1940年代 |
「白い恐怖」 |
1945年 |
アルフレッド・ヒッチコック |
白い色に恐怖を感じる医師、その理由は?
サルバドール・ダリのシュールな悪夢が展開する本格的なサイコ・サスペンス |
1950年代 |
「狩人の夜」 |
1955年 |
チャールズ・ロートン |
宣教師として現れた親切な男、彼は強盗犯で金を取り返しに来た凶悪犯でした
彼は家族に取り入り、娘に結婚を申し込みますが・・・ |
「めまい」 |
1958年 |
アルフレッド・ヒッチコック |
追跡中の事故により高所恐怖症になった刑事が愛する女性を転落事故で失うことに
そんな彼の目の前に死んだ女性とそっくりの美女が現れ、その魅力にひかれることに |
1960年代 |
「サイコ」 |
1960年 |
アルフレッド・ヒッチコック |
「サイコ・サスペンス」の歴史的名作
主人公が早々と死んだり、最後の窮極のどんでん返しがあるなど意外性満載 |
「何がジェーンに起ったか?」 |
1962年 |
ロバート・アルドリッチ |
美少女歌手だった姉ジェーンとその影に隠れていた妹ブランチ
二人の間の憎しみが生んだ恐怖と狂気に満ちた事件
ベティ・デイヴィスが恐いを通り越して不気味過ぎます!これぞ女優魂! |
「反撥」 |
1965年 |
ロマン・ポランスキー |
精神的に弱すぎる美女が狂い、ついには殺人事件が
カトリーヌ・ドヌーブの狂いっぷりが怖い作品 |
「コレクター」 |
1965年 |
ウィリアム・ワイラー |
蝶々を収集する男がそのコレクションに愛する女性を加えてしまう
愛する女性への異常な愛情表現を描いた小説の映画化
巨匠ウィリアム・ワイラーの代表作の一つ |
「仮面/ペルソナ」 |
1966年 |
イングマール・ベルイマン |
精神を病んだ女優とその介護人の関係をシュールに描いた名作 |
「ローズマリーの赤ちゃん」 |
1968年 |
ロマン・ポランスキー |
悪魔が人間に乗り移るというテーマの最初の傑作
この後、多くの「悪魔もの」が作られることになります |
1970年代 |
「激突」 |
1971年 |
スティーブン・スピルバーグ |
スピルバーグの出世作
テレビ用長編ドラマとして製作。あまりの出来の良さに海外では映画館で公開
究極の「あおり運転」ドライバーとの命がけの闘い |
「惑星ソラリス」 |
1972年 |
アンドレイ・タルコフスキー |
人間の記憶の中を実体化させる能力をもつ「海」に覆われた惑星
音信不通となった調査船を訪れた主人公はそこで亡くした妻と遭遇 |
「赤い影」 |
1973年 |
ニコラス・ローグ |
サイコ・サスペンスの歴史的名作のひとつ
ヴェネチアを舞台に絵画修復の専門家が巻き込まれる不思議な出来事とその結末 |
「エクソシスト」 |
1973年 |
ウィリアム・フリードキン |
見事なリアリズムと迫真の映像によって生み出されたオカルト映画の傑作
ただし、心の闇に迫る悪魔の作戦はまさにサイコ・サスペンス
古さを感じさせないウィリアム・フリードキンの代表作 |
「愛のメモリー」 |
1976年 |
ブライアン・デ・パルマ |
ヒッチコックの「めまい」へのオマージュともいえる作品
誘拐され死亡した妻と生き写しの女性 と出会った主人公
しかし、その女性もまた誘拐されてしまいます |
「ストーカー」 |
1979年 |
アンドレイ・タルコフスキー |
謎の侵入禁止地域「ゾーン」への侵入を手引きする専門家(ストーカー)
なぜそこは立ち入り禁止なのか、そこには何があるのか? |
1980年代 |
「シャイニング」 |
1980年 |
スタンリー・キューブリック |
「サイコ・サスペンス」&「ホラー」映画史に残る傑作
キューブリックならではの恐怖演出とジャック・ニコルソンの狂気演技が冴えた名作 |
「ブルー・ベルベット」 |
1986年 |
デヴィッド・リンチ |
道に落ちていた耳の持ち主を探す主人公は、謎の美女の家に忍び込みます
そこで異常性愛者フランクが現れ、彼女を痛めつけ始めます
