「ブルーベルベット Blue Velvet」 1986年

- デヴィッド・リンチ David Lynch -

<カルトの中のカルト作家>
 デヴィッド・リンチの作品ほどマニアックに語れる映画は他にないかもしれません。それは彼の作品には簡単に意図を理解できないシーンが数多くあり、作品のテーマそのものも明確でない場合が多いせいかもしれません。普通なら、何を言ってるのかわからなければ映画としてヒットするはずはありません。にもかかわらず、それなりに彼の映画はヒットし、DVDは映画以上のヒットをしています。なぜ彼の作品は、誰もが語りたくなるのでしょうか?そんな彼の作品の中でも、特に語られているカルトな作品、それがこの「ブルー・ベルベット」です。この作品は、デヴィッド・リンチ作品の中では珍しく首尾一貫したストーリーがあり、理解しやすく分析しごたえがあるせいかもしれません。なにせ、彼の作品の多くは意味不明の展開や意味不明のシーンや台詞が多く、その説明が不可能な場合が多いのです。例えば、「ロスト・ハイウェイ」や「マルホランド・ドライブ」のように出演者が突然、別の人物に変わってしまったり、「ツイン・ピークス」(映画版)のように、出演者(デヴィッド・ボウィ)がまったく意味不明のジェスチャーをしてみせたり、次々とわけのわからない人物が現れて、ストーリーを複雑にしたりと、・・・。しかし、そうした思いつきとしか思えない展開が彼の作品における魅力になっているのも確かでしょう。しかし、この作品の場合は不可解なシーンもそれなりに意味があることが予想され、わかりやすいといえるのです。この作品以降、「マルホランド・ドライブ」や「ロスト・ハイウェイ」などの作品がどれも難解このうえないものになっているだけに、この作品は映画界ナンバー1のカルト作家を知るのに最適の教科書なのかもしれません。先ずは、彼が「ブルー・ベルベット」を撮るに至るまでの道のりを覗いてみたいと思います。

<リンチ青年、フィラデルフィアへ>
 デヴィッド・リンチ David Lynchは、1946年1月20日モンタナ州ミズーラに生まれています。彼の分身とも言われた俳優カイル・マクラクランに似た二枚目の好青年だった彼は田舎の街で真面目な青年として育ちましたが、自由に生きる画家の叔父さんの影響によって芸術家の道を志すようになり、高校卒業後、ボストンのミュージアム・スクールに入学。一年間そこに在籍した後、留学するためヨーロッパに渡ります。ところが、3年間留学するはずが、「いちばん近いマクドナルドまで7000マイルも離れていることに耐えられない」という理由で二週間で舞い戻ってきたといいます。?そこで、彼は今度はフィラデルフィアの芸術学校に入学します。希望に燃えてフィラデルフィアの街に住み始めた彼でしたが、当時のフィラデルフィアの街は不況のアメリカを象徴する失業者と犯罪にあふれた街でした。(シルベスター・スタローンの「ロッキー」で描かれているのがちょうどこの頃のフィラデルフィアの街です)犯罪が日常茶飯事のその街で彼は実際に殺人事件を目撃し大きな衝撃を受けます。そのうえ、その街で出会って結婚した最初の妻ペギーが妊娠したことから、彼は画家になる夢をあきらめ、より現実的な映画の道へと進むことにしました。
 彼はAFI(アメリカン・フィルム・インスティテュート)からの資金を得て、デビュー作となる「イレイザー・ヘッド」の撮影を開始します。しかし、この映画の撮影は、映画の内容同様悪夢のような状況に落ち込んでしまいます。夫婦でAFIのスタジオに住み着いて、悪夢のような映画を撮るうちに彼は映画のための資金を使い果たしてしまいます。そのため、撮影は中断、妻はそうした生活に嫌気がさし、彼のもとを去って行きました。それでも、その状況下で彼は映画の撮影を楽しんでいたと、後に彼は言っています。

