英国式海賊放送局へ愛を込めて

「パイレーツ・ロック The Boat That Rocked」
<ロック・ムービーの傑作>
 正直、こんなにいい作品だとは思っていませんでした。もっと早くこのページを作るべきでした。申し訳ありません。
 というわけで、このページはかなり気合を入れて作ろうと思います。先ずは、この映画で取り上げている「海賊放送局」について、その歴史についてご紹介させていただきます。幸い、ミュージック・マガジン増刊号の「ロックの世紀 Vol.2」の中に「海賊放送局」について詳しく書かれたものがありました。(ライターは赤岩和美さん)ここでは、それを参考に書かせていただきます。

<海賊放送局誕生>
 「パイレーツ・ロック」のモデルとなったイギリスの洋上ラジオ局「ラジオ・キャロライン」が放送を開始したのは、1964年3月27日のことです。(映画に時代設定は1966年)サフォーク州フェリックストウ沖5マイルの洋上に停泊したキャロライン号からの試験放送がこの日に発せられ、翌28日正午にオープニング曲「キャント・バイ・ミー・ラブ」 Can't Buy Me Love」(ザ・ビートルズ)が放送されました。
 この放送局「ラジオ・キャロライン」のオーナーは、アイルランド系イギリス人ローナン・オレイヒリー。彼はジョージー・フェイムなどのマネージメント会社でプロモーションの仕事をしていました。ある時、彼はジョージー・フェイムのシングル盤をBBC(英国国営放送)に持ち込みますが、オンエアーしてもらえませんでした。当時、BBCでブルースやロックがかかるのは、土曜朝の「サタデイ・クラブ」と日曜朝の「イージー・ビート」しかなく、その他の番組ではクラシックやイージーリスニングや大人向けのポップスばかりがかけられていたので当然の結果だったともいえます。(映画では、一日45分となっていました)
 それならば、政府の規制や検閲を受けずに済む、自由な放送を自分たちで始めてやろうじゃないか。そう考えた彼は、1960年にオランダ沖からヨーロッパ向けに放送を開始していたラジオ・ヴェロニカからヒントを得て、イギリスの沖合、公海上から放送することを思いつきました。
 そこでオレイヒリーは、父親が故国アイルランドに所有していた港を母港にオランダの古いフェリーを改造した「キャロライン号」を使って放送局を開設します。(「キャロライン」の名前は、アイルランド系の大統領J・F・ケネディの娘の名からとられました)開局時のDJ陣は、サイモン・ディー、クリス・ムーア、カール・コンウェイ、トム・ロッジの4人。(この映画の主人公の名前がカールでルームメイトはサイモンでした)ラジオ・キャロラインは、ビートルズを中心とするブリティッシュ・ビートやアメリカのR&B、ロックン・ロールをノンストップでかけ続け大人気となりました。
 
<海賊放送局の多様化>
 彼らの後を追うように5月12日には第二の海賊放送船「ラジオ・アトランタ」が放送を開始。2社はその後、共同企画会社を立ち上げ営業活動を一括して行うなどして広告収入の安定化をはかります。そして、ナビスコ・フーズやペプシなどのスポンサー企業に獲得し、営業的にも波に乗り始めます。(イギリス政府が国内企業に圧力をかけスポンサーから降ろしたのですが、外資系企業がそれに代わってスポンサーとなりました)そうなると、後追いの放送局が次々に登場し始めます。
 マン島沖には、「ミ・アミーゴ」。(後に「ラジオ・キャロライン・サウス」となります)、その他「ラジオ・ロンドン」、「ラジオ355」(ラジオ・ブリテン)、「ラジオ270」が登場。さらには、ロック・シンガーのスクリーミング・ロード・サッチがケント州の沖合にあった第二次世界大戦時の海上要塞!を使った「ラジオ・サッチ」(ラジオ・シティ)、同じような海上要塞放送局「ラジオ・エセックス」も登場しました。一時は海賊放送局の数が20局を越えたこともあったようです。当然、そうなるとそれぞれの局が独自色を出すようになります。
