スポーツ映画の名作たち


「炎のランナー CHARIOTS OF FIRE」ほか
<スポーツ映画>
 僕は映画が大好きですが、同じくらいスポーツも好きです。とにかくどんなスポーツも見るのは好きだし、自分でやるのも好きです。では、スポーツの映画は好きか?というと残念ながらそうでもありません。どうしてかというと、スポーツの映画に面白い作品はめったにないからです。それはなぜなのでしょうか?
 映画評論家の佐藤忠男氏はこう書いています。

 スポーツを描いて心を打つ映画の非常に珍しい。なぜかというと、多くのスポーツ関係者やそれに追随するスポーツ映画の作者たちは、スポーツというものを本来感動的なものだときめてかかっており、感動の大安売りを臆面もなくやってのけるからである。・・・

 さらにいうと、本当に素晴らしい試合を見た感動は、作りものの映画では越えられないこともわかっています。
 では、スポーツ映画の数少ない名作とはどんな映画なのでしょうか?そこには、どうやら共通する部分がありそうです。
 スポーツ映画の名作は、ラストの決戦に向けて、いかに主人公が苦難を乗り越え、チームをひとつにまとめるかをしっかりと描いていなければなりません。最後に決戦にのぞむ主人公には、もう思い悩むことはなく、相手もまた思い悩むことなく主人公に立ち向かい、最後の瞬間には「時が止まってしまう」ものなのです。
 そこさえ、おさえていれば、描かれるスポーツはなんだっていいのです。ボウリングでも、腕相撲でも、マラソンでも、ゴルフでも、ローラーゲームでも・・・
 もちろん、メジャーなスポーツの方が観客動員には結びつくのでしょうが・・・。意外なことに、世界で最も人気があるはずのサッカーに関する映画に、なぜか名作と呼ばれる作品がありません。これは不思議です。
 最大の理由として考えられるのは、スポーツ映画大国のアメリカ(ハリウッド)でサッカーの人気が今一つだからでしょう。アメリカにおける人気スポーツと言えば、やはり野球、バスケットボール、アメリカンフットボール、そしてボクシングなのです。
 そのことは、スポーツ映画の名作についての統計からもわかります。米国のスポーツ情報サイト「Bleacher Report」が選んだスポーツ映画の名作100選というのを見て見ました。すると、100作品の中に選ばれたそれぞれのジャンルの作品数は、こうなりました。
1位野球(20作品) 2位アメリカン・フットボール(18作品) 3位ボクシング(16作品) 4位バスケットボール(12作品) 5位アイスホッケー(5作品) 6位サッカー(4作品)

 もちろんハリウッド以外で製作された作品もランキングに入っていますが、アメリカ以外で作られたスポーツ映画は数は非常に少ないはずなので、ランキングにはあまり入っていません。思えば、スポーツを映画にするという発想は、芸術よりもスポーツが好きなアメリカ人的なものだったのかもしれません。
 ごくわずかしかない芸術的な香りを有するスポーツ映画とは、スポーツ選手を主人公とした人間ドラマであって「スポーツ映画」と呼ぶべきではないのかもしれません。ここでは数少ない陸上競技を題材にした映画「炎のランナー」を取り上げてみます。

<陸上競技の映画>
 陸上競技の映画は、もともと数が非常に少ないです。「炎のランナー」以外には、「長距離ランナーの孤独」と「栄光への賭け」、それとギリギリ「誓い」ぐらいでしょうか。

「長距離ランナーの孤独」(1962年)
(監)(製)トニー・リチャードソン(原)(脚)アラン・シリトー
(出)トム・コートネイ、マイケル・レッドグレープ、ピーター・マッデン
 イギリスの少年院を舞台に、所長からの命令で優勝することを命じられた主人公の少年が、走りながら、様々なことを考え、悩んだ末に、所長の命に反抗してあえてゴールを目の前にして、歩き始めてしまうという反体制的な作品。原作、脚本のアラン・シリトーは、当時のイギリスで「怒れる若者たち」のリーダー的存在だった作家です。この後、全世界に広がることになる反体制的な主張の原点ともいえる作品です。

「栄光への賭け」(1970年)
(監)マイケル・ウィナー(原)ヒュー・アトキンソン(脚)エリック・シーガル(音)フランシス・レイ
(出)マイケル・クロフォード、スタンリー・ベイカー、ライアン・オニール、シャルル・アズナブール、ジェレミー・ケンプ
 オリンピックのマラソン競技を舞台にした複数の登場人物を主人公にした作品。アメリカ人の主人公は、薬物の使用によりトップに立つもののゴール前にその副作用で倒れてしまいます。ドーピングの問題をいち早く取り上げた先駆的作品です。興味深いのは、そうして西欧のランナーたちが自滅する中で、日本人やアフリカ人など有色人種や共産圏のランナーが追い抜いて行くという皮肉な結末です。人種問題や南北問題も取り入れたイギリスらしい作品でした。

「誓い」(1981年)は、ピーター・ウィアー監督のオーストラリア映画。オーストラリア人の兵士たちが、第一次世界大戦のガリポリ戦役で次々に英国軍の指示によって無駄死にさせられた事件を描いた作品です。基本は戦争映画なのですが、主人公の二人は故国オーストラリアで陸上競技の選手として活躍していた、戦場でも伝令を任せれます。
「マラソンマン」(1976年)は、ジョン・シュレシンジャー監督のサスペンス映画ですが、主人公はアベベに憧れていて、それが素晴らしい「逃げ足」を生むことになります。
「ミルカ」(2013年)は、インドの英雄で400mの金メダリスト、ミルカ・シンの波乱の人生を描いた見ごたえのある歴史大作です。
監督はラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラで、主演はインドの監督・俳優のファルハーン・アクタル。

 「走る」という単純な行為を映像により描くとなれば、自ずと走者たちが頭の中で考えていることを映像化することになります。ただし、前記の作品が長距離走者だったのに対し、「炎のランナー」はというと短距離走の選手が主人公になっています。当然、レースはあっという間に終わってしまうので、映画の中心はレースが始まるまでの準備段階ということになります。そして、レースの結果だけが、すべてではないことが描かれることになります。