<悪夢の映画「イレイザー・ヘッド」>
 フィラデルフィアでの悪夢のような体験から生まれた「イレイザー・ヘッド」は、しばしの空白期間の後、やっと完成します。問題は、そんな悪夢の映画を喜んで見てくれる人間がいるかどうかということでした。到底、それは普通の映画館では公開される可能性がありませんでした。しかし、彼の悪夢を理解してくれる人物がいました。ベン・バレンホルツという映画配給業者が「イレイザー・ヘッド」の魅力に気づき、深夜のアート・シアターで公開することにしたのです。彼はメキシコの生んだカルト作家アレハンドロ・ホドロフスキーの「エル・トポ」(1969年)を同じように公開し、カルト・ムービーという新しいジャンルをブームにした人物として有名でした。公開初日、わずか20人しか入らなかった観客はその後、徐々に増えて行き、その後3年間にわたりロングラン上映が続くことになりました。こうして、彼の名は映画界で一躍知られることとなりました。

<「エレファントマン」>
 彼に回ってきた次なる仕事は、「イレイザー・ヘッド」の実録版ともいえる「エレファントマン」(1980年)でした。特殊な病気により象のような顔をもつことになった実在の人物を描いたこの作品はビクトリア朝のイギリスという特殊な舞台の魅力もあり、「悪夢」をより現実的に再現する不気味な作品となりました。ところが、彼が「悪夢」を描いたはずのこの作品は、なぜか差別と闘う感動のヒューマン・ドラマとして大ヒットしてしまいます。作品の映像的な不気味さよりも、こうした観客による誤解の方がよほど怖いきもします。しかし、ヒットはヒット、当時映画業界はヒット作に恵まれず厳しい状況に追い込まれていただけに、ヒット作を撮れる監督は貴重な存在でした。そのため、すぐに彼にはより大きな仕事の以来が巡ってきます。イタリア出身の大物プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスからSF超大作「砂の惑星」の監督依頼がきたのです。実は、この作品は当初、「エイリアン」、「ブレード・ランナー」の監督リドリー・スコットが撮る予定になっていました。それが突然リドリー・スコットがこの仕事を降りてしまい、急遽デヴィッド・リンチに白羽の矢がたったのでした。
 「エコロジー」というその後の世界を象徴する言葉を初めてコンセプトとして書かれたフランク・ハーバートの大河SF小説。その映画化は、SFファンではない彼にとってそれほど魅力的な仕事ではありませんでした。根本的に彼は「悪夢」を描くことが生きがいであり、「砂の惑星」のような「英雄神話」を描くのは趣味ではありませんでした。そのため、この作品の中で魅力的に描かれていたのは、砂の中に住む巨大なサンドワームと呼ばれる生物と不気味な容姿の悪役ハルコンネン男爵のような悪夢的なキャラクターばかりでした。この作品を無理やり撮らせ編集にまで口出ししたディノ・デ・ラウレンティスは、その罪滅ぼしのためか、この映画が大きな赤字を生んだにもかかわらずデヴィッド・リンチにもう一本好きな作品を撮るチャンスを与えます。こうして、低予算ながら、自らの脚本で自由に撮ることができることになった最初の作品、それが「ブルーベルベット」でした。