デヴィッド・リンチの代表作となったファンタジックな異常性愛ラブ・ストーリー |
「危険な情事」 |
1987年 |
エイドリアン・ライン |
不倫から始まったストーカー行為が狂気の殺人事件へと・・・
グレン・クローズの演技が怖すぎる一大ブームとなった作品 |
1990年代 |
「ミザリー」 |
1990年 |
ロブ・ライナー |
田舎に住むオールドミスが助けたのは彼女が大好きな小説家だった
異常はファンの彼女は、彼の作品に口出しを始めます。そして行為はエスカレート・・・ |
「ジェイコブズ・ラダー」 |
1990年 |
エイドリアン・ライン |
ベトナム戦争で敵兵に刺された兵士が気がつくとニューヨークに
夢と現実が混同してゆく兵士の苦悩を描いた脳内サスペンス |
「バートン・フィンク」 |
1991年 |
コーエン兄弟 |
カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の傑作
NYの劇作家バートンはハリウッド映画の脚本を依頼されます
不気味な建物で執筆を始めるものの仕事は進まず謎の美女と恋に落ちます
ところがその女性が死体となって目の前に、焦った彼は知人と共にその処理をしますが・・・ |
「ケープ・フィアー」 |
1991年 |
マーティン・スコセッシ |
ストーカー的に主人公を追いつめる狂気の殺人犯
狂気的なこだわりをもつスコセッシならではの恐いサスペンス作品 |
「羊たちの沈黙」 |
1991年 |
ジョナサン・デミ |
サイコ・サスペンスの歴史的名作であり、アカデミー作品賞を受賞した傑作
ハンニバル・レクターを演じるアンソニー・ホプキンスの演技が凄すぎる |
「セブン」 |
1995年 |
デヴィッド・フィンチャー |
聖書にある「七つの大罪」に従う連続殺人事件を追う刑事たち
猟奇的な殺害方法が恐い、デヴィッド・フィンチャーの出世作 |
「スクリーム」 |
1996年 |
ウェス・クレイヴン |
シリーズ化もされたスプラッタ映画
サイコ・サスペンスにしてはコメディー要素もあるので邪道かもしれませんが・・・ |
「クラッシュ」 |
1996年 |
デヴィッド・クローネンバーグ |
自動車事故に性的快感を覚える人々を描いた異常性愛ものの問題作
原作はJ・G・バラード |
「ファニー・ゲーム」 |
1997年 |
ミヒャエル・ハネケ |
隣人宅にいた謎の人物が家を占拠し、命をかけたゲームを始めます
ハリウッドでリメイクもされたオーストリアの巨匠ハネケの出世作 |
「CURE」 |
1997年 |
黒沢清 |
不気味な事件を追う刑事が不気味な現象に巻き込まれてて行きます
「セブン」をも超えるサイコ・ホラーの名作 |
「π パイ」 |
1998年 |
ダーレン・アロノフスキー |
世界に存在する事象のすべてはそれぞれ一つの数式で理解できる
πの研究が生んだ216桁の謎の数字、その意味を研究する研究者の狂気 |
「8mm」 |
1999年 |
ジョエル・シューマッカー |
少女を殺害するフィルムの真偽を確かめる私立探偵
撮影者を突き止めた彼は、その撮影の裏に隠された真実に迫ります |
2000年代 |
「メメント」 |
2000年 |
クリストファー・ノーラン |
妻をレイプされ殺された男、彼は犯人の暴力により10分しか記憶がもたなくなります
復讐のために犯人を捜し始めた彼は、そのハンデを克服しながら捜査を始めます
様々な亜流作品を生み出したクリストファー・ノーランの大ヒット出世作 |
「レクイエム・フォー・ドリーム」 |
2000年 |
ダーレン・アロノフスキー |
ヘロイン中毒の息子とダイエット・ピルで薬物中毒になった母親
薬物によって現実と非現実の壁が崩壊した主人公の意識世界を描いたファンタジー |
「ギフト」 |
2000年 |
サム・ライミ |
人の運命を見通す予知能力をもつ主人公
行方不明となった娘の捜査依頼を受けた彼女は、捜査協力をし始めます |
「アメリカン・サイコ」 |
2000年 |
メアリー・ハロン |