 結論的に言うと、この映画は、人生にはスポーツよりも大事なことがあるという当たり前の常識をきちんとわきまえたスポーツマンたちを描いている。・・・
 多くの”感動的”スポーツ映画のように、その人物からスポーツを抜いたら後には何も残らないような連中を描いているわけではないのである。

佐藤忠男

「炎のランナー CHARIOTS OF FIRE」(1981年)
(監)ヒュー・ハドソン
(製)デヴィッド・パットナム
(原)(脚)コリン・ウェランド
(撮)デヴィッド・ワトキン
(音)ヴァンゲリス
(出)ベン・クロス、イアン・チャールソン、イアン・ホルム、ナイジェル・ヘイヴァース、ジョン・ギールガット、リンゼイ・アンダーソン
<あらすじ>
 1924年パリ・オリンピックを目指す短距離走者ハロルドは、ユダヤ系であることからケンブリッジ大学でも差別の対象になっていました。そのため、彼はユダヤ人としての誇りを賭けて戦うため、当時としては珍しくプロのコーチを雇い必勝を期していました。
 もう一人の主人公エリクは、スコットランド人の牧師で、両親が布教活動をしていた中国生まれで、自分もオリンピック後は中国に戻り宣教活動を行うつもりでした。ところが、彼が出場する100m走の予選が日曜日であることを知らされて驚きます。安息日である日曜日に彼が仕事をするわけにはゆかず、出場を断念することを決意します。イギリスチームは、なんとか彼を説得してレースに出そうとしますが、皇太子の説得も受け入れられませんでした。
 結局、他の種目ですでにメダルを獲得していた選手が、エリックに400mの出場枠を譲ることになります。するとエリックは、その400mで見事に優勝しイギリスチームに金メダルをもたらすことになりました。もちろん、これは実話に基づいたお話です。

 当時は、まだスポーツは上流階級の人々の娯楽で、オリンピックに出場する選手はみなお金持ちのボンボンばかりでした。それだけに、試合の結果以上に名誉や友情が優先される、まさにアマチュアリズムの祭典だったといえます。
 ただし、そうしたスポーツマン・シップとは別に、ユダヤ人に対する差別や身分に対する差別は今よりも厳かったのも事実でした。この作品には、後日談もありました。

<その後のエリック>
 オリンピック終了後、エリックは念願がかない宣教師として中国に帰ります。しかし、時代は第二次世界大戦へと向かい始めており、中国は日本軍によって占領されることになります。故国に戻ることなく宣教活動を続けていたエリックは、中国で日本軍の捕虜となり、収容所に入れられることになりました。そして、終戦の年、1945年2月21日、彼は収容所で体を壊した末、43歳の若さでこの世を去ってしまいました。
 エリックは、生前、収容所の中でも宣教活動を続け、信者たちに自分たちを苦しめている日本兵に対しても憎しみを持たないようにと語り続けていたそうです。残虐な行為を続ける日本兵を、憎んでいた人々は、エリックの言葉に驚かされたといいます。
 そんな彼の言葉に心を動かされた人々の中に、まだ14歳の少年スティーブン・メティカフがいました。彼は、エリックの教えに答えようと、自分もまた宣教師となり、今度は日本で自分が布教活動をしようと決意します。そして、1952年、彼は宣教師となって日本を訪れると、北海道の小樽市に小樽灯キリスト教会を設立します。っして、今でもこの教会は、小樽福音キリスト教会として活動を続けています。
 西欧諸国によるキリスト教の布教活動は、ある意味、植民地政策の一部ともいえる存在でしたが、エリックの「憎しみ」を「愛情」に変えようとした彼の心情は真理がいなく本物だった気がします。そんな彼にとって、オリンピックの金メダルの価値は、ほんのささやかなものだったようで、帰国後、彼は金メダルを売り払い、それで子供たちの教育のための資金にしてしまったそうです。

<一瞬の輝き>
 スポーツ映画の窮極の名場面とは、様々な人生のドラマが、勝負の瞬間、ほんのわずかの一瞬に凝縮され、永遠の輝きを放った時です。
 ロッキーが「エイドリアン!」と叫んだ瞬間。
 「ナチュラル」で、主人公ロイが打った打球がスタンドに向かって、ゆっくりと飛んでゆく場面。
 「ロンゲスト・ヤード」で、主人公がスタジアムから背中を向けて静かに去ろうとする場面。
 そして、この映画の場合は、間違いなくヴァンゲリスが生み出したあの音楽と砂浜を背景に、若きランナーたちが走る場面でしょう。まさにそこには「永遠の輝き」があります。その輝きを見たくて、人々はスポーツ観戦にのぞむのです!

 この映画の良さは、主役二人をはじめ陸上選手を演じる俳優たちが、知性と風格と演技力に加えて立派に選手を演じられるだけ走れたというところに負うところが大きい。いまの陸上選手の走法とは違う古風なフォームで疾走して、それが鮮やかに絵になっている。もうひとつ、時代風俗の再現が素晴らしい。イギリスのブルジョアたちが自信にあふれていた時代の、その生活環境、態度、口のききかたからファッションまで、みごとにおちつきはらった堂々とした趣味の良さがあって、それがこの作品のテーマの重要な基礎になっている。


<スポーツ映画の傑作>
以下に米国のスポーツ情報サイト「Bleacher Report」が選んだスポーツ映画の名作100選一覧を書いておきます。
未見の作品も多いのですが、正直、ランキングはあてにならない気がしますけど・・・
アメリカ人視点で見ているので、かなり片寄りがあると思います。
いろいろあるなあと、参考にはなると思います。他のお薦め作品も多いので、それはこの表の下に追記します。
赤字は僕が見てお薦めと思った作品です!)