<「ブルーベルベット」>
 「ブルーベルベット」は、歩ビー・ヴィントンのヒット曲「ブルーベルベット」(1963年)をもとにリンチ監督自身が生み出した悪夢の世界でした。「イレーザー・ヘッド」同様、この映画も彼自身の青春時代の悪夢がもとになって作られています。
 デヴィッド・リンチの父親は農林省の研究員としてアメリカ各地の森林地帯の調査を仕事としていました。そのため、彼もまた父親とともに田舎の町を転々とすることになり、常に町ではよそ者として扱われ、一人孤独に町を探検する趣味が身についていました。「ブルーベルベット」の主人公ジェフリーはまさに彼自身の分身だったのです。
 虫や鳥を観察する父親の仕事の影響により、彼もまた虫や鳥を観察しながら育つことになりました。(テレビ・シリーズ「ツイン・ピークス」の主人公デイル・クーパー捜査官も鳥の観察が趣味でした)虫の観察をすることが普段見ている美しい庭の裏側を覗くことでもあることは、この映画のオープニングでも描かれています。そして、この映画全体のテーマもまた庭の美しい田舎町の悪夢のような裏側を覗き見る少年の物語なわけです。ここで登場するランバートンという町はノース・キャロライナ州にある実在の町で、リンチ監督が少年時代を過ごした1950年代アメリカの雰囲気を色濃く残していたために選ばれました。
 オープニングの異様さに美しい街の映像と1950年代風の街並みからは、これから始まる映画が現実の出来事ではないのだという意思表示が感じられます。そして、この不思議な悪夢は、主人公のジェフリーが切り落とされた耳を拾ったことから突然始まることになります。そこで登場する「耳」はその螺旋構造によって「無限」や「迷宮」を現していて、その入り口にぴったりの存在です。そして、映画のラストではジェフリーの耳が再びアップで登場。「迷宮」もしくは「悪夢の世界」からの帰還を表現して終ることになります。ということは、この映画の中で起きた事件は、もしかすると現実に起きたのではなくジェフリーの妄想それとも悪夢だったとも考えられるのです。

<「素晴らしき哉、人生!」>
 目からウロコ満載の映画評論集「ブレードランナーの未来世紀」(町山智浩著)の中で「ブルーベルベット」は、フランク・キャプラの「素晴らしき哉、人生!」のリンチ流リメイクであるという記述がありました。「素晴らしき哉、人生!」は、フランク・キャプラ晩年の傑作で、その後の数多くの作品に影響を与えた伝説的作品です。
 例えば、コーエン兄弟の「未来は今」は完全にこの作品のコーエン流リメイクもしくはオマージュ作品といえます。「ターミネーター」もまた悪夢の未来から世界を救おうとするSF版のリメイク作といえます。スティーブン・キング原作で映画化、テレビ・シリーズ化された「デッド・ゾーン」は未来を変えるというテーマに徹底的にこだわったオカルト版リメイク作。「バック・トゥー・ザ・フューチャー」も、タイムマシンによって未来を変えるというSF版リメイク作品です。
 数え上げるときりがないほど、こうした未来変更型映画はあるのですが、「ブルーベルベット」は一見すると、そうした未来変更型の映画のようには見えません。しかし、「素晴らしき哉、人生!」の主人公が見た自分の存在しない悪夢の世界の部分だけを映画化したといたら、どうでしょう。なにせデヴィッド・リンチが描きたいのは悪夢の世界だけなのです。そんなわけで、この映画はいきなり主人公が悪夢の世界に落ち込むところから物語が始まったわけなのです。
 「素晴らしき哉、人生!」では、悪夢の世界から現実の世界にもどると彼には彼を愛し、援助の手を差し伸べてくれる人々が数多くいることがわかり、タイトルのとうり「素晴らしき哉、人生!」となりました。そして、「ブルーベルベット」でも悪夢から覚めたかのようにジェフリーには幸福な日常が戻ってきます。しかし、それは本当にもどれたのか?異様に美しい映像からは悪夢のような現実から逃れるために現実離れした幸福な夢の世界に逃げ込んだのではないか?そうも思えてくるのです。「ブルーベルベット」は、悪夢の世界を描くと同時に悪夢と現実の境界をも曖昧にしてしまうという「素晴らしき哉、人生!」のまったく新しいリメイク作品だったのです。
 もちろん、この映画を世間知らずの青年が大人へと成長する過程を描いた青春映画と見ることもできるでしょう。また、誰もが頭の中で思い描く覗き、SM、3文字言葉などについての願望や興味を刺激する過激なビザール・ムービー(変態的映画)として見る人も多いはずです。非道徳的な映画だと思いつつ、嫌悪感を感じながら見たにも関わらず、ついついもう一度見たくなるのは、セックスに対する我々の感じ方と共通しているのかもしれません。そして、そう思えるのは、ここでフランクの犠牲になるドロシーを演じているイザベラ・ロッセリーニが実に色っぽく魅力的だからかもしれません。その意味では、僕も含めた男性の観客はほとんどが彼女の魅力の虜になりフランクの共犯者のひとりになってしまったともいえます。でも、どう考えてもローラ・ダーンよりもイザベラ・ロッセリーニの方が魅力的ですよね。
(ローラ・ダーンは、ヒッチコックの「ファミリー・プロット」の他、数多くの作品に出演している渋い俳優ブルース・ダーンの娘です。そして、イザベラ・ロッセリーニは、かつて「世紀の不倫」といわれたイタリアの巨匠ロベルト・ロッセリーニとスウェーデン出身の美人女優イングリッド・バーグマンの間に生まれた子供です)