ニューヨークのウォール街で活躍するヤッピーによる快楽殺人
アメリカ社会の暗部を描いた同名小説の映画化 |
「es エス」 |
2001年 |
オリヴァー・ヒルシュピーゲル |
疑似刑務所で行われた囚人と看守に分かれた実験
実際にアメリカのスタンフォード大で起きた事件をもとにしたドイツ映画 |
「回路」 |
2001年 |
黒沢清 |
サイコ・サスペンスから人類終末SF大作へと進化する異色作 |
「インソムニア」 |
2002年 |
クリストファー・ノーラン |
不眠症(インソムニア)の刑事が、自らの誤認殺人を少女殺人の犯人に脅迫される
犯人と刑事はお互いのために交渉を開始するが・・・ |
「ストーカー」 |
2002年 |
マーク・ロマネク |
写真現像の仕事をする男が常連家族夫婦の秘密を知り、妻を助けようとします
真面目な主人公の好意がいつしかストーカー行為へと発展し、恐ろしい展開へ |
「ドッグヴィル」 |
2003年 |
ラース・フォン・トリアー |
ギャングから逃げてきた女性を匿った村人たち
セット内だけで繰り広げられる心理的な暴力を扱った恐怖の心理ドラマ |
「アイデンティティー」 |
2003年 |
ジェームズ・マンゴールド |
大雨によりモーテルに閉じ込められた11人が次々に殺されます
しかし、それは脳内で行われている多重人格者による人格の殺人行為でした! |
「バタフライ・エフェクト」 |
2004年 |
エリック・ブレス、 |
J・マッキー・グルーバー 過去に戻る能力を持っていることを知った青年が自ら過去に戻り、過去改変を実行
しかし、それによって起きる別の変化により、彼の行為はなかなか成功しません
「中国で蝶々が羽ばたくことでアメリカでハリケーンが生み出される」 |
「マシニスト」 |
2004年 |
ブラッド・アンダーソン |
不眠症により1年間寝ていない主人公
工場で事故を起こした彼にメッセージを残す人物は誰なのか?彼の精神はしだいに・・ |
「ソウ」 |
2004年 |
ジェームズ・ワン |
猟奇殺人犯ジグソウによって殺し合わされることになった鎖につながれた二人
謎の犯人を追う刑事は、現場に残された手掛かりからジグソウに迫ります |
「隠された記憶」 |
2005年 |
ミヒャエル・ハネケ |
自分の過去に冒した罪を思い出させる謎のビデオ映像を送られた人物
誰が撮影を行っているのか?なぜ今になって復讐を行おうとしているのか?
しだいに精神的に追い詰められる主人公、最後に明かされる衝撃の秘密! |
「ゾディアック」 |
2006年 |
デヴィッド・フィンチャー |
実在の連続殺人犯「ゾディアック」を追う刑事の窮迫の闘い
デヴィッド・フィンチャーの代表作 |
「シャッター・アイランド」 |
2009年 |
マーティン・スコセッシ |
精神に障害がある犯罪者を留置する島で起きた謎の失踪事件
サイコ・サスペンスのようでいてそうでないオチが・・・よく見ていて下さい! |
2010年代 |
「ブラック・スワン」 |
2010年 |
ダーレン・アロノフスキー |
バレー界の心の闇を描いたアロノフスキーらしい「サイコ・サスペンス」
狂気の演技を披露したナタリー・ポートマンがアカデミー主演女優賞 |
「ザ・インベーダー」(未) |
2011年 |
ニコラス・プロヴォスト |
アフリカからの違法難民と白人セレブ美女と不倫
そこからシュールで不気味な社会派サイコ・ドラマが始まります |
「プリズナーズ」 |
2013年 |
ドゥニ・ヴィルヌーヴ |
娘を誘拐された主人公が犯人らしき人物を拘束し、自らの手で拷問を加えます
しかし、犯人は別にいて、主人公はその罠にはまります |
「凶悪」 |
2013年 |
白石和彌 |
殺人犯を取材する記者が犯人の心の闇にしだいに引き寄せられる
実際に起きた殺人事件の恐るべき真実を描いた白石ワールド全開の作品 |
「イット・フォローズ」 |
2014年 |
デヴィッド・ロバート・ミッチェル |
セックスした相手が殺される呪い、死にたくなければ誰かにうつせ!