 1位 「勝利への旅立ち」  1986年 バスケットボール (監)デヴィッド・アンスポー(出)ジーン・ハックマン 
高校バスケットのコーチと選手の感動物語  
 2位 「フィールド・オブ・ドリームス」  1989年 野球  (監)フィル・アルデン・ロビンソン
(出)ケヴィン・コスナー 
W・P・キンセラのファンタジー小説の映画化 
 3位 「レイジング・ブル」  1980年 ボクシング  (監)マーティン・スコセッシ
(出)ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ
世界ミドル級チャンピオン、ジェイク・ラモッタの伝記映画  
 4位 「ルディ 涙のウイニングラン」 1993年 アメ・フト (監)デヴィッド・アンスポー(出)ショーン・アスティン
大学アメフト選手の正統派スポコンドラマ 
 5位 「さよならゲーム」  1988年 野球  (監)ロン・シェルトン(出)ケヴィン・コスナー
スーザン・サランドン、ティム・ロンビンス 
メジャーではなくマイナー・リーグ・キャッチャーが主人公
野球を職業とする大人の恋の物語 
 6位 「ロッキー」  1976年 ボクシング (監)ジョン・G・アヴィルドセン
(出)(脚)シルベスター・スタローン、タリア・シャイア
アカデミー作品・監督・編集賞
ボクシング映画最大のヒットシリーズ第一作 
 7位 「ナチュラル」  1984年 野球  (監)バリー・レヴィンソン(音)ランディ・ニューマン
(出)ロバート・レッドフォード、グレン・クローズ
バーナード・マラマッドの小説を映画化
バリー・レヴィンソンの代表作 
 8位 「ボールズ・ボールズ」  1980年 ゴルフ (監)ハロルド・ライミス(出)チェビー・チェイス
名門ゴルフ場を舞台にしたコメディ 
 9位 「フープ・ドリームス」  1994年 バスケットボール (監)スティーブ・ジェームズ(出)アーサー・エイジー 
バスケットに人生を賭けた男たちを撮ったドキュメンタリー 
10位 「スラップ・ショット」  1977年 アイスホッケー (監)ジョージ・ロイ・ヒル(出)ポール・ニューマン 
オンボロ・チームが最下位から勝ち上がって行く痛快作 
11位 「ミリオン・ダラー・ベイビー」  2004年 ボクシング  (監)(出)クリント・イーストウッド(原)F・X・トゥール
(出)ヒラリー・スワンクモーガン・フリーマン
アカデミー作品・監督・主演女優・助演男優賞
ボクシング映画を越えた人生ドラマ
12位 「ハスラー」  1961年 ビリヤード  (監)(脚)(製)ロバート・ロッセン
(出)ポール・ニューマン、ジャッキー・グリーソン
アカデミー撮影・美術装置賞
ビリヤード映画の傑作 
13位 「レスラー」  2008年 プロレス  (監)ダーレン・アロノフスキー(出)ミッキー・ローク 
ヴェネチア国際映画祭金獅子賞  
14位 「モハメド・アリ/かけがえのない日々」 1996年 ボクシング  (監)レオン・ギャスト(出)モハメド・アリ
アカデミー長編ドキュメンタリー賞
モハメド・アリの伝記ドキュメンタリー映画 
15位 「メジャー・リーグ」  1989年 野球 (監)(脚)デヴィッド・S・ウォード
(出)トム・べレンジャー、チャーリー・シーン
最下位チームが優勝争いに挑む痛快スポコン映画
「ワイルド・シング」と共に大ヒット! 
16位 「タイタンズを忘れない」  2000年 アメフト  (監)ボアズ・イェーキン(出)デンゼル・ワシントン
1970年代高校の人種統合によって誕生した白黒チーム
実話に基ずくアメフト・チームの物語
17位 「炎のランナー」  1981年 陸上  (監)ヒュー・ハドソン(音)ヴァンゲリス
(出)ベン・クロス、イアン・ホルム 
アカデミー作品・脚本・作曲・衣装デザイン賞
音楽と共に残るスポーツ映画究極の名作 
18位 「ラウンダーズ」  1998年 ポーカー  (監)ジョン・ダール(出)マット・デイモン
エドワード・ノートン、ジョン・マルコビッチ
ポーカーに青春を賭ける本格ギャンブル映画 
19位 「サンドロット 僕らがいた夏」  1993年 野球  (監)(脚)デヴィッド・ミッキー・エヴァンス
(出)トム・グイリー、ジェームズ・アール・ジョーンズ
少年たちの草野球を描いたノスタルジックな映画  
20位 「ミラクル」  2004年 アイスホッケー (監)ギャビン・オコナー(出)カート・ラッセル
1980年レークプラシッド冬季オリンピックが舞台
大学生選抜でソ連に挑んだアメリカ・チームの実録ドラマ  
21位 「ブライアンズ・ソング」  1970年 アメフト  (監)バズ・キューリック
(出)ジェームズ・カーン、ビリー・ディー・ウィリアムズ
不治の病に冒されたアメフト選手の友情物語 
22位 「プリティ・リーグ」  1992年 野球  (監)ベニー・マーシェル
(出)トム・ハンクス、ジーナ・デイヴィス、マドンナ 
第二次大戦中に実在した女子プロ野球リーグ
その選手と監督の人生ドラマ 
23位 「ベスト・キッド」  1984年 空手  (監)ジョン・G・アビルドセン
(出)ラルフ・マッチョ 、パット・モリタ
空手のチャンピオンを目指す少年がミヤギに弟子入り
4作目まで作られたヒット・シリーズ 
24位 「ロッキー3」  1982年 ボクシング  (監)(出)シルベスター・スタローン(出)ミスターT
ヒットシリーズの3作目 
25位 「マーダー・ボール」  2005年 車椅子バスケット (監)ヘンリー=アレックス・ルビン
ダナ・アダム・シャピーロ 
車椅子バスケの世界選手権に挑むアメリカ・チーム
その戦いを記録したドキュメンタリー 
26位 「打撃王」  1942年 野球  (監)サム・ウッド(出)ゲイリー・クーパー 
ヤンキースのスーパースター、ルー・ゲーリックの伝記映画 
27位 「ラスト・ゲーム」  1998年 バスケットボール (監)スパイク・リー(出)デンゼル・ワシントン
バスケット・ボールを通して親子の絆を描いた作品  
28位 「しあわせの隠れ場所」  2009年 アメフト  (監)ジョン・リー・ハンコック(出)サンドラ・ブロック 
アカデミー主演女優賞 
ホームレスからNFLドラフト1位となった若者を救った女性 
29位 「ザ・ハリケーン」  1999年 ボクシング  (監)ノーマン・ジェイソン(出)デンゼル・ワシントン
ベルリン国際映画祭男優賞 
実在のボクサー、ルービン・カーターの伝記映画 
30位 「がんばれベアーズ」  1976年 野球  (監)マイケル・リッチー
(出)ウォルター・マッソー、テイタム・オニール 
少年野球のダメチームが強くなって行く痛快ドラマ
テイタム・オニールが可愛い! 
31位 「ライディング・ジャイアンツ」  2004年 サーフィン  (監)ステイシー・ペラルタ
(出)グレッグ・ノール、ジェフ・クラーク
ビッグ・ウェイブに挑むサーファーたちを追ったドキュメント 
32位 「ロッキー2」 1979年 ボクシング  (監)(出)シルヴェスター・スタローン
人気シリーズ第2作 
33位 「ザ・エージェント」  1996年 アメフト (監)キャメロン・クロウ(出)トム・クルーズ
キューバ・グッデンJrがアカデミー助演男優賞
アメフトのエージェントと選手の友情を描いた感動作 
34位 「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」  1999年 野球  (監)サム・ライミ(出)ケヴィン・コスナー
ベテラン・ピッチャーの最後のマウンド 
35位 「ハード・プレイ」  1992年 バスケットボール (監)ロイ・シェルトン
(出)ウェズリー・スナイプス、ウディ・ハレルソン 
ストリート・バスケットの賭けで暮らす男たちの痛快ドラマ  