<カフカとリンチ>
 多くの監督がそうであるように、リンチ自身はこうして自分の作品が分析されることを嫌い、こういっています。
「僕は自分が観客に何を言いたいかなんてわかならないよ。アイデアが浮かんでくると、それを映画にしたい、と思うだけなんだ。人々は芸術作品が何かメッセージを持っていることを期待している、僕にはその理由がわからないよ」
 彼の作品をその無意味さ、その非現実性、非論理性から、「「変身」などで知られるフランツ・カフカと比較するのは間違っていないようです。彼はカフカの作品についてこういっています。
「一行一行に震えが来る、自分が100パーセントその中にいることがわかる!」

「ブルーベルベット Blue Velvet」 1986年公開
(監)(脚)デヴィッド・リンチ
(製)フレッド・カルーソ
(製総)リチャード・ロス
(撮)フレデリック・エルムズ
(音)アンジェロ・バダラメンティ
(出)カイル・マクラクラン、デニス・ホッパー、イザベラ・ロッセリーニ、ローラ・ダーン、ホープ・ラング、ディーン・ストックウェル、ジャク・ナンス

<あらすじ>
 都会の大学に通っていたジェフリー(カイル・マクラクラン)は父親が脳卒中で倒れたため、急遽故郷のランバートに帰ってきました。病院の帰り道、彼は切り落とされた耳を拾います。警察にそれを届けた彼は刑事の娘サンディ(ローラ・ダーン)から耳についての情報を得ると自らの手で捜査を始めます。耳の持ち主と関係があるらしいドロシーというナイト・クラブの歌手をつけていった彼は、彼女は部屋に忍び込みます。そこで彼女に見つかった彼は彼女に服を脱がされかけますが、そこに明らかに精神的におかしな男フランク(デニス・ホッパー)が現れ、再び彼はクローゼットに隠れます。するとフランクはドロシーに性的暴行を加え始め、ジェフリーは彼女の夫と子供がフランクに人質になっているのではないかと思い始めます。その後、再びドロシーのもとを訪れたジェフリーは、彼女とセックスしただけでなく彼女に言われるまま暴行を加えます。彼は自分が見たフランクと同じ行為をしていたのでした。
 しかし、そこへフランク一味が現れたため、彼はフランクによって暴行を加えられ、彼に散々もてあそばれた後、解放されます。その後、彼はサンディーに愛を告白しますが、突然彼らの前にフランクから逃げてきた全裸のドロシーが現れ、ジェフリーとの関係をばらしてしまいます。
 再びドロシーの部屋へ向かった彼はそこでドロシーの夫と汚職警官の死体を発見。急いで警察へ通報しようとしますが、そこへフランクが戻ってきます。逃げるチャンスをのがした彼は、ついにフランクと一対一の対決をすることになります。



