還」 2015年 
(監)サイモン・カーティス(米)
(原)E・R・シェーンベルク、マリア・アルトマン(脚)アレクシ・ケイ・キャンベル
(撮)ロス・エメリー(PD)ジム・クレイ
(出)ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ 、ダニエル・ブリュール 
クリムトの名画をオーストリアから取り返すという実録ドラマ。
焼かれず大事に保存されていて良かった。 
「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」 2017年 
(監)(製)ジャスティン・チャドウィック(イギリス)
(製)アリソン・オーウェン(製総)ポール・トライビッツ他(原)(脚)デボラ・モガー(脚)トム・ストッパード
(撮)アイジル・ブリルド(PD)サイモン・エリオット(衣)マイケル・オコナー(編)リック・ラッセル
(音)ダニー・エルフマン
(出)アリシア・ヴィカンダー、デイン・デハーン、クリストフ・ヴァルツ、ジュディ・デンチ
ホリデイ・グレインジャー、ジャック・オコンネル 
17世紀オランダ、チューリップの球根が投機の対象となりバブル崩壊直前が舞台。
画家との不倫に燃えた主人公が仕組んだ脱出作戦に関わった人々を描いた人間ドラマ。
喜劇、悲劇、そしてハッピーエンドへ・・・なかなかよく出来た脚本です。(原作者が脚本も担当)
美の価値を追うはずがいつしか投機対象になった情熱に上手く恋を例えた寓話のようなお話です。
アリシア・ヴィカンダーが美しい!デイン・デハーンはディカプリオに似てる!
クリストフ・ヴァルツが珍しく良い人です!
「コロンバス COLUMBUS」 2017年  
(監)(脚)(編)コゴナダ(韓国)
(製)アンドリュー・ミアノ、クリス・ワイツ、キジン・キム他(製総)ビル・ハーニッシュ、ベアトリス・カメラナ他
(撮)エリーシャ・クリスチャン(衣)エミリー・モラン(音)ハンモック
(出)ジョン・チョー、ヘイリー・ルー・リチャードソン、パーカー・ポージー、ロリー・カルキン 
<あらすじ>
モダニズム建築の研究者である父が講演先で倒れ、駆け付けた韓国人の息子。
建築が好きだが母一人子一人で進学もままならない女子学生。
モダニズム建築の建物が数多くある街、コロンバスを背景に二人の悩める男女が次の道へと進むまで。 
監督は、小津安二郎の研究家でもある韓国人映像作家。
どの画面も、計算された小津安二郎を思わせる完璧な配置です。
左右対称ではなくても、安定したデザインの建物という解説があり、それが画面にも当てはまります。
小津安二郎だけでなく映画ファンにお薦めの作品! 
主役の少女ヘイリー・ルー・リチャードソンの今後にも期待します!
「ある画家の数奇な運命」 2018年 
(監)フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク 
「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」 2018年 
(監)クラウス・ハロ(フィンランド)
(脚)アナ・ヘイナマー(撮)トゥオーモ・フートリ(PD)カイサ・マキネン(衣)サリ・スオミネン
(編)ベン・マーサー(音)マッティ・バイ(音P)サムリ・コスミネン
(出)ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルス、ステファン・サウク
<あらすじ>
高齢となり店じまいを考えていたオラヴィはオークションで気になる絵を見つけます。
それはロシアの画家イリヤ・レーピンの「キリスト」と思われます。
署名がないもののそれが本物だと確信した彼は、最後の勝負に出ますが、資金が不足。  
実在の画家レーピンの作品と出会い、自分の人生で犯してきた過ちに気づいたオラヴィ。
祖父のことを知り、理解し始めた孫との交流。
画商という商売のリスクと目の重要さ、ヨーロッパにおける絵に対する文化の重さも理解できました。
暗い映画ですが、素晴らしい絵画はそんな思いから救い出してくれる存在になりうるのかも?  