36位 「オールド・ルーキー」  2002年 野球  (監)ジョン・リー・ハンコック(脚)マイケル・リッチー
(出)デニス・ウェイド、レイチェル・グリフィス
史上最年長ルーキー、ジム・モリスの伝記映画  
37位 「インヴィンシブル
/栄光へのタッチダウン」
2006年 アメフト (監)エリクソン・コア(出)マーク・ウォールバーグ
30歳でプロ入りしたヴィンス・パパーの伝記映画 
38位 「Big Fan」  2009年 アメフト (監)ロバート・D・シーゲル(出)パットン・オスヴァルト
ニューヨーク・ジャイアンツの大ファンを描いたコメディ 
39位 「シンデレラマン」  2005年 ボクシング  (監)ロン・ハワード(出)ラッセル・クロウ
実在のボクサー、ジム・ブラドックの伝記映画
怪我で引退したいたボクサーが奇跡の復活 
40位 「くたばれ!ユナイテッド
サッカー万歳」 
2009年 サッカー  (監)トム・フーパー(出)マイケル・シーン 
リーズ・ユナイテッド監督のブライアン・クラフの伝記映画
41位 「Baseball:A Film by Ken Burns」  1994年 野球  (監)(製)ケン・バーンズ
アメリカの野球の歴史ドキュメンタリー映画 
42位 「バング・ザ・ドラム」  1973年 野球  (監)ジョン・ハンコック
(出)ロバート・デ・ニーロ、ヴィンセント・ガーディニア 
白血病のキャッチャーとピッチャーの友情を描いたドラマ  
43位 「ロンゲスト・ヤード」  1974年 アメフト (監)ロバート・アルドリッチ
(出)バート・レイノルズ、エディ・アルバート 
ゴールデングローブ作品賞 
囚人チームと看守チームの戦いを描いた感動ドラマ 
44位 「プライド 栄光への絆」  2004年 アメフト  (監)ピーター・バーグ(原)H・G・ビッシンガー
(出)ビリー・ボブ・ソーントン、ルーカス・ブラック
ノンフィクション小説を基にした高校アメフト映画
音楽もよし、これは傑作です! 
45位 「インビクタス/負けざる者たち」  2009年 ラグビー  (監)クリント・イーストウッド(原)ジョン・カーリン
(出)マット・デイモン、モーガン・フリーマン
アパルトヘイト体制がなくなったばかりの南アフリカ
ラグビー・ワールドカップ開催と南アチームの活躍 
46位 「ロッキー4 炎の友情」  1985年 ボクシング  (監)(出)シルベスター・スタローン
(出)ドルフ・ラングレン、タリア・シャイア
ソ連から来たドラゴ(D・ラングレン)との激闘 
47位 「エイトメン・アウト」  1988年 野球  (監)ジョン・セイルズ(原)エリオット・アシノフ
(出)チャーリー・シーン、ジョン・キューザック
1919年ワールドシリーズで起きた八百長事件
シカゴ・ホワイト・ソックスの選手たちを描いた作品  
48位 「ハスラー2」  1986年 ビリヤード  (監)マーティン・スコセッシ
(出)ポール・ニューマン、トム・クルーズ
アカデミー主演男優賞(ポール・ニューマン)
続編ながらさすがはスコセッシ監督です!  
49位 「タラデガ・ナイト/オーバルの狼」  2006年 カーレース (監)アダム・マッケイ
(出)ウィル・ファレル、ジョン・C・ライリー
アメリカで大ヒットしたカーレーサー主人公のコメディ映画 
50位 「Sugar」  2008年 野球  (監)アンナ・ボーデン、ライアン・フレック
(出)ホセ・リーホ、アンゲニス・ぺレス・ソト
ドミニカからメジャー・リーグ入りを目指す若者のドラマ 
51位 「シービスケット」  2003年 競馬  (監)ゲイリー・ロス(原)ローラ・ヒレンブランド
(出)トビ―・マグワイア、ジェフ・ブリッジス
大恐慌時代に活躍した競馬馬と馬主、調教師、騎手
感動のドラマ 
52位 「Dogtown and Z-Boys」  2001年 スケートボード  (監)ステイシー・ペラルタ
(出)ジェフ・ホウ、グレッグ・ステシック 
ナレーションはショーン・ペン
LAのスケボー・チーム、Z-BOYSのドキュメント 
53位 「ティン・カップ」  1996年 ゴルフ  (監)ロン・シェルトン
(出)ケヴィン・コスナー、レネ・ルッソ 
ゴルフ界を舞台にした王道スポコン 
54位 「コーチ・カーター」  2005年 バスケットボール (監)トーマス・カーター
(出)サミュエル・L・ジャクソン、アシャンティ 
高校バスケ、成績最悪の状態のチームを救い、未来を与えたコーチ
異色の実録学園青春ドラマ  
55位 「くたばれ!ヤンキース」  1958年 野球  (監)スタンリー・ドーネン 
(出)ダブ・ハンター、ロバート・シェファー
プロ野球選手を夢見た男が悪魔と契約した活躍
ヤンキースを倒そうとするが・・・ 
56位 「ワン・オン・ワン/
ファイナル・ゲーム」 
2000年 バスケットボール (監)ジーナ・プリンス=バイスウッド
(出)オマー・エップス、サナ・レイサン
バスケットボールに青春を賭ける二人の友情物語 
57位 「The Bingo Long Traveling All Stars」 1976年 野球  (監)ジョン・バダム
(出)ビリー・D・ウィリアムス、リチャード・プライヤー
ニグロ・リーグの野球チームを描いたコメディ  
58位 「ミステリー、アラスカ」  1999年 アイスホッケー  (監)ジェイ・ローチ
(出)ラッセル・クロウ、バート・レイノルズ
「オースチン・パワーズ」の監督による真面目なスポコン  
59位 「天国から来たチャンピオン」  1978年 アメフト  (監)ウォーレン・ベイティ、バック・ヘンリー
(出)ウォーレン・ベイティ、ジュリー・クリスティ
交通事故で死んだアメフト選手が別の人物として復活
異色の感動スポコン・ドラマ 
60位 「僕はラジオ」  2003年 アメフト  (監)マイク・トーリン
(出)キューバ・グッデンJr、エド・ハリス 
知的障害の青年と高校アメフト・コーチの友情物語
実話の映画化  
61位 「マイク・タイソン The Movie」  2008年 ボクシング  (監)ジェームズ・トバック
(出)マイク・タイソン
世界ヘビー級チャンピオンだったマイク・タイソン
暴れ者ボクサーの伝記映画 
62位 「勝利への脱出」  1980年 サッカー  (監)ジョン・ヒューストン
(出)シルベスター・スタローン、マイケル・ケイン 
第二次世界大戦中、ドイツの捕虜収容所が舞台
捕虜チームVSドイツ軍チーム 
63年 「俺は飛ばし屋」 1996年 ゴルフ  (監)デニス・デューガン(出)アダム・サンドラー
アイスホッケー・プレイヤーが一攫千金を目指しゴルフへ 
64位 「ガール・ファイト」  2000年 ボクシング (監)カリン・クサマ(製総)ジョン・セイルズ
(出)ミシェル・ロドリゲス、ジェイミー・ティレリ
カンヌ国際映画祭ユース賞
女子ボクシングに青春を賭けるスポーツ人間ドラマ 
65位 「マーシャルの奇跡」  2006年  アメフト  (監)マックG(原)(脚)ジェイミー・リンデン
(出)マシュー・マコノヒー、イアン・マクシェーン
飛行機事故で選手を失った大学のアメフト部
その再生を任されたコーチと選手たちのドラマ  
66位 「ビート・オブ・ダンク」  1993年 バスケット  (監)ジェフ・ポラック(出)テュアン・マーティン
 バスケットボールに青春を賭ける若者たちのドラマ
67位 「ノースダラス40」  1979年 アメフト  (監)テッド・コッチェフ(原)ピーター・ジェント
(出)ニック・ノルティ、マック・デイヴィス
アメフト界の裏側を描いた大人向けのアメフト・コメディ  
68位 「エクスプレス/負けざる男たち」 2008年 アメフト  (監)ゲイリー・フレダー(原)ロバート・ギャラガー
(出)ロブ・ブラウン、デニス・クエイド 
アメフトの名選手アーニー・デイヴィスの伝記ドラマ
1950年代人種差別と闘いながら活躍した選手 