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「愛と宿命の泉 Part 1&Part 2」(監)(脚)クロード・ベリ(原)マルセル・パニョル(脚)ジェラール・ブラッシュ(出)イブ・モンタン、ダニエル・オートウィユ
「愛は静けさの中に Children of the Lesser God」(監)ランダ・ヘインズ(マリー・マトリンがアカデミー主演女優賞受賞)
「アフター・アワーズ」(監)マーティン・スコセッシ(主)グリフィン・ダン、ロザンナ・アークェット(カンヌ映画祭監督賞受賞、見ていませんが面白そう!)
「アメリカ帝国の滅亡」(監)ドゥニ・アルカン(タイトルからは意外な内容かも?カンヌ映画祭審査員特別賞受賞)
「エイリアン2 Aliens」(監)ジェームス・キャメロン(音)James Horner (出)シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン
「サクリファイス」(監)(脚)アンドレイ・タルコフスキーカンヌ映画祭グランプリ、国際批評家連盟賞、芸術貢献賞受賞)
「サムシング・ワイルド Something Wild」(監)ジョナサン・デミ(音)ジョン・ケイル、ローリン・アンダーソン(音楽が素晴らしいコメディー、デヴィッド・バーンのテーマがグッド、フィーリーズが出演)
「サルバドル/遥かなる日々」(監)オリバー・ストーン(脚)リチャード・ボイル(出)ジェームス・ウッズ、ジム・ベルーシ
「シーズ・ガッタ・ハブ・イット」(監)スパイク・リー(主)トレイシー・カミラ・ジョーンズ(カンヌ映画祭海外部門ユース賞受賞)
シド&ナンシーSid and Nancy」(音)The PoguesJoe Strummer(監)アレックス・コックス
「ショアー Shoah」(監)クロード・ランズマン(ナチスによるユダヤ人虐殺を記録した約9時間半のドキュメンタリー大作)
「スタンド・バイ・ミー Stand By Me」(監)ロブ・ライナー(音)ジャック・ニッチェ(原)スティーブン・キング(名曲をバックにした青春ドラマ、リバー・フェニックスが魅力的)
「ダウン・バイ・ロー Down by Law」(監)(脚)ジム・ジャームッシュ(音)ジョン・ルーリー
「タキシード」(監)ベルトラン・ブリエ(主)ミウ=ミウ、ジェラール・ド・パルデュー(ミシェル・ブランがカンヌ映画祭主演男優賞受賞)
「トゥルー・ストーリー True Story」(監)(主)(脚)(音)デヴィッド・バーン
「トップ・ガンTop Gun」(音)ジョルジオ・モロダー「Take My Breath Away」 アカデミー歌曲賞(歌はベルリン、監督はトニー・スコット。脳天気な軍隊バンザイ映画)
「眺めのいい部屋」(監)ジェームズ・アイヴォリー(原)E・M・フォースター(脚)ルース・プローワー・ジャブヴァーラ(出)ヘレナ・ボナム・カーター
「ハスラー2 The Color of Momey」(監)マーティン・スコセッシ(ポール・ニューマンが悲願のアカデミー主演男優賞受賞)
「薔薇の名前」(監)ジャン=ジャック・アノー(原)ウンベルト・エーコ(脚)ジェラール・ブラッシュ他(出)ショーン・コネリー、F・マーリー・エイブラハム
「ハンナとその姉妹 Hannah and Her Sisters」(監、主演)ウディ・アレン(マイケル・ケイン、ダイアン・ウィーストがアカデミー助演男優、女優賞受賞)
「ビギナーズ Absolute Beginners」(監)ジュリアン・テンプル(音監)ギル・エヴァンス
プラトーンPlatoon (音)Georges Delerue ジョルジュ・ドルリュー
(オリバー・ストーン監督のアカデミー作品賞、監督賞受賞作、僕にはヴェトナム人を馬鹿にした愚かな作品に見えました)
「ブルーベルベット」(監)(脚)デヴィッド・リンチ(撮)フレデリック・エルムス(出)カイル・マクラクラン、イザベラ・ロッセリーニ、デニス・ホッパー
「緑の光線」(監)エリック・ロメール(出)マリー・リヴィエール(ヴェネチア映画祭金獅子賞、国際評論家賞
「モナリザ」(監)ニール・ジョーダン(ボブ・ホスキンスがカンヌ映画祭主演男優賞受賞)
「ミッション」(監)ローランド・ジョフィ(主)ロバート・デニーロ、ジェレミー・アイアンズ(カンヌ映画祭パルムドール受賞)
「ラウンド・ミッドナイトRound Midnight」 (音)Herbie Hancock アカデミー作曲賞(ベルトラン・タベルニエ監督、デクスター・ゴードン主演のジャズへの愛に満ちた映画)
「リトル・ショップ・オブ・ホラーズLittle Shop of Horrors」 (音)アラン・メンケン
(ロックン・ロール・ホラー・コメディー・ミュージカル、フランク・オズ監督はB・ブラザースの看守役)
「ローザ・ルクセンブルク」(監)マルガレーテ・フォン・トロッタ(バルバラ・スコヴァがカンヌ映画祭主演女優賞受賞)

