アウトサイダーを描き続ける60年代の遺伝子


- 白石和彌 Kazuya Shiroishi -

「止められるか、俺たちは」とその他の作品


<ようこそアウトサイダーの世界へ>
 熱心すぎる捜査から自らが犯罪者やヤクザになってしまった刑事。
 連続殺人犯の心の闇に迫りすぎて、自らの心まで蝕まれてしまったルポ・ライター。
 お笑いを追求しすぎて、常識の枠を踏み越えてしまった漫才師。
 魔性の妻を愛しすぎて、自ら殺人犯になろうとしたダメな夫。
 崇められ、祭り上げられて、最年少の美少女殺人犯になってしまった教師。
 そんな究極のアウトサイダーたちを描き続けてきた日本映画界の新星、白石和彌監督。
 彼ほど、アウトサイダーにこだわり、様々なタイプのアウトサイダーを描き続けてきた映画監督はいないでしょう。
 クエンティン・タランティーノ、コーエン兄弟、デヴィッド・リンチ、ポール・トーマス・アンダーソン、キム・ギドク、キャスリン・ビグローなどの巨匠たちが近い存在でしょうか?

<止められるか、俺たちを>
 そんな白石監督の「止められるか、俺たちを」は、彼がなぜ一貫してアウトサイダーたちにこだわっているのか?その秘密を明かしてくれます。
 日本映画界において最も危険な映画監督であり、白石監督の恩師でもある若松孝二とその仲間たち。彼らの映画製作の現場を再現した映画には、映画と人生、革命、エロス、そして青春が見事に凝縮されて描かれています。(若松監督は、大嫌いな警察官を画面の中で殺すため、映画を撮る道に進んだとか!)

 白石和彌は、1974年12月17日北海道旭川市生まれです。札幌の映像専門学校を卒業後、仕事を求めて上京し、若松プロダクションに入り修行を積みました。その後、行定勲や犬童一心監督の下で助監督を務め、2010年に「ロストパラダイス・イン・トーキョー」で長編映画デビュー。
 2013年の「凶悪」でいきなり日本アカデミー賞優秀監督賞、優秀脚本賞を受賞し、一躍日本を代表する監督の仲間入りをしました。
 怖いけど、エロいけど、グロいけど、でも面白くて、最後にはどこかに救いがある。
 ようこそ「アウトサイダーの世界」へ!