69位 「ALI アリ」 2001年 ボクシング  (監)マイケル・マン(原)グレゴリー・A・ハワード
(出)ウィル・スミス、ジェイミー・フォックス
伝説の世界ヘビー級チャンプ、モハメド・アリの伝記映画 
70位 「ベッカムに恋して」  2002年 サッカー  (監)グリンダ・チャーラ
(出)バーミンダ・ナーグラ、キーラ・ナイトレイ
女子サッカー選手を目指すインド系イギリス人の物語
71位 「リプレイスメント」  2000年 アメフト (監)ハワード・ドゥイッチ
(出)キアヌ・リーヴス、ジーン・ハックマン
プロ・アメフト・チームの選手とコーチの物語 
72位 「デイズ・オブ・サンダー」 1990年 カーレース  (監)トニー・スコット(原)ロバート・タウン
(出)トム・クルーズ、ロバート・デュバル 
 ストック・カーレースに青春を賭ける若者の物語 
73位 「ドッジボール」  2004年 ドッジボール (監)(脚)ローション・マーシャル・サーバー
(出)ヴィンス・ヴォーン、ベン・スティラー
賞金目当てにドッジボール大会に出場
爆笑スポコン・コメディ  
74位 「ビジョン・クエスト/青春の賭け」  1985年 レスリング  (監)ハロルド・ベッカー(原)テリー・デイヴィス
(出)マシュー・モディーン、リンダ・フィオレンティーノ
アマチュア・レスリングのナンバー1を目指す青春ドラマ 
75位 「ジョーイ」  1977年 アメフト  (監)ルー・アントニオ(脚)ジェリー・マクリーニー
(出)ジェフリー・ライナス、マイク・シンガー 
白血病で余命短い弟のために奮闘するアメフト選手
実話に基ずく感動作(元々はテレビムービーだった) 
76位 「エニイ・ギブン・サンデー」  1999年 アメフト  (監)オリバー・ストーン(原)ダニエル・パイン
(出)アル・パチーノ、キャメロン・ディアス
プロ・アメフト界の裏側を描いた群像ドラマ 
77位 「飛べないアヒル」  1992年 アイスホッケー (監)スティーヴン・ヘレク(脚)スティーヴン・ブリル
(出)エミリオ・エステベス、ジョス・アックランド 
少年アイスホッケーのスポコン・コメディ 
78位 「ハード・チェック」  1994年 バスケットボール (監)ウィリアム・フリードキン(脚)ロン・シェルトン
(出)ニック・ノルティ 、シャキール・オニール
大学バスケットでの裏側を鋭く描いた辛口作品 
79位 「オーバー・ザ・トップ」 1987年 腕相撲  (監)メナハム・ゴーラン(原)ゲイリー・コンウェイ
(出)シルベスター・スタローン、スーザン・ブレイクリー
息子と旅をしながら腕相撲大会に出場する感動作 
80位 「モア・ザン・ア・ゲーム」  2008年 バスケットボール  (監)クリストファー・ベルマン
(出)レブロン・ジェームズ
NBAのスーパースター、レブロン・ジェームズ
ドキュメンタリー映画 
81位 「クール・ランニング」  1993年  ボブスレー  (監)ジョン・タートループ(原)マイケル・リッチー
(出)レオン、ジョン・キャンディ、ダグ・E・ダグ
1988カルガリー冬季オリンピック出場のジャマイカ
ボブスレー・チームを描いたコメディ 
82位 「フーリガン」  2005年 サッカー  (監)レクシー・アレクサンダー
(出)イライジャ・ウッド、チャーリー・ハナム 
1980年代世界を恐れさせたサッカーチームの応援団
イングランド発祥「フーリガン」の青春ドラマ 
83位 「ベースケットボール」  1998年  ベースケットボール  (監)(脚)デヴィッド・ザッカー
(出)トレイ・パーカー、アーネスト・ボーグナイン
野球とバスケットボールの合体スポーツ映画
超B級コメディ 
84位 「ミッドナイト・スティング」  1992年  ボクシング  (監)マイケル・リッチー(原)レナード・ワイズ
(出)ジェームズ・ウッズ、オリヴァー・プラット 
 ボクシング賭博による詐欺映画 
85位 「キングピン ストライクへの道」  1996年 ボウリング  (監)ボビー&ピーター・ファレリー
(出)ウディ・ハレルソン、ランディ・クエイド
怪我で引退したプロボウラーと弟子の物語
各地を巡りながら賭博ボウリングで一儲け 
86位 「バスケットボール・ダイヤリーズ」  1995年 バスケットボール  (監)スコット・カルヴァート(出)レオナルド・ディカプリオ、マーク・ウォールバーグ 
バスケットボールだけが生きがいの少年
麻薬などに走る若者たちの青春ドラマ 
87位 「バーシティ・ブルース」   1999年 アメフト (監)ブライアン・ロビンス
(出)ジェームズ・V・D・ピーク、ジョン・ヴォイト 
名門アメフト・チームを舞台にした青春ドラマ 
88位 「チャンプ」  1979年 ボクシング  (監)フランコ・ゼフィレッリ(原)フランセス・マリオン
(出)ジョン・ヴォイト、リッキー・シュローダー
引退したボクサーが息子のために復帰
チャンピオンを目指す感動ドラマ 
89位 「ブルークラッシュ」 2002年 サーフィン (監)ジョン・ストックウェル
(出)ケイト・ボスワース、ミシェル・ロドリゲス
女子プロ・サーファーの青春スポコン映画  
90位 「レッドベルト/
傷だらけのファイター」 
2008年 格闘技  (監)デヴィッド・マメット
(出)キウェテル・イジョフォー、アリシ―・ブラガ
格闘技の道場の借金返済のため大会に出場する格闘家 
91位 「クォーターバック」 1994年 アメフト  (監)デヴィッド・S・ウォード
(出)クレイグ・シェイファー、ジェームズ・カーン
全米チャンピオンを目指すチームのクォーター・バック
プレッシャーに負けそうな選手の戦いのドラマ  
92位 「ウォーター・ボーイ」  1998年  アメフト  (監)フランク・コラチ
(出)アダム・サンドラー 、キャシー・ベイツ
アメフト名門チームの給水係が弱小チーム入り
そして、チームは・・・ 
93位 「The Fish That Saved Pittsburgh」  1979年  バスケットボール (監)ギルバート・モーゼス(音)トム・ベル
(出)ジュリアス・アーヴィング
伝説的なバスケット映画、主役は伝説のプレイヤー
音楽はフィリーソウルの父、トム・ベル 
94位 「キックボクサー」  1989年  キックボクシング  (監)マーク・ディサール、ミシェル・クイシ
(出)ジャン・クロード・バンダム 
続編が6作も作られたヒットシリーズ
J・C・バンダムの出世作 
95位 「俺たちフィギュアスケーター」  2007年 フィギュア・スケート  (監)ウィル・スペック、ジョシュ・ゴードン
(出)ウィル・フェレル、ジョン・ヘダー
男二人でフィギュア・ペアに出場するおバカコメディ 
96位 「栄光の彼方に」  1983年 アメフト  (監)マイケル・チャップマン
(出)トム・クルーズ、リー・トンプソン
寂れた故郷からアメフト選手とて脱出を図る青年 
97位 「ボクサー」  1970年 ボクシング  (監)マーティン・リット(原)(脚)ハワード・サックラー
(出)ジェームズ・アール・ジョーンズ 
初めての黒人世界ヘビー級チャンピオン
ジャック・ジョンソンの伝記映画 
98位 「がんばれ!ルーキー」  1993年 野球 (監)ダニエル・スターン
(出)トーマス・イアン・アトラス、ゲイリー・ビューシー
12歳のルーキー・ピッチャーがシカゴ・カブスを牽引
まさかのワールドシリーズへ! 
99位 「栄光のエンブレム」  1986年 アイスホッケー (監)(原)(脚)ピーター・マークル
(出)ロブ・ロウ、シンシア・ギブ、エド・ロータ―
アイスホッケーでプロを目指す青年の苦悩を描いた映画 
100位  「スペース・ジャム」  1996年 バスケットボール (監)ジョー・トピカ
(出)マイケル・ジョーダン、ウェイン・ナイト 
アニメと融合によるSFバスケ映画 