 ラジオ・キャロラインは、R&B、スカ、ロック・ステディ。ラジオ309は、ブルース。ラジオ・シティは、ビートルズやローリング・ストーンズなど。それぞれの局に得意の音楽ジャンルがあったようです。そのおかげでイギリスでは、他の国とは違う多彩な音楽ジャンルが発展を遂げることになります。例えば、ラジオ・キャロラインがかけまくっていたスカやロック・ステディの人気がボブ・マ-リー&ザ・ウェーラーズのイギリスでの活躍を後押しし、それが彼らの世界進出のきっかけとなりました。
 さらに前述のラジオ・キャラダインの4人の他にも次々にスターDJが生まれます。そのラジオ・キャロラインには、エンペラー・ロスコー、デイヴ・リー・トラヴィス、トニー・プリンス。ラジオ・ロンドンには、ケニー・エヴァレット、ジョン・ピール、トミー・ヴァンス、トニー・ブラックバーン、デイヴ・キャッシュ。ラジオ・スコットランドには、スチュアート・ヘンリー。ラジオ・キャロライン・サウスには、ジョニー・ウォーカー。ラジオ270には、ロジャー・スコット、ポール・バーネット。彼らの中には、海賊放送局が消えた後、BBCのラジオ1やテレビなどで活躍を続けるDJもいました。

<海賊放送局への取締り>
 BBCは海賊放送局に対抗するため、よりロックにシフトした「トップ・ギア」やアレクシス・コーナーをホストにした「リズム&ブルース」などの番組をスタートさせます。しかし、海賊放送局の勢いは止まりませんでした。その背景には、反体制的な時代の空気があったのかもしれません。
 世界中で学生紛争が起き、反体制的文化が広まる時代、「海賊放送局」はそうした文化の象徴であり広告塔だったといえます。だからこそ、イギリス政府は、彼らをつぶすためにスポンサーへの圧力や法律の改正、港などの施設への圧力を強めたのです。
 1965年、イギリス政府はヨーロッパ評議会に海賊放送の違法性を訴えますが、公海上での取締りは否決されてしまいました。しかし、1967年、イギリスは新法「海洋犯罪法」をつくり、本格的に公海上での海賊放送局の取締りを宣言します。それに対し、ラジオ・キャロラインだけが法廷闘争で政府に対抗します。
 1967年8月15日、イギリス海軍の取締りが始まり、法廷闘争中のラジオ・キャロライン以外の放送局は公海上から一掃されました。裁判中だったラジオ・キャロラインも、1968年3月には放送を終了することになりました。
 BBCは、9月30日に新しいFM放送局「ラジオ1」をスタートさせ、DJとしてジョン・ピール、トニー・ブラックバーン、ケニー・エヴェレット、デイヴ・リー・トラヴィス、ポール・バーネットらを採用しています。
 結局、海賊放送局は、1963年から1967年までという短い期間しか存在しなかったのですが、それは偶然にもロック・ミュージックの急速な多様化と市場の拡大の時期と重なっていました。たぶんそれは偶然ではなく、両方が影響を与え合うことでロック・ミュージックの黄金期が訪れることになったのだと思います。「イギリスのロック世代」にとって、「海賊ラジオ」は現在のネット放送以上の影響力をもつコミュニケーション・ツールだったのです。(イギリス人の4人に1人が聴いていたというのですから・・・)

<ロック・ミュージカル映画>
 この作品は、劇映画ではあっても、限りなく「ミュージカル映画」に近いものになっています。映画のそれぞれのエピソードには、内容にぴったりの歌詞をもつ曲がかけられているのです。たぶん先に曲ありきのエピソードもあるでしょう。