「凶悪」 (2013年)別ページへ
「日本で一番悪い奴ら」(2016年) 
(監)白石和彌
(製総)田中正
(原)稲葉圭昭「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」
(脚)池上純哉
(撮)今井孝博
(音)安川午朗
(出)綾野剛、YOUNGDAIS、植野行雄、矢吹春奈、ピエール瀧、中村獅童、中村倫也、音尾琢真 
 実際に北海道警察の刑事が起こした「稲葉事件」を映画化した実録犯罪映画。ヤクザなどから摘発する銃の数を水増しするため、銃の摘発事件を自作自演しているうちに、そこから抜け出せなくなってしまった悪徳刑事。彼とその協力者たちがどんどん泥沼にはまって行く姿をリアルに描くうちにコメディなのかサスペンスなのかわからなくなる不思議な映画です。
 札幌が物語の舞台ですが、刑事の協力者となる中古車輸出業のパキスタン人が住む小樽もかなり登場しています。ちなみに小樽にはモスクもあり、ロシア人並みにパキスタン系の住民も多くなっています。
 綾野剛のぶっ飛んだ演技はさすがですが、ピエール瀧の渋い演技も印象に残りました。
 「事実は小説よりも奇なり」とは、まさにこの映画のためにある言葉です。 
「火花」TVドラマ(2016年) 
(総監)廣木隆一
(監)白石和彌、沖田修一ほか
(原)又吉直樹
(脚)高橋美幸、加藤結子、加藤正人、板尾創路(協力)
(主題曲)OKAMOTO’S「BROTHER」
(出)林遣都、波岡一喜、門脇麦、好井まさお、渡辺大知、徳永えり、高橋メアリージュン、田口トモロヲ、小林薫、染谷将太、西岡徳馬 
 白石監督は、このシリーズの第3話、第4話を演出しています。
 このテレビシリーズは、本当に素晴らしかった!映画版は見ていませんが、総集編になったはずの映画よりも、テレビ版を見るべきです。
 林遺都と波岡一喜の二人の演技は神がかっていたし、門脇麦と徳永えり、二人の女優も一皮むけた好演。
 この作品で波岡演じる神谷の生き様は、まさに狂気と紙一重。これぞ白石監督お得意のアウトサイダーです。 
「彼女がその名を知らない鳥たち」(2017年) 
(監)白石和彌
(製総)藤本款
(原)沼田まほかる
(脚)浅野妙子
(撮)灰原隆裕
(音)大間々昴
(出)蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、村川絵梨、赤堀雅秋、赤澤ムック、竹野内豊、中嶋しゅう 
<あらすじ>
 主人公の十和子は、だらしなくて稼ぎも少ない卑屈な夫にウンザリし、イケメンとの浮気に走ってしまいます。しかし、ある日、夫が血だらけの着衣を洗っている姿を目撃。以前、彼女が付き合っていた男が行方不明になっていることを知り、夫が殺したのではないか?と疑い始めます。 
 登場人物それぞれがダメな人間たちばかりで、救いのない物語のように見えますが、ラストのどんでん返しがそれを究極のラブストーリーへと変えてしまいます。
 どこまでもだらしなく情けない男を演じて右に出る者のない俳優、阿部サダヲ。
 魔性の女を演じて右に出る者のない女優、蒼井優。(実際はそうではなかったことが2019年に明らかになりますが・・・)
 二人の名優の演技だけでも見ごたえがありますが、そこに二人のイケメン俳優、松坂桃李、竹野内豊が、それぞれ逆に「裏の顔」を見せつつからみます。
 思えば配役ですでに、ラストのどんでん返しへの仕掛けが始まっています。 
 見たくないようなお話だとお思いかもしれませんが、是非、見てみてください。きっと満足されるはずです。
「孤狼の血」(2017年) 
(監)白石和彌
(プロ)天野和人
(原)柚月裕子
(脚)池上純哉
(撮)灰原隆裕
(音)安川午朗
(出)役所広司、松坂桃李、真木よう子、滝藤賢一、音尾琢真、駿河太郎、中村倫也、中村獅童、竹野内豊、江口洋介、ピエール瀧、田口トモロヲ、石橋蓮司、伊吹悟朗、MEGUMI、嶋田久作、町田マリー、瀨川英次 
 「仁義なき戦い」+「ディパーテッド」+「ゴッドファーザー」+「友よさらば」+「キル・ビル」と言った感じでしょう。これらの映画が好きな方は必見です。
 映画を見ながら、思わず「やったれや!」と突っ込みたくなる懐かしいタイプの映画です。高倉健やブルース・リーなどのヒーロー亡き今、そんな気分になる映画は久しぶりでした。北野監督の「アウトレイジ」のクールなヤクザとは対極の「熱いヤクザ映画」の復活です。
 そんな本格的なヤクザ映画に、初出演の俳優たちが多いはずですが、全員実に生き生きと挑んでいる姿がたまりません。
 中村倫也演じるチンピラの切れっぷり。江口洋介演じる一ノ瀬のクールなカッコよさ。竹野内豊演じる野崎の狂いっぷり。音尾琢真演じるおバカヤクザの泣きっぷり。岩永ジョージの殴られっぷり。…誰もが自分の役を気持ちよく演じているのがわかります。そんなヤクザたちに負けず劣らず、刑事たちを演じる俳優陣もまたキレキレの演技で対抗。
 役所広司は初めからパワー全開の演技ですが、彼に反発しながらしだいに影響を受けて行くエリート刑事を演じる松坂桃李は少しづつそのパワーを上げて行きます。いよいよ俳優として一流の息に達しつつあるようです。「ゴッドファーザー」におけるアル・パチーノが堅気からギャングのボスへと変貌するように、主人公の刑事日岡もまた優秀な刑事からヤクザと紙一重の刑事へと変貌して行くことになります。
 かつて実録ヤクザ映画というヒット・シリーズを生み出し、海外映画人への影響も大きかった「仁義なき戦い」。その映画では、ヤクザの中のアウトサイダーが中心となって活躍しますが、「孤狼の血」では刑事の中のアウトサイダーがヤクザと紙一重の活躍をしています。テレビでは絶対に描けない「血と汗とウンコの映画」は、ヤクザという名のアウトサイダーたちの群像劇として白石監督の集大成となりました。 
「サニー/32」(2017年)
(監)白石和彌
(スーパー・バイザー)秋元康
(製)永山雅也、間宮登良松、三宅容介
(脚)高橋泉
(撮)灰原隆裕
(美)多田明日香
(音)牛尾憲輔
(出)北原里英、ピエール瀧、リリー・フランキー、門脇麦、駿河太郎、音尾琢真、山崎銀之丞、カトウシンスケ、奥村佳恵、加部亜門
<あらすじ>
 24歳の誕生日に女教師、赤理は、突然、何者かに誘拐されます。犯人は、彼女を11歳の時に同級生をカッターナイフで刺殺した伝説の殺人犯「サニー」として、ネット上で崇める集団でした。彼女は自分はサニーではないと言いますが、彼らは彼女をサニーとして、監禁場所にファンを集めていました。ところが、ファンの中に彼女が殺した少女の兄がいて、彼女を殺そうとし、誤ってファンの一人を殺してしまいます。そのため、事態は混乱し始めます。
 サニーはそんな中で、自らをサニーと認め、ネットを使って、人生相談を始めます。ところが、突然、ネット上に自分こそが本物のサニーであるという少女が現れます。
 さてこの映画は何映画なのでしょうか?犯罪映画?アイドル映画?不条理映画?社会派映画?コメディ映画?
 展開がまったく予想できない不思議な映画。オリジナル脚本なだけに俳優陣も自分がなぜこんなことをしているのか、理解できずに撮影していたそうです。
 構成的にも、この作品は途中から、突然展開が一変してしまいます。それが何度もあり、そのたびに先が読めなくなります。
 門脇麦は、撮影はわずか1日だったそうですが、一気に映画を乗っ取ってしまいます。さすがです。( 曲げられた指は、本物の自分の指だったそうです!)
 「人を殺すと罪をつぐなえなくなる。罪をつぐなう権利もなくなるんだよ」