<上記リスト以外の名作>
<ボクシング>
 ボクシング映画の多くは1950年代あたりに集中して製作されています。ボクシングの人気は今でも高いものの、モハメド・アリ以降、スーパースターは少なくその人気が下り坂なのは確かでしょう。
「街の灯」(1931年)この映画のボクシング・シーンは、「ボクシング」というスポーツの枠を越えた笑えるギャグの連発でまさに映画史に残る名場面です!何度見ても笑えます!
「チャンプ」(1931年)、「傷だらけの栄光」(1956年)、「静かなる男」(1952年)、「チャンピオン」(1949年)、「殴られる男」(1956年)
「ボディ・アンド・ソウル」(1947年)、「ザ・ファイター」(2010年)、「鉄腕ジム」(1942年)、「ゴールデン・ボーイ」(1939年)、「リベンジ・マッチ」(2013年)

<日本のボクシング映画>
「ボクサー」(1977年)、「キッズ・リターン」(1996年)、「どついたるねん」(1989年)、「あゝ荒野」(前編) (後編)(2017年)、「BLUE/ブルー」(2021年)

 ボクシング映画については、それだけで名作のリストがずらりと並ぶ、名作の宝庫です。というわけで、別にボクシングのページに書き出してみました。
ボクシング映画の名作について