 例えば、主人公のカールが好きになった女の子マリアンヌに失恋するエピソードでは、レナード・コーエンの名曲「So Long Marianne」が使われています。たぶんこの曲に合わせて役名が「マリアンヌ」になったのでしょう。
 船の沈没の際、カールが父親のボブを助け出し、水の中を泳ぐ場面にかかるのはキャット・スティーブンスの名曲「父と子(Father and Sun」が使われ泣かせます。
 船が沈没しそうになる中、DJカウントが「俺たちは消えても名曲は生まれ続け、それらの曲が世界に奇跡を起こすかもしれないんだ・・・素敵じゃないか!」そしてかかる曲が、ビーチボーイズの幻のアルバム「ペットサウンド」からのヒット曲「Wouldn't It Be Nice」です。ここも良い場面です。
 DJカウントが番組放送中にクエンティンから首になってもいいのか?と言われながら「F・U・C・K」と4文字ワードをしゃべる場面。そこでかかっていたのがホリーズの「I'm alive」で、次の曲が、トレメローズの「Silence is Golden」(沈黙は金)です。
 とにかくそれぞれの選曲が実に見事にストーリーに合っています。そこさえはまれば、逆に余計なセリフや演出はいりません。音楽映画の名作に大切なのは、シンプルなストーリーにお洒落な映像と素敵な選曲だけでシンプルなものです。そうシンプル・サイモンも言っています。
「カッコよさはシンプルじゃないが、シンプルはカッコいい!」

<英国式ブラック・ユーモア>
 「海賊放送」といえば、実話をもとにしたこの映画より以前、とんでもない「海賊放送」映画がありました。タイトルは「アメリカン・ウェイ The American Way」。イギリス映画で監督はモーリス・フィリップス。(TV「マックス・ヘッドルーム」の監督)アメリカの爆撃機B-29に乗り込み、空中給油を行いながら空を飛び続け、空から海賊放送を行いテレビ番組を電波ジャックしてしまうというお話。タイトルは「アメリカン・ウェイ」ですが、当時の英国首相サッチャーを意識したらしき女性政治家をターゲットに電波による政治闘争を仕掛けるというブラック・ユーモア満載のイギリスらしいSF映画でした。
「アメリカン・ウェイ The American Way」 1986年
(監)モーリス・フィリップス
(脚)スコット・ロバーツ
(撮)ジョン・メトカーフ
(音)ブライアン・ベネット
(出)デニス・ホッパー、マイケル・J・ポラード

 ラストの海上での救出作戦。様々な船がラジオ・ロック救出に参加しますが、この場面はイギリス国民にとっては忘れられない第二次世界大戦の「ダンケルク救出作戦」を思い出させるはずです。(まあ「タイタニック号」の沈没も思い出させますが・・・)海賊放送をイギリス人の4人に一人が聴いていたといいますから、この映画はイギリス国民にとって大切な思い出の掘り起こしでもあったのでしょう。
 それでは、この映画で使われている曲をご紹介することにします。この映画のエンドロールで紹介されている順番(映画の中でかかる順番)にリストアップしちょっとした解説も付け加えます。このリストを見ながら改めて、映画を見直すと新たな発見があり、より楽しめるようになるはずです。
<追記>
 時は1966年。船内で溺れそうになったカールの父親が一枚だけ持って浮上したレコード。あれはインクレディブル・ストリングス・バンドのデビュー・アルバムですよね。サイケデリック・ブリティッシュ・フォークの名盤ですが、デイヴはそれを「こんな物いるか!」と投げ捨てます。ブリティッシュ・ビートやR&B好きには好きになれないアルバムだったのかも?