何とも低予算なアイデア勝負のヒット作でもセンスが良い。 |
「ナイトクローラー」 |
2014年 |
ダン・ギルロイ |
テレビのニュース番組に事件映像を売る男
よりニュース性の高い事件映像を求められた彼は映像に手を加え始めます |
「マップ・トゥ・ザ・スターズ」 |
2014年 |
デヴィッド・クローネンバーグ |
サイコ映画の巨匠がハリウッドを舞台に作ったブラック・ファンタジー
ジュリアン・ムーアの狂気の演技が凄い! |
「複製された男」 |
2015年 |
ドゥニ・ヴィルヌーヴ |
映画の中で自分とそっくりの俳優を見つけた主人公
もう一人の自分を身代わりにし始めた彼ですが、いつしか自分を奪われることに・・・ |
「ヒメアノ~ル」 |
2015年 |
吉田惠輔 |
コメディ映画からホラー・サスペンス映画へ
恐怖の展開に驚きです |
「アクエリアス」 |
2016年 |
クレベール・メンドンサ・フィリオ |
ブラジルのサイコサスペンスの巨匠
ブラジル音楽満載で社会問題も収めた傑作です |
「クリーピー 偽りの隣人」 |
2016年 |
黒沢清 |
さすがは黒沢清です。お隣さんにあいさつに行けなくなりそう。恐いです。 |
「哭声/コクソン」 |
2016年 |
ナ・ホンジン |
韓国の田舎の村で起きた家族内の連続猟奇殺人事件
やって来た祈祷師は、謎の日本人による呪いのせいと言いますが・・・ |
「マザー!」 |
2017年 |
ダーレン・アロノフスキー |
謎だらけのドラマですが、実はわかりやすい下敷きが・・・ |
「IT/イット "それ"が見えたら、終わり。」 |
2017年 |
アンディ・ムスキエティ |
殺人事件を繰り返す不気味なピエロ、ペニー・ワイズ
その存在を知った少年たちが協力して、立ち向かうことになりますが・・・ |
「ゲット・アウト」 |
2017年 |
ジョーダン・ピール |
美しい白人女性と付き合う黒人青年
家族に紹介されるために彼女の実家に招待された彼は何か不気味な違和感を感じます |
「デトロイト」 |
2017年 |
キャスリン・ビグロー |
実際に起きた警官による黒人惨殺事件を再現した実録映画
警官による尋問が少しづつ狂気の拷問、殺人へ向かう過程が怖すぎます |
「彼女がその名をしらない鳥たち」 |
2017年 |
白石和彌 |
リアル・サイコ・サスペンスの巨匠らしい名作です |
「羊の木」 |
2017年 |
吉田大八 |
町おこしの移住者が元殺人犯!?原作は山上たつひこ |
「ユリゴコロ」 |
2017年 |
熊澤尚人 |
連続殺人犯が残したノートを見つけた主人公
その魅力に引き込まれるのはなぜなのか? |
「タイム・シェア」 |
2018年 |
セバスチャン・ホフマン |
高級リゾートで起きる不測の事態に巻き込まれた家族
その裏側には大掛かりな作戦が・・・ |
「ヘレディタリー/継承」 |
2018年 |
アリ・アスター |
悪魔の継承者の物語ですが、名作オカルト映画へのオマージュ満載です!
配役の見事さと独特の色彩感も魅力です。 |
「ドクター・スリープ」 |
2019年 |
マイク・フラナガン |
名作「シャイニング」の40年後の続編
前作へのオマージュも満載で楽しめます!超能力バトル映画になってますが・・・ |