<総合格闘技>
 ボクシングよりも演技的には難しいかもしれません。怪我の可能性も高いし・・・肉体の鍛錬は重要。
 それを見事にこなしたのがハル・ベリー監督・主演の「ブルーズド~打ちのめされても」

<野球>
 野球映画は、最近もなお製作され続けていてその人気が衰えていないことを証明しています。日本においても野球の人気は高く、多くの野球映画が作られ続けています。
「マネー・ボール」(2011年)、「夢を生きた男/ザ・ベーブ」(1992年)、「ザ・ファン」(1996年)
42~世界を変えた男~(2013)
(黒人初のメジャー・リーガー、ジャッキー・ロビンソンの実話をもとにした作品。いい映画なのに、日本語タイトルの「世界」って何?アメリカが最初に人種差別をやめたかのようなタイトルに違和感・・・残念です。いまだにメジャーのチャンピオン決定戦を「ワールド・シリーズ」と呼ぶのもどうかと思いますが・・・)
「クリード チャンプを継ぐ男」(2015年)、「サウスポー」(2015年)、「ビニー/信じる男」(2016年)、「ハンズ・オブ・ストーン」(2016年)

<日本の野球映画>
 サッカーの人気が高まってもやはり、日本人は野球が好き。野球の映画には、名作が多い!
「瀬戸内少年野球団」(1984年)、「ダイナマイトどんどん」(1978年)、「バッテリー」(2007年)、「木更津キャッツアイ」(2003年)、「サード」(1978年)、「バンクーバーの朝日」(2014年)「オーバー・フェンス」(2016年)
<台湾の野球映画>
「KANO 1931海の向こうの甲子園」(2014年)(甲子園に出場し決勝まで進んだ台湾野球伝説のチームの実録野球映画の名作)

<クリケット>
「ラガーン」(2001年)
 クリケット発祥の国英国軍チームに年貢3年分を賭けて戦うことになったインド農民チームのスポコン映画(アカデミー賞外国語映画賞候補作)

<アメリカン・フットボール>
 良くも悪くもアメリカを象徴するスポーツです。そのため、このジャンルの映画には、様々なタイプがあります。スポーツ根性ものだけではありません。八百長問題を扱った「ノースダラス40」もあれば、それをパロディ化した「M☆A☆S☆H」(この映画1/4はアメフト映画ですが、フェア・プレイのかけらもありません。賭けあり、ファウルあり、人種差別あり、薬物使用あり、お馬鹿チアありとアメフトのパロディ全開です!)のような作品もあります。

<バスケット・ボール>
 アメリカでは大人気のスポーツで映画も多いし、評価の高い作品も多い。チーム、個人、コーチ、応援団など様々な角度で映画が作られています。
 NBAのスカウトマンがスペインの路上で見つけた逸材をデビューさせるまでを描いた「HUTSLEハッスル」(2022年)は見応えのある作品。主演はアダム・サンドラーですが、ファンチョ・エルナンですなどNBAの本物が出演していてバスケファンにはたまらない作品のはずです。