<挿入歌(全曲)>
(1)「GEMMA」 Bert Kaempfert & His Orchestra 1964年
 ドイツ人ミュージシャンによるのどかーなインストロメンタル・ヒット(アルバム「レッツ・ゴー・ボーリング」から)。
(2)「All Day and All of the Night」 The Kinks 1964年
 この映画のオープニングともいえるカッコイイ曲。キンクスによる「You Really Got Me」に次ぐシングル。
(3)「Hi Ho Silver Ling」 Jeff Beck 1967年
 若きジェフ・ベックによるポップ・ヒット。かすかに聞こえてます。
(4)「Yesterday Man」 Chris Andrews 1965年
(5)「Friday on my Mind」 The Easybeats 1966年
 オーストラリアのグループによるヒット曲。
(6)「Here Comes The Night」 Them Featuring Van Morrison 1964年
 ヴァン・モリソンがゼム在籍時代のヒット曲。この後アメリカに進出するが、ソロに転向します。
(7)「Hang On Sloopy」 The McCoys 1964年
 マッコイズを代表するポップ・ヒット。さらっと後ろでかかっています。
(8)「I'm Alive」 The Hollies 1965年
(9)「Silence is Golden」 The Tremeloes 1967年
 放送禁止用語「F・U・C・K」の後の曲。オリジナルはフォーシーズンズです。
(10)「Tell It Like It is」 Aaron Neville 1966年
 ミ―ターズ、ネヴィル・ブラザースのアーロン・ネヴィルによるソロ・ヒット。
(11)「Judy In Disguise (with Glasses) ジュディのごまかし」 John Fred and His Playboy Band 1967年
 ご存知ビートルズの大ヒット「Lusy in the Sky with Diamond」のパロディ。
(12)「All Over The World」 Francoise Hardy 1965年
 フランスの歌姫による英語のヒット曲。
(13)「To Sir With Love」 Lulu 1967年
 シドニー・ポアチエ主演の学園もの映画の名作「いつも心に太陽を」のテーマ曲。意外なことにこの映画はイギリス映画でした。
(14)「Sunshine Superman」 Donnovan 1966年
 ブリティッシュ・フォークのカリスマ・アーティストの大ヒット曲。
(15)「98.6」 The Bystanders 1967年
 オリジナルは、1966年Keithによる曲。
(16)「The Happenings 恋にご用心」 The Supremes 1967年
 伝説のDJギャバナのカムバックという驚きの展開に合わせての選曲。
(17)「Jumpin' Jack Frash」 The Rolling Stones 1968年
 ギャバナの登場に合わせての選曲。最高にカッコイイ場面です!
(18)「Fire !」 The Crazy World of the Arthur Brown 1968年
 イギリス1位、アメリカ2位の大ヒット。ビジュアル系ロックの元祖?ただし、今見ると残念なメイクです。
(19)「For Your Love」 The Yardbirds 1965年
 ジェフ・ベックエリック・クラプトン在籍のブルース・ロックバンド初期のヒット曲。作曲は10ccのグレアム・グールドマンです。
(20)「The Letter」 The Box Tops 1967年
 米南部の大御所ダン・ペンのプロデュースによるソウル・ヒット。全米4週連続1位。
(21)「A World of Our Own」 The Seekers 1968年
 1965年トム・スプリングフィールドの曲をイギリスを代表するフォーク・ポップ・グループがカバー。
(22)「Georgy Girl」 The Seekers 1966年
 シーカ―ズの大ヒット曲、ここだけDJアンガスの好みで唯一2曲連続でかかりました。
(23)「These Arms of Mine」 Otis Redding 1962年
 ソウル・キング、オーティス・レディングによる1962年のシングルですが、1964年になってヒットしました。マリアンちゃんの登場曲です!
(24)「Cleo's Mood」 Junior Walker and The All Stars 1965年
 クレオパトラのインストロメンタル・バラードでR&B14位のヒット曲。(デイブがマリアンに「君は史上最高の美女だ」という前にかかっていました)
(25)「Ooo Baby Baby」 Smokey Robinson and The Mirales
 マリアンとカールがいいムードになった時のムードたっぷりの曲。
(26)「This Old Heart of Mine」 The Isley Brothers 1966年
 ソウル界のレジェンドの初期ヒット。1989年にはロッド・スチュアートがカバー。
(27)「So Long Marianne」 Leonard Cohen 1967年
 マリアンとの恋が壊れて、みんなに慰められるシーンの曲。レナード・コーエンの名曲に合わせたこの場面、大好きです。
(28)「She'd Rather be with me あの娘はアイドル」 The Turtles 1967年
 船に乗って、グルーピーたちが大挙して押し寄せる場面の曲!