「止められるか、俺たちを」(2018年) 
(監)白石和彌
(製)尾崎宗子
(脚)井上淳一
(撮)辻智彦
(美)津留啓亮
(音)曽我部恵一(主題歌)「だれだっけ」
(出)門脇麦(吉積めぐみ)、井浦新(若松孝二)、山本浩司(足立正生)、岡部尚(沖島勲)、大西信満(大和屋竺)、タモト清嵐(秋山道男)、毎熊克哉(小泉一男)、伊島空(高間賢治)、藤原季節(荒井晴彦)、音尾琢真(赤塚不二夫)、高岡蒼佑(大島渚)、奥田英二(葛井欣士郎)、高良健吾(吉沢健)
満島真之介、吉沢健、寺島しのぶ 
<あらすじ>
 元ヤクザの映画監督、若松孝二監督の若松プロに入った女性助監督の吉積。彼女は、若松プロの破天荒な仲間たちと共に怒涛のような映画製作に参加します。自分の撮りたい映画を撮るため、彼らは当時ブームとなっていたピンク映画を製作。そのヒットによって得られた資金をもとに過激でエロティックな映画を撮り続けます。ついには、パレスチナに行き、パレスチナ・ゲリラと連合赤軍の活動を支持するドキュメンタリー映画「赤軍派- PFLP 世界戦争宣言」を製作し、全国公開ツアーを展開します。
 しかし、そんな激しく身を削るような現場は、若者たちのエネルギーを奪い、燃え尽きて現場を離れて行く仲間が増えて行きます。そんな中、やっと監督のチャンスを得た彼女は、自ら脚本を書いて入魂の映画を取り上げますが、その評価は厳しいものでした。 
<映画の桃源郷>
「昔、昔、1960年代末のことじゃった」
 日本という国に、政治運動と映画製作、ポルノ映画と前衛芸術映画、映画製作現場と日常が共存する混沌とした不思議な社会がありました。それはまるでおとぎ話のようですが、本当のことでした。
 思えば、当時、小学生だった僕も、安田講堂で展開された学生と機動隊の攻防戦をテレビで見ながら、その雄姿に憧れていました。日本中の若者たちの多くがバリケードの向こう側に憧れていた時代だったのです。もちろん数年後には、あの連合赤軍によるあさま山荘事件と「総括」事件が起き、僕もその熱から覚めてしまうのですが・・・。