「ウホッホ探検隊」(監)根岸吉太郎(原)干刈あがた(脚)森田芳光(音)鈴木さえ子(出)十朱幸代、田中邦衛、藤真利子
海と毒薬(監)(脚)熊井啓(製)滝島恵一郎(原)遠藤周作(出)奥田瑛ニ、渡辺謙、田村高広(ベルリン映画祭銀熊賞
「火宅の人」(監)(脚)深作欣二(原)檀一雄(脚)神波史男(撮)木村大作(出)緒形拳、いしだあゆみ、松坂慶子、原田美枝子
「キネマの天地」(監)(脚)山田洋次(製)野村芳太郎(脚)井上ひさし、山田太一、朝間義隆(出)渥美清、有森也実、中井貴一
「恋する女たち」(監)(脚)大森一樹(原)氷室冴子(撮)室田武久(音)かしぶち哲郎(出)斉藤由貴、高井麻巳子、相楽ハル子
「コミック雑誌なんかいらない!」(監)滝田洋二郎(脚)内田裕也、高木功(音)大野克夫(出)内田裕也、麻生祐未、ビートたけし
「子猫物語」(監)畑正憲、市川崑(ナレーション)露口茂、小泉京子(フジ・テレビ初のテレビドラマが大ヒット、今後テレビ局よる映画製作は急に増えてゆく)
「ジャズ大名」(監)(脚)岡本喜八(原)(音)筒井康隆(脚)石堂淑郎(音)山下洋輔(出)古谷一行、財津一郎、神崎愛
「鑓の権三」(監)篠田正浩(原)近松門左衛門(脚)富岡多恵子(撮)宮川一夫(音)武満徹(出)郷ひろみ、岩下志麻、田中美佐子(ベルリン映画祭銀熊賞
「天空の城ラピュタ」(監)(原)(脚)宮崎駿(製)徳間康快(音)久石譲
「人間の約束」(監)(脚)吉田喜重(原)佐江衆一(脚)宮内婦貴子(撮)山崎善弘(出)三国連太郎、村瀬幸子、河原崎長一郎(セバスチャンシルバー・シェル賞)
「春駒のた」(監)(製)(脚)神山征二郎(原)宮川ひろ(出)田村高広、二木てるみ、左幸子(タシケント映画祭最優秀作品賞
「夢みるように眠りたい」(監)(製)(脚)(編)林海象(撮)長田勇一(出)佳村萌、佐野史郎(スペイン・ベナルマデナ映画祭大賞

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