「ナチスの愛したフェルメール」 2018年 
「盗まれたカラバッジョ」 2018年 
(監)(脚)ロベルト・アンドー(イタリア)
(製)アンジェロ・バルガガッロ他(製総)ジャンフランコ・バルバガッロ(脚)アンジェロ・パスクイーニ他
(撮)マウリツィオ・カルヴェージ(美)ジョバンニ・カルルッチョ(編)エズメラルダ・カラブリア
(衣)リナ・ネルリ・タヴィアーニ(音)マルコ・ベッタ
(出)ミカエラ・ラマッツォッティ、レナート・カルペンティエリ、ラウラ・モランテ、アレッサンドロ・オスマン 
<あらすじ>
有名脚本家のゴーストライターの女性に新作のネタになりそうな話が持ち込まれます。
それはカラヴァッジョの「キリスト生誕」がマフィアに奪われた事件が題材となっていました。
彼女はそれを脚本家すると映画会社はそれを映画化することになります。
しかし、そこに書かれていたのは実際に起きていた事実で、そのことを知ったマフィアが動き始めます。  
名作映画のセリフが次々登場し、映画内映画、映画内名作絵画が実に楽しい!
映画ファン、美術ファン必見の掘り出し物の快作です! 
「燃ゆる女の肖像」 2019年 
(監)(製)セリーヌ・シアマ(フランス)
(製)ベネディクト・クーヴルール(撮)クレア・マトン(衣)ドロテ・ギロー(美)トマ・グレーゾ(編)ジュリアン・ラシュレー
(出)ノエミ・メルラン、アデル・エネル、ルアナ・バイラミ、ヴァレリア・ゴリノ 
<あらすじ>
嫁入りさせるための娘の肖像画を描かせるために招かれた女性画家。
彼女は結婚を嫌がる娘の話し相手として彼女のそばにより、画を描くことになっていた。
しだいに打ち解ける二人。召使の少女の堕胎の現場を見た二人はその現場を再現し絵を描きます。
自分の任務を打ち明ける画家の気持ちは、しだいに被写体に心惹かれて行きます。 
カンヌ国際映画祭脚本賞ゴールデングローブ賞外国語映画賞
青みがかった映像が美しい!マジック・アワーが延々と続くような映像です。
音楽が素晴らしい!たった2曲なのにいずれも素晴らしい役目を果たしています。
ラストを衝撃的に終わらせるヴィヴァルディ協奏曲第2番ト短調RV315「夏」 
歌曲「LaJeune Fille en Feu」は、この映画のためのオリジナル(パラ・ワン)
フェミニズム、LGBTをテーマに女性たちで作り上げた作品。 

<芸術関連のドキュメンタリー映画>
「フェイク」 1973年 
(監)(脚)オーソン・ウェルズ(撮)クリスチャン・オダッリ、ゲイリー・グレイヴァー(音)ミシェル・ルグラン 
贋作画家エルミア・デ・ホーリーへのインタビューや映像でその実像に迫るドキュメンタリー。
しかし、オーソン・ウェルズ自身が「火星人大襲来!」というフェイク・ラジオ・ドラマによって世に出た人物。
贋作とは何かから、映画とは贋作だ!へと転換、複雑な行動がさすがウェルズ作品です!
エルミタージュ幻想 Russian Ark」 2002年 
(監)(脚)アレクサンドル・ソクーロフ(ロシア)
(脚)アナトリー・キキーフォロフ(製)アンドレイ・デリャービン
(美)エレーナ・ジューコワ、ナターリャ・コチュルギナ(撮)テルマン・ビュットナー 
ロシアのエルミタージュ美術館を舞台にした歴史ドキュメント大作。
驚異のワンカットによる芸術と歴史の旅
ハーブ&ドロシー Herb & Dorothy」 2008年 
(監)(製)佐々木芽生(日)
(撮)アクセル・ボーマン(編)バーナディン・コーリッシュ(音)デヴィッド・マズリン
(出)ハーバート・ヴォーゲル、ドロシー・ヴォーゲル、クリスト 
現代美術の作品を収集し続けた素人夫妻のドキュメンタリー
アートとは何か? 
「ナショナル・ギャラリー 英国の至宝 National Gallery」 2014年
(監)(製)(編)フレデリック・ワイズマン(イギリス/アメリカ)
(製)ピエール=オリヴィエ・バルデ(撮)ジョン・デイヴィー 
英国ナショナル・ギャラリーの経営、修復、解説などの裏側、名画の数々、観客の様々な表情など
全体的なストーリーなどはなく、ただただ美術館の様々な断片を切り取り楽しませてくれます。
まるで美術館に行っているように楽しめます。 
「ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪 Peggy Guggenheim :Art Addict」 2015年 
(監)(脚)リサ・インモルディーノ・ヴリーランド(アメリカ)
(製)ダン・ブラウン、デヴィッド・コー他(脚)(編)バーナディン・コリッシュ(撮)ピーター・スリリング
(編)ジェド・パーカー(音)スティーブン・アルジラ(出)ペギー・グッゲンハイム 
現代美術の発展に貢献した富豪の娘の伝記映画。
とかく金持ちの道楽と言われがちな美術品の収集。
しかし、ユダヤ人でもある彼女は命がけでドイツ占領中のフランスで4万ドルで作品を買い集めアメリカへ。
それらの作品を中心に美術館を設立します。
ジャクソン・ポロックに週300ドル渡して、制作に集中させ、彼を世界的存在にしたのは彼女の貢献。
マックス・エルンストなど多くの芸術家をパリからアメリカへと脱出させました。
凄いのは、そうした芸術家のほとんどと肉体関係をもったことです!
すべてを芸術家に捧げ、肉体的、精神的満足を得た貴重な存在です!
「芸術こそ、生きる糧」それを体現した幸福な人生。
20世紀前半に活躍した伝説的芸術家の動く映像が見られる貴重な記録映画でもあります。 
「顔たち、ところどころ Faces Places」 2017年  
(監)(脚)(出)アニエス・ヴァルダ、JR(フランス)
(製)ロザリー・ヴァルダ(音)マチュー・シェディド  
JRの所有する撮影&現像マシーンを乗せた車でフランス各地を撮影、展示をしながらの旅
偶然の出会いを求めて、労働者、女性たち、さびれた村、観光地、そしてJ・リュック・ゴダール
出演しないゴダールの存在感は、さすがというべきかもしれません。嫌な奴なのは当然でしょ?
思いの他、ラストは感動しました。出会いと別れの旅を記録したドキュメンタリー映画  
「アートのお値段」 2018年 
(監)ナサニエル・カーン 
「ヒトラーVS.ピカソ奪われた名画のゆくえ Hitler Contro Picasso Glialtri  2018年
(監)(編)クラウディオ・ポリ(イタリア)
(製総)ヴェロニカ・ボッタネッリ(企)ディディ・ニョッキ(撮)マテウス・シュトレツキ(音)レオ・アンツォビーノ
(出)トニ・セルヴィッロ 
題名には偽りあり?ピカソの出番は少ないです。
最後の最後、ナチスにゲルニカの写真を見せられ「これはあなたの仕事か?」と聞かれたピカソ。
「いや、その仕事はあなたたちによるものです」と答えたとか!
ナチスとそのお抱え画商たちによって奪われたユダヤ人たちの絵画の行方を追ったドキュメント。
でもそもそもどうやって彼らはその絵を購入したのか?
何もしていない金持ちの子孫に戻しても意味がないのでは?
バンクシーの作品を壁から切り取って販売する画商とこれらの奪われた絵を売る画商は同じ穴のムジナ。
名画の価値って何なのか?考えさせられます。 
「だましだまされアート界: 贋作をめぐる物語 Made You Look :A True Story of About Fake Art」 2020年
(監)(製)(脚)パリ―・アヴリッチ(カナダ)
(製)ケイトリン・チェディー(製総)ジェイ・ヘニック(編)ティファニー・ボーディン
(出)アン・フリードマン(ノードラー・ギャラリー代表) 
60以上の作品で8000万ドルを売り上げた165年の歴史を持つ画廊が突如、閉店。それはどれもが贋作だったから!
アメリカ史上最大の贋作事件を追ったドキュメンタリー。(マーク・ロスコジャクソン・ポロックなど)
「カタログ・レゾネ」という画家の全作品集に載るか載らないか。
国際美術研究財団(IFAR)が調査して本物と認定するか。( 来歴、画風など、インクなどの科学的鑑定)
そうした真贋確認を通れば本物となるが、そこまで調べたくないのが売りたい画廊と買いたいお金持ちたち
騙されるのは、お金を使って趣味の良さをアピールしたいお金持ち。だったら騙してもいいんじゃない!
ある意味、無責任に楽しめるドキュメンタリー。犯罪ですが、悪を感じないジャンル。だから贋作物は魅力的なんです。
贋作の作者が中国人のアメリカ在住数学教授というもの面白い。中国では絵画をそっくりに真似ることは高く評価される!
中国には贋作専門の工場もあるという。凄い。そして、主犯のアン・フリードマンは、和解により有罪とならずNYでギャラリーを始めている!
やっぱり腹が立つ。別の自分が騙されたわけじゃないけど、本家に失礼ですよね。 

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