 今ではファンタジーの中の世界にしか思えない過激な社会で、独自の映画を制作し続けたのが、この映画の主人公たち若松プロダクションです。確かに国による検閲はあったし、作品の内容によっては公開を禁止されましたが、それでも自主規制やネット炎上などという言葉もない時代、彼らは精神的には自由に映画を作ることが可能でした。
 だからと言って、現代の若者があの時代に憧れるかと言えば、汚いし、危険だし、暴力的だし、気遣いもないし、・・・そうは思えないかもしれません。しかし、だからこそ、21世紀の今あの時代を客観的に描けるようになったのかもしれません。

 若松監督生前の作品で三島由紀夫を演じた井浦新は、そんな時代を体験していなくても、当時の若松監督になり切っています。彼以外の出演者たちもそれぞれの思いで当時のメンバーを演じていて、主人公の門脇麦の静かな熱演は素晴らしいです。いよいよ大物女優の仲間入りですね。
 この映画の中で自ら三島由紀夫を演じている白石監督自身も、師匠だった若松監督を通してしか当時を知らない世代のはず。しかし、彼の心には確かに師匠の熱い思いが刻まれているのでしょう。当時の映画人をリスペクトをもって再現した映画の中の世界は、映画製作者にとってのある意味桃源郷のようにも見えてきます。そして、そんな時代を駆け抜けた若者たちの青春群像劇の「光と影」。あなたはそれをどう見るでしょうか?
 先日アレハンドロ・ホドロフスキーの映画「エンドレス・ポエトリー」を見ました。彼が描いた自身の青春時代は、エロスと前衛と詩に満ちていて、80代の監督が作り上げた世界とは思えませんでした。まさにそれは「桃源郷」でした。若松監督は、ホドロフスキーよりも若いだけに、生きていればまだまだ凄い作品を撮れたはずです。
 アウトサイダーを撮り続ける白石監督は、まさにその後継者と言えます。そう考えると「麻雀放浪記2020」公開の際、逮捕されたピエール瀧の出演シーンをカットしないと言う選択をしたのも当然のことです。 
<若松プロと周辺の人々> 
 これまで様々な作品の中で「狂気と紙一重のアウトサイダー」たちを描き続けてきた白石監督の原点となったのが若松プロダクションでの体験でした。そこで彼の師匠だった故若松孝二監督の生き様の凄さと彼の仲間たちの顔ぶれの豪華さに驚かされる群像劇になっています。
 その後様々な分野で大活躍することになる脚本家や監督、カメラマンなどの若かりし姿を見られるだけでもワクワクする映画で、映画版の「トキワ荘の青春」でもあります。そんなわけで、ここではこの映画に登場する若松監督とその仲間たちの紹介をしておこうと思います。