<サッカー>
 サッカーの試合を映像化した名作は、未だに存在しないといえます。ここにあげた作品も、どれも正統なサッカー映画とはいえません。「ザ・カップ」は、ブータンの仏教徒がワールドカップ・サッカーのテレビ中継を見ようとするお話。「少林サッカー」はご存知の通り。「オフサイド・ガールズ」は、サッカー場に入れない女性たちがサッカーを見ようとするイスラム圏の映画。「エリックを探して」は、名選手エリック・カントナの幻が主人公を助けるファンタジー。「MESSI」は、ご存知メッシのドキュメンタリー映画。
 21世紀に入りサッカーの人気が世界中に広がることで、様々な地域でサッカー関連の映画が作られるようになりつつあります。サッカーのプレーを見せてくれる本格的なサッカー映画はいつ誕生するのでしょうか?
「ゴール・キーパーの不安」(1971年)、「ザ・カップ/夢のアンテナ」(1999年)、「少林サッカー」(2001年)、「オフサイド・ガールス」(2006年)、「エリックを探して」(2009年)
「MESSI/頂点への軌跡」(2014年) (リオネル・メッシのドキュメンタリー映画)
「ペレ 伝説の誕生」(2016年)(ブラジルの英雄、本格的なペレの伝記映画)
「ペナルティ・キック」(2018年)(メキシコのワールド・カップ出場がかかった試合当日のおバカなドタバタ・コメディ映画)
「ディアマンティーノ 未知との遭遇」(2018年)
(ポルトガル代表のエースストライカー、ディアマンティーノによる謎だらけの冒険ファンタジー?カンヌ批評家週間グランプリ受賞の迷作!)
「コッホ先生と僕らの革命」(2011年)
(サッカーをドイツに広めた英国帰りのドイツ人教師の実話)
キーパー ある兵士の奇跡」(2018年)マルクス・H・ローゼンミュラー
(「サッカー映画に名作なし」を覆したなかなかの作品です!)
「クイーンズ・オブ・フィールド」(2019年)モハメド・ハミディ
(フランスの小さな町のチームの消滅危機を救うため、女性チームが結成され男子と対戦する社会派コメディ映画の快作!)

<カーレース>
 カーレース映画は、カーレース自体がヨーロッパ発祥の文化ということで、アメリカではあまり作られていません。時代的にも1960年代あたりが人気のピークで、アイルトン・セナ以降はその人気が下り坂で、ほとんど作られなくなりました。
「男と女」(1966年)、「栄光のル・マン」(1971年)、「ラッシュ/プライドと友情」(2013年)、「グラン・プリ」(1966年)

<テニス>
「ボルグ/マッケンロー氷の男と炎の男」(2017年)
「バトル・オブ・セクシーズ」(2017年)
<サーフィン>
「ビッグ・ウェンズデー」(1978年)
<自転車>
「ヤング・ジェネレーション」(1979年)
<プロレス>
「カリフォルニア・ドールズ」(1981年)
力道山」(2004年)
<レスリング>
「ダンガルキット、強くなる」(2016年)(インド初の女子レスリング・オリッピック代表選手とその父親の物語)
<陸上競技>
「誓い」(1981年)、「栄光への賭け」(1970年)、「長距離ランナーの孤独」(1962年)、「栄光のランナー/1936ベルリン」(2016年)
「ミルカ」(2016年)(インド初の金メダリスト、200m走者ミルカ・シンの伝記映画ですが、インド・パキスタン分裂の悲劇を描いた歴史映画でもあります)
<フィッシング>
「リバー・ランズ・スルー・イット」(1992年)
<相撲>
「シコふんじゃった」(1992年)
<登山>
「127時間」(2010年)
<チェス>
「ボビー・フィッシャーを探して」(1993年)
<ロデオ>
「ザ・ライダー」(2017年)
<パラリンピック>
「ベスト・オブ・マン 人間の最高」(2012年)
(パラリンピックの原点となったストークマンデビル病院のスポーツ大会開催までを描いた素晴らしい作品!)

<日本のスポコン映画>
シコふんじゃった      大学相撲部 1992 (周防正行監督・脚本の映画)
シャカリキ!          高校自転車部 1992(曽田正人作の漫画連載開始)、2008 (大野伸介監督、中村優一主演の映画)
がんばっていきまっしょい 高校女子ボート部 1995(敷村良子の小説)、1998(磯村一路監督・脚本の映画)、2005 (フジテレビで鈴木杏主演の連続ドラマ)
バッテリー          中学野球部 1996(あさのあつこ作の小説)、2007(滝田洋二郎監督、林遺都、山田健太主演の映画)、2008 (中山優馬、高田翔主演のNHKドラマ)
ピンポン            高校卓球部 1996、2002、2014
ミックス。           全日本卓球選手権ミックス 2017
ROOKIES           高校野球部 1998、2008、2009
L×I×V×E         高校吹奏楽部 1999
ウォーターボーイズ    男子高校生シンクロチーム 2001、2003
ロボコン           高専ロボット部 2003
棒たおし!           男子高校生棒倒しチーム 2003
スウィングガールズ    女子高校生ビッグバンド 2004
恋は五・七・五!       高校俳句部 2005
リンダリンダリンダ     高校軽音楽部 2005
シムソンズ         女子高校生カーリングチーム 2006
風が強く吹いている    大学陸上部 2006、2007、2009
コーラスたい♪       高校合唱部 2007
スマイル 聖夜の奇跡   小学生アイスホッケーチーム 2007
とめはねっ!          高校書道部 2007、2010
ちはやふる          高校競技かるた部 2007、2011、2016
うた魂♪           高校女子合唱部 2008
フレフレ少女         高校応援団 2008
ひゃくはち          高校野球部 2008
おっぱいバレー       中学男子バレー部 2009
ハイキック・ガール!   女子高校生の空手 2009年
武士道シックスティーン  高校剣道部 2009、2010
書道ガールズ!! わたしたちの甲子園  高校書道部 2010
書道ガールズ 青い青い空  高校書道部 2010
高校生レストラン      高校調理部 2011
行け!男子高校演劇部   高校演劇部 2011
あっこと僕らが生きた夏  高校野球部 2011、2012
くちびるに歌を        中学合唱部 2011、2015
幕が上がる          高校演劇部 2012、2014
水球ヤンキース       高校水球部 2014  
百円の恋           女子ボクシング 2014
「武曲 MUKOKU」       剣道、剣術 2017
<参考>
「ヨーロッパ映画 European Movies」
 1992年
(著)佐藤忠男 Tadao Sato
第三文明社

「史上最高のスポーツ映画TOP100」
米国スポーツサイト「Bleacher Report」

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