(29)「I Feel Free」 Cream 1966年
 エリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルースによるスーパーグループ、クリームのヒット曲。
(30)「Groovin」 The Young Rascals 1967年
 山下達郎をはじめ多くのカバーがあるこの時代を代表するヤング・ラスカルズの大ヒット曲。
(31)「Lazy Sunday」 The Small Faces 1968年
 独身最後の夜「スタッグ・パーティー」の場面の曲。スティーブ・マリオットのヴォーカルで有名なスモール・フェイセスのヒット曲。
(32)「I've Been A Bad Bad Boy」 Paul Jones 1967年
(33)「Elenore」 The Turtles 1968年
 サイモンの偽の嫁、「エレノア」の歌です。この曲に合わせて役名を決めたのではないかと?
(34)「With A Girl Like You」 The Troggs 1966年
(35)「Stay With Me」 Lorraine Ellison 1966年
 エレノアを失ったサイモンの悲痛の叫びです。まさに絶唱。
(36)夕陽のガンマンのテーマ」 Ennio Morricone 1965年
 カウントとギャビンの決闘シーンの曲。決闘といえばこの曲ですね。
(37)「Crimson and Clover」 Tommy James and The Shondells 1968年
(38)「Sunny Afternoon」 The Kinks 1966年
 キンクス2曲目の登場。全英1位、全米14位の大ヒット。
(39)「Amy's Song」 Steven Price (?)
(40)「My Generation」 The Who 1965年
 英国2位、米国74位。時代を象徴し、ロックを象徴するザ・フーの名曲。
(41)「Little Saint Nick」 The Beach Boys 1963年
 ビーチボーイズのクリスマス・ナンバー。
(42)「Christmas (Baby Please Come Home)」 Darlene Love 1963年
 フィリップス・レコードのクリスマス・アルバムからの曲。フィル・スペクターのプロデュース曲。
(43)「Girl Don't Come」 Sandy Shaw 1964年
(44)「You Don't Have To Say You Love Me この胸のときめきを」 Dusty Springfield 1966年
 カールの父親がわかってショックを受けての曲。オリジナルはイタリアの歌手ピノ・ドナッジオがサンレモ音楽祭で歌って大ヒットした曲。エルヴィスのカバーも有名。
(45)「The Wind Cries Many」 Jimi Hendrix 1967年
 ジミ・ヘンドリックスには珍しいギター・インスト・バラード(ボブはジミ・ヘン、グレイトフル・デッド、インクレディブル・ストリングス・バンドなどサイケデリック系が好きみたい)
(46)「End of the World この世の果てまで」 Skeeter Davis 1962年
 多くのカバーがある名曲のオリジナル。海洋犯罪法が成立して、船は追われることに・・・まさにこの世の果てまで。
(47)「アダージオ(エニグマ変奏曲)」 ロンドン・メトロポリタン・オーケストラ
 エドワード・エルガー作曲、最後まで戦うと宣言し、全員で敬礼!