<若松孝二>(井浦新)
 1936年4月1日宮城県生まれ。2012年10月17日交通事故で死去。
 宮城から東京へ出て仕事がなくヤクザの下働きなどをして暮らしていて、警察に逮捕され半年間拘束された後、執行猶予となって出所。この時の体験が、その後の彼の人生における反権力指向を決定づけることになったようです。この後、様々な職を転々とし、テレビ番組の助監督として働き始めます。しかし、現場でシナリオを勝手に変えられたことから、プロデューサーを殴って首になってしまいます。そこで当時ブームになりつつあったピンク映画界で働くことになります。
 1963年ポルノ映画「甘い罠」で監督としてデビュー。映画の中で、夢だった「警官殺し」を実現。ピンク映画界の巨匠となった彼は、次々にヒット作を作り、映画界でもその名を知られる存在となって行きました。
 1965年彼の撮ったポルノ映画「壁の中の秘事」がベルリン国際映画祭で正式上映され、大きな話題となります。日本の大手作品をさしおいて、ポルノ映画が選ばれたことに対し、一部の映画評論家らが「国辱」であると発言。ポルノ映画の芸術性に関しての議論が巻き起こるきっかけとなりました。そんな混乱の中、彼は若松プロダクションを設立。いよいよこの映画で描かれている時代に突入します。
 この映画で描かれている混沌の1960年代末から70年代以降も、映画を撮り続けます。
「天使の誘惑」(1972年)、「水のないプール」(1982年)、「松居一代の衝撃」(1986年)、「われに撃つ用意あり READY TO SHOOT」(1990年)、「寝盗られ宗介」(1992年)、「エロティックな関係」(1992年)、「完全ある飼育 赤い殺意」(2004年)
 製作者としても、大島渚の「愛のコリーダ」(1976年)や神代辰巳の「赤い帽子の女」(1982年)など多くの作品を世に送り出しています。
 2007年には、激動の70年代の集大成ともいえる大作「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」(2007年)、寺島しのぶにベルリン国際映画祭の主演女優賞をもたらした「キャタピラー」(2010年)、右側からの70年代集大成「11・25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」(2012年)と問題作を発表し続けました。
 2012年10月12日、まだまだこれからだったにも関わらず、東京都内新宿で交通事故に遭い、76年の波乱の人生を突然終えてしまいました。

<大和屋竺>(大西信満)
 1937年6月19日~1993年1月16日北海道三笠市生まれの脚本家。
 1962年日活に入社し、助監督をつとめた後、1966年に退社し、若松プロ入り。同年「裏切りの季節」で初監督。
 その後は、脚本家を主な仕事として活躍して行きます。
 代表的な作品としては、藤田敏八監督の青春映画の名作「八月の濡れた砂」(1971年)、田中陽造脚本を監督した「愛欲の罠」(1973年)、曽根中生監督のサスペンス映画「不連続殺人事件」(1977年)、鈴木清順監督の「悲愁物語」(1977年)、橋浦方人監督のATG作品「星空のマリオネット」(1978年)、鈴木清順監督のコメディ映画「カポネ大いに泣く」(1985年)、松本敏夫監督による夢野久作原作の映画化「ドグラ・マグラ」(1988年)
 テレビドラマでも良い作品を数多く残していて、ショーケン主演の「祭りばやしが聞こえる」(1977年)、「熱中時代」第一シーズン(1978年)
 テレビのアニメ作品の脚本でも大活躍。今観ても素晴らしい冒険アニメの傑作「ガンバの冒険」(1975年)、「ルパン三世」第二シーズン(1977年)のシリーズ構成、「怪物くん」(1978年)、「浮浪雲」(1982年)、「キャッツ・アイ」(1983年)・・・

<沖島勲>(岡部尚)
 1940年10月26日~2015年大阪生まれの脚本家。
 テレビアニメ「まんが日本昔話」の脚本1200本以上を執筆!
 大ヒットした堺正章&夏目雅子のテレビドラマ「西遊記」の脚本もこの人!
 監督・脚本としても、「YYK論争 永遠の”誤解”」(1999年)、「一万年、後・・・。」(2007年)なんだか面白そうな作品を残しています。

<荒井晴彦>(藤原季節)
 1947年1月26日東京生まれ
 早稲田大学文学部を除籍になった後、若松プロに入り、脚本家として活躍。作品は膨大な数になります。代表作だけでも・・・・
 
 神代辰巳の名作「赫い髪の女」(1979年)、若松孝二監督の「餌食」(1979年)、前田陽一監督の傑作ロード・ムービー「神様のくれた赤ん坊」(1979年)、「嗚呼!おんなたち猥歌」(1981年)、根岸吉太郎監督の出世作「遠雷」(1981年)と「キャバレー日記」(1981年)、森崎東監督の「時代屋の女房」(1983年)、藤田敏八監督の「ダブル・ベッド」(1983年)、澤井信一郎監督の傑作サスペンス「Wの悲劇」(1984年)、神代辰巳監督の「噛む女」(1988年)、阪本順治監督の政治サスペンス「KT」(2002年)、廣木隆一監督のロード・ムービー「ヴァイブレータ」(2003年)、同じ廣木作品「やわらかい生活」(2005年)、阪本順治監督による原田芳雄主演の名作「大鹿村騒動記」(2011年)、僕が大好きなテレビ「深夜食堂2」(2011年)、青山真治監督の芥川賞作品の映画化「共食い」(2013年)、18年ぶりに自ら監督した「この国の空」(2015年)、三島有紀子監督の名作「幼な子われらの生まれ」(2017年)・・・まだまだ名作が生まれそうです。

<足立政生>(山本浩司)
 1939年5月13日北九州市生まれ。
 若松プロで映画監督として活躍した後、日本赤軍のメンバーとなり海外へ渡ります。この時点で彼は「映画」ではなく「革命」を人生の目的と変えたのでした。しかしその後彼は国際手配されることになり、1997年になってレバノンで逮捕され、日本に強制送還されました。そのため、彼は1980年代から1990年代にかけて映画の仕事をまったくしていません。
 俳優として、大島渚監督の「絞首刑」(1968年)、若松孝二監督の「天使の恍惚」(1972年)、大森立嗣監督の「光」(2017年)などに出演。
 同じ大島渚監督の「帰って来たヨッパライ」(1968年)、「新宿泥棒日記」(1969年)などの脚本。
 監督作品としては、「女学生ゲリラ」(1969年)、「赤軍派- PFLP 世界戦争宣言」(1971年)、「幽閉者 テロリスト」(2007年)、「断食芸人」(2015年)など。
 彼の生き様を撮ったフィリップ・グランドリュー監督のドキュメンタリー映画「美がわたしたちの決断をいっそう強めたのだろう-足立政生」(2011年)もあります。

<高間賢治>(伊島空)
 1949年3月10日東京都高円寺生まれ。都立大を卒業後、カメラマン助手として若松プロに入社し、その後、撮影監督として数多くの作品を撮り続けています。
 村野鐵太郎監督の「月山」(1979年)、伊藤俊也監督の「風の又三郎 ガラスのマント」(1989年)、中原俊監督三谷幸喜脚本の傑作「十二人の優しい日本人」(1991年)、三谷幸喜のデビュー作「ラヂオの時間」(1997年)、中江裕司監督の「ナビィの恋」(1999年)、「ホテル・ハイビスカス」(2002年)、金子修介監督の大ヒット作「デス・ノート The Last Name」(2006年)、「誰がために憲法はある」(2019年)・・・

<葛井欣士郎>(奥田瑛二)
 1925年11月28日~2014年4月30日三重県伊勢市生まれ。
 1961年のATG創設に参加し、1962年アートシアター新宿の総支配人に就任。その後もATGの映画製作における中心として活躍しました。
 製作を担当した代表作としては、大島渚監督の「儀式」(1971年)、市川崑監督の時代劇「股旅」(1973年)、篠田正浩監督の「卑弥呼」(1974年)、龍村仁監督のドキュメンタリー映画「キャロル」(1994年)、黒木和雄監督の傑作「竜馬暗殺」(1974年)、実相寺昭雄監督の「歌麿 夢と知りせば」(1977年)・・・
 企画を担当した代表作としては、田原総一朗の伝説的青春映画「あらかじめ失われた恋人たちよ」(1973年)、寺山修司監督の代表作「田園に死す」(1974)、高林陽一監督の「金閣寺」(1976年)、山口清一郎監督の「北村透谷 わが冬の歌」(1977年)、東陽一監督の「サード」(1978年)・・・

<大島渚>(高岡蒼佑)
 日本が生んだ世界的な巨匠監督。代表作は何といっても「戦場のメリー・クリスマス」。
赤塚不二夫(音尾琢真)
 「天才バカボン」など多くの傑作ギャグマンガを生んだ漫画界の巨匠。
<松田政男>(渋川清彦)
 映画評論家であり、左翼の政治活動家
<吉澤健>(高良健吾)
 俳優でこの作品にも出演しています。 

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