(48)「Let's Spend The Night Together 夜をぶっとばせ」 The Rolling Stones 1966年
 放送中止の0時を過ぎて、再スタート一発目の曲は、ストーンズが「エド・サリバン・ショー」で歌詞を変えて歌った伝説の曲。全英3位、全米55位。
(49)「This Guy's In Love With You」 Herb Alpert and the Tijuana Brass 1968年
 バート・バカラック作曲のラブ・バラード。
(50)「Dancing in the Street」 Martha Reeves & The Vandellas 1964年
 全米2位、全英4位のモータウンを代表するマーサ・リーブスの大ヒット。
(51)「I Can See For Miles 恋のマジック」 The Who 1967年
 イギリス海軍の船がラジオ・ロックの船に突入!かと思ったら、それはダミーでした。まさにマジックです。
(52)「Dambusters March」 The City of Prague 1955年
 映画「暁の出撃」のテーマ曲。いよいよ船に危機が迫ります。
(53)「A Whiter Shade of Pale 青い影」 Procol Harum 1967年
 ユーミンの「翳りゆく部屋」を生んだ曲。映画「ニューヨーク物語」「奇跡の海」などでも使われている全英6週連続1位の大ヒット。
(54)「Won't Get Fooled Again 無法の世界」 The Who 1971年
 船はいよいよ危機的状況へ、しかし、イギリス政府は見捨てようと・・・まさに無法の世界。全英9位、全米15位ザ・フーのヒット曲。
(55)「Father and Sun 父と子」 Cat Stevens 1970年
 父と子が助け合い危機から脱出。感動的な場面に英国のシンガーソング・ライター、キャット・スティーヴンスの名曲。
(56)「Night In the White Satin サテンの夜」The Moody Blues 1967年
 1972年にリバイバルで世界的な大ヒットとなった元祖プログレ的ヒット曲。夜の闇の中、静かに船が沈んで行きます。
(57)「Wouldn't It Be Nice 素敵じゃないか」 The Beach Boys 1967年
 ビーチ・ボーイズによる幻の名盤「ペット・サウンズ」からのシングルヒット。
 DJカウントが「俺たちの番組は終わるけど、素敵な曲はこれからも生まれ、それらの曲が世界に奇跡を起こすと・・・」素敵じゃないか!
(58)「Sink or Swim」 Z(?)
 映画音楽の大御所ハンス・ジマー作曲。映画かテレビの曲でしょう調査しても不明でした。
(59)「Let's Dance」 David Bowie 1983年
 2016年にこの世を去ったデヴィッド・ボウィの大ヒット曲。全英、全米1位。
(60)「Stay with Me Baby」 Duffy 2016年?
 Lorraine Ellison1966年のヒット曲(35曲目)をダフィーがカバー。映画の最後エンドロール曲。

「パイレーツ・ロック The Boat That Rocked」 2009年
(監)(脚)(製総)リチャード・カーティス
(撮)ダニー・コーエン
(音楽スーパーバイザー)ニック・エンジェル Nick Angel
(出)トム・スターリッジ(カール)、ビル・ナイ(クエンティン)、フィリップ・シーモア・ホフマン(ザ・カウント)、リス・エヴァンス(ギャヴィン・キャバナ)、ニック・フロスト(デイヴ)、エマ・トンプソン(カールの母シャーロット)、ドム・ブルック(シック・ケヴィン)、ウィル・アダムスデイル(ニュース・ジョン)、リス・ダービー(アンガス)、キャサリン・パーキンソン(レズビアンのフェリシティ)、クリス・オダウド(シンプル・サイモン)、トム・ウィズダム(マーク)、ラルフ・ブラウン(カールの父ボブ)、アイク・ハミルトン(ハロルド)、ケネス・ブラナー(ドルマンディ大臣)、ジャック・ダベンポート(トゥワット)、タルラ・ライリー(カールの恋人マリアン)
<あらすじ>
 学校で素行不良で退学させられたカールは、母親に海賊放送局で働くよう「ラジオ・ロック」の船に送り込まれます。彼をあずかったのは、「ラジオ・ロック」のオーナー、クエンティンでした。イギリスの沖合に浮かぶ「ラジオ・ロック」には、個性的なDJやスタッフが乗り込んでいて、24時間イギリスに向けて最新のロック・ミュージックを放送し続けました。しかし、法律に縛られない公海上からの放送は、イギリス政府にとって赦しがたい反政府的行為でした。そこで政府のドルマンディ大臣がその壊滅に向けて動き出します。
 ついにイギリス海軍が取締りに動き出したため、「ラジオ・ロック」は海軍から逃れるために航海を開始します。ところが、老朽化していた船は航海に耐えられずに沈み始めてしまいます。
 船と乗員の運命は?そして海賊放送局の運命は?そして、カールの恋の行